2006年第19回AWC大賞部門賞投票・選評 |
1.長編賞/
*らいと・ひるさん/箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界
昨年長編ボードにアップされた作品で私が読んだ中では、ピカイチ。
所謂「ライトノベル?」と思わせるような書き出しから、徐々に読み手を作品
世界へと引き込む手管はさすが。平行して進む二つの世界の重ね方も見事。
なんとなく私が初めてらいと作品と出会った頃を思い出させる作風だが、作者
の技量はまた大きく上がっているなと感じさせられた。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
長編賞/
*永山さん/お題>該当作なし
やはりこのお二方の名前を並べてしまう。
同氏の作品では「ホワイトアクセスマジック」と迷ったが、完全に独立した作
品として楽しめるという点でこちらを。
言ってしまえば単なる「いたずら」に過ぎないことをこうも大げさにしながら、
永山さんらしい手法でハラハラドキドキ物の楽しい作品に。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
2.短編賞/
*穂波さん/三杯目のラーメン
穂波さんの作品はいささか素直すぎるきらいはあるが、これはその素直さがい
い方向に転んだ作品だと思う。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
短編賞/
*らいと・ひるさん/箱の中の猫と少女とひとつの欠片
私が読んだ作品に対する覚え書きの中、この部門、同格に並べた作品は沢山あ
ったのだけれど。
散々迷った挙句上記二作に投票します
連載賞への投票は棄権させていただきます。
お世話になっております、穂波です。
(長らくご無沙汰しておりまして申し訳なく…)
第19回AWC大賞部門賞投票させていただきます。
1.長編賞
長編賞/悠木 歩/白き翼を持つ悪魔
読み応えもしっかりあり、ストーリーも面白かったです。
主人公ではないのですが、室田梨緒の切なさが一番心に残りました。
長編賞/らいと・ひる/箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界
夢の中で見ている夢のような、不思議な感じがありました。
全体にライトな雰囲気だったのですが、最後でどかーっと持っていかれ
た印象が。
2.短編賞
短編賞/永山/お題>リドルストーリー>虎を右に
頭を使って読みました(笑)。こういうパズルっぽい話は短編ならでは
だなぁとおもいます。
短編賞/寺嶋公香/お題>リドルストーリー>意地悪で優しい贈り物
こちらは雰囲気が好きです。一定の目に見えない基準があって、裏切ら
れない安心感がいいです。のんびり楽しめました。
以上、よろしくお願いします。
1.長編賞
白き翼を持つ悪魔 悠木 歩さん(悠歩さん)
※待望の悠歩さんの長編は読み応えがあり、かつAWCが全盛期の頃と変わ
らず衰えのない濃い内容には脱帽。
魔法使いはみどり色 寺嶋公香さん(永山さん)
※リクエスト(?)したがいがあったというか、こういうはっちゃけたキャ
ラをもっと書いて欲しいと思うのは贅沢なのだろうか。ピンポイントで狙
われた数々の仕掛けには参りました。
2.短編賞
壊れた世界 穂波さん
※穂波さんの作品ではこれが一番好みに合うかも。
お題>リドルストーリー>意地悪で優しい贈り物 寺嶋公香さん(永山さん)
※短編賞一つめは簡単に決まったのですが、残りの一つがこちらにしようか
それとも穂波さんの「三杯目のラーメン」しようか迷いました。総合的に
は構成力やパズル的(?)要素が含まれたこちらに軍配が上がりました。
3.連載賞
−
※某作品に投票しようかどうか迷いましたが、いくらなんでも間隔を空けす
ぎのためマイナス要素が上回り、今回は棄権します。いや……続きを読む
のはあきらめた方がいいのかな。
毎回のことながら集計その他お疲れ様です>祭さん。って、私のような締め
切り間際の投票が多いほど大変かもしれませんが。
投票に当たっては敬称を略しました。
各部門の初めに掲げた二つが票を投じる対象です。なお、それに際しての作
品毎の一言の前にある記号、*は初読直後に、「いい! 気に入った!」と感
じた作品、・はその他です。
1.長編賞
悠木 歩 :遅れてきたともだち (264〜265)
*童話めいたSF。案外直球でしたが、引き込まれました。
らいと・ひる :箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界 (289〜299)
*時間軸の叙述トリックが特によかった。
作品数増に転じてよかった。この選べるという喜び。
選ぶに際して、作品のボリューム(読み応え)を優先するか、物語としての
まとまりを優先するかで迷いました。で、後者をより重視したつもり。
悠木さんの二作の内、より長編の『白き翼を持つ悪魔』は登場人物の動きの
一部に不満があり、見送りました。『遅れてきたともだち』は上にも記したよ
うに、まとまっていて非常によかったと思います。
らいとさんの『お題>リドルストーリー>I・Friend』は、個人的に
はとても楽しめたのですが、作者ご自身が納得していない様子ということもあ
り、もう一方の『箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界』を推します。
2.短編賞
穂波 :三杯目のラーメン(296)
・いい雰囲気の一エピソード。続編は意外と重かったですね。
竹木 貝石 :日本良い国 (293)
・昔の記録プラスエッセイの趣き。「鎬愛」の誤字が惜しい。
前回に引き続き、小説から一つ、それ以外から一つという形に結果的になり
ました。
穂波さんは数編ある中で、上記投票作品と『壊れた世界』とで迷いましたが、
後者は私の鑑賞眼に事前フィルターが掛かっていた可能性が高い(汗)ため、
『三杯目のラーメン』を採りました。
らいとさんの作品は同じ題材で長いものを描いているため、どうしても比べ
てしまい、結果、短編は推しにくくなりました。
竹木さんの作品UPがここのところ減っているようですが、興味深く読ませ
てもらっていますよとのエールを込めて。
3.連載賞
今回はパスです。二票とも棄権ということでお願いします。
今回はこんなところで。ではでは。
去年の自分の投票メールを読み返して誤字を発見し、ショック……。
今年は短編賞のみに投票します。
短編賞
穂波/暗闇の先に
永山/スカウト&テスト
「スカウト&テスト」は映画「スティング」を彷彿とさせます。リドルストーリ
ーシリーズに(別にシリーズじゃないか)永山さんならではの作品が多かったの
ですが今回はこれで。
「暗闇の先に」はわりと後味のすっきりした作品。
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