AWC 箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[01/10] らいと・ひる


前の版     
#289/598 ●長編
★タイトル (lig     )  06/09/01  20:31  (310)
箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[01/10] らいと・ひる
★内容                                         07/02/05 22:25 修正 第4版
 身体の痛みは感じない。
 ただ心の痛みだけが化膿しかけた傷口のようにじくじくと疼いていた。
 両手で抱えているのはボロボロになった一冊のノート。
 これを守る為に何を無くしたのだろう。
 でも、これを守った事で確実に何かを得たと思いたい。

 ……だけど本当は、ただ憧れていただけかもしれない。
 守った事に意味を持ちたくて。
 守った事で何かを得られると信じて。

 実際には何も失うこともなく、そして何も得られることもなかったのに。








         箱の中の猫と
             少女と
             優しくて残酷な世界
       (この優しくも残酷な世界 Ver.2.9.4)








■Everyday magic #1

 『消えてしまいたい』と叉鏡ありす(さきょう ありす)はよく考える。
 だが、彼女の場合は自己の存在をこの世から消してしまいたいわけではない。
 本当にその場から消えてしまって、どこかへ行ってしまうことができないか。そ
んな魔法のような願いをいつも抱いていた。
 悪意から身を守る方法。それは逃げること。
 無力な彼女には、戦うのではなく逃げることが唯一の方法なのである。ならば、
魔法で透明人間のように消えてしまえば、上手く逃げおおせるのではないか。
 今日だって上手く逃げられなかった。おかげでありすのお気に入りだったウサギ
のキーホルダーを無くしてしまった。
 魔法が使えたらどんなにいいだろう。彼女はいつもそんな夢のような願いを抱い
ていた。

 そう。彼女が非日常へと足を踏み入れたのは、そんな願いを叶えてくれそうな一
言から始まる。
「汝(なれ)は魔法を使いたいのではないのか?」
 逢う魔が刻と呼ぶにはまだ早い時間。学校の帰りに遠回りして古本屋に立ち寄っ
た時、彼女はふいに声をかけられた。
 セーラー服に身を包むありすは、三つ編みにしたお下げ髪を揺らしながら辺りを
見回す。
 それほど広いとは思えない店内には、彼女以外の姿は見えない。店員ならば、入
口に近い場所にあるレジに一人いただけだったはずだ。そこからの声にしては近す
ぎる。
 声はもっと彼女に身近な場所から発せられたような気がした。
「汝には魔法使いの素質があるぞ」
 もう一度声がする。それはやや甲高く、中性的で男とも女とも確定できない。
 なんだかかわいい声だと彼女は思った。
 ありすは再び辺りを見回し、やはり人影を確認できず不思議そうに首を捻る。
「汝の目は節穴か!?」
 怒号が聞こえる。だが、声質に威厳を感じないのでそれほど怖くもなかった。
「……」
 幻聴でも聞いてしまったのだろう。ありすはそう思い込んで、その場を立ち去ろ
うとする。
「ちょっと待て!」
 それは頭上に近い位置から聞こえてきたような気がした。ありすは九割方幻聴で
あることを確信しながらも、残りの一割の超常現象を期待してそちらの方を見上げ
る。
 白。
 最上段の本棚に腰掛けるように、全身白一色のぬいぐるみが置いてある。白と言
っても店内が薄暗いのと、少し汚れていることもあって灰色がかった見窄らしい姿
だ。
 間違っても真っ白に輝いてなどいない。口調とは裏腹に哀れでもある。全長は十
五センチくらいだろうか。
 彼女は、店内の隅に置かれてあった踏み台を持ってきてそれに上がり、白いぬい
ぐるみと対面する。
「あたしに声をかけたのはあなたなの?」
 目の前のぬいぐるみは近づくとその形がはっきりと確認できる。チョッキのよう
なものを着て擬人化されたウサギだ。白一色なので、まるで着色を忘れられた欠陥
品のようでもあった。
「無論、我に決まっておろう」
 ぬいぐるみからは確かに声が発せられている。だが、ありすは別の事を思う。
 彼女はそのウサギに見覚えがあった。何かの本の挿絵で見たはずだ。どこかのテ
ーマパークで会ったはずだ。頭を捻りながら記憶の引き出しを必死に探る。
「あ、ホワイトラビ……」
「違う! 我の名は@☆※£@である」
 名前の部分以外は、はっきりとした聞き取りやすい日本語だった。だが、肝心な
箇所が難しい発音のようで、何と言っているのかよくわからない。
「ごめん。名前、聞き取れなかったみたい。もう一回言ってくれる」
「我の名は@☆※£@だ」
 名前の部分は、風が吹き抜けるような板ガラスを爪で引っ掻くような、とても人
間に発音のできるような音ではなかった。
「ええーん。そんな人外魔境な言葉で発音されてもわかんないよぉ」
「そうか、ならば人間の言葉に変換する」
 中途半端に名前だけ原音主義にするからややこしくなるのだ。全ての言葉を聞き
取れないように発音してくれれば、ありすは気のせいだと思って関わることもなか
っただろう。
「わかってるなら最初っからそうしてよ」
 言葉として聞こえてしまったものを無視するわけにはいかない。
「我の名はルキフ・ゼリキボセウイだ」
 舌を噛みそうな名前だった。
「あのー、めちゃくちゃ言い辛そうな名前なんですけど」
「汝の事情など知るか。きちんとこの世界にある汝の国の言語に変換したのだぞ。
我が侭を言うでない」
 そんなぬいぐるみの言葉は無視して、彼女はこう告げる。
「よし、キミの名前はホワイトラビット、愛称はラビ。その方が自然だよ」
 ありすは目の前にあるぬいぐるみの胴体を両手で掴み、斜め上に持ち上げた。
「……」
 ぬいぐるみは不満そうに、声にならない音で唸っているようだ。だが、唸ってい
るだけで手足どころか顔の表情さえ動かそうとしない。
「キミは動けないんだね。それとも動けないぬいぐるみに取り憑いちゃった間抜け
な悪霊さん?」
「さっきから聞いていれば好き勝手云いよって。我はそんな下劣な存在ではない」
「じゃあエネルギーの切れちゃったぬいぐるみ型のロボットで、中にいるちっこい
パイロットがキミなのかな?」
 ありすの想像力がぬいぐるみの状況を好き勝手に想像する。だが、陳腐な設定は
どれもしっくりとこない。
「違う。我はもっと高貴な存在だ。悠久なる魔法を伝える者。グランドマスターで
ある」
「……はぁ」
 彼女は力のない返事をする。目の前の出来事が妄想や幻想でないのなら信じるし
かないのだろう。だが、どこか冷静になっているありすは、妙にテンションの高い
ぬいぐるみの言葉にはついて行けなくなっていた。
「我は、高次元より来たりし」
「それで、そのグランドなんとかさんがあたしに何かご用?」
 長くなりそうなぬいぐるみの言葉を遮って彼女は問いかける。小難しい説明など
されてもありすにはまったく理解できない。こんな場所でゆっくりと拝聴する気は
なかった。
「それについては話が長くなりそうじゃ。ここから我を密かに連れ出し、汝の住み
処へと案内せよ。そこで重要な使命を汝に託そう」
 古本屋といっても、もちろん古本以外のリサイクル品も置いてある。目の前のぬ
いぐるみが商品でないとは言い切れない。ここで一番肝心な事は、ありすがそのぬ
いぐるみを持ち出さなければならないという事実だった。
「ええーん、それって万引きじゃん」
 ありすは涙目で恨めしげにぬいぐるみを見つめる。


 家に帰るとありすは真っ直ぐに自分の部屋に向かう。母親は今日も帰りが遅いの
で、部屋の中で大声で話をしても不審がられることはない。
 国語辞典や漢和辞典などの数冊の辞書とノートが散らばった机の上を片付けると、
彼女は古本屋から連れ出したあのぬいぐるみのホワイトラビットをそこに置く。
 ありすは椅子に座ると、両肘を机について頬を両手で支えながらホワイトラビッ
トと向き合った。
「さて、説明してもらいましょうか?」
「うむ、よろしい。では我の存在について語ろう」
「あ、ちょっと待って。そういえば、どうしてあたしに声をかけたの?」
 ふとした疑問を訊かずにはいられないのはありすの性格だった。語り出そうとい
うホワイトラビットの出鼻を挫くかのようである。
「待て! まだ何も話してなかろう。質問はそれからじゃ」
「えー、なんかそれが一番気になるんだよぉ」
 不貞腐れそうになる彼女を見て、ホワイトラビットは考えを改めたようだ。
「わかった。まあ、それを先に話しても差し支えはなかろう。そうじゃな、汝には
素質がある。汝は普通の人間には見えない我の姿を見ることができる。我の声を聞
くことができる。そして、汝は我を恐れない。大抵の者は我の声を聞くことができ
ても恐れ戦いて逃げ出してしまうのだ」
 その事を聞いて彼女はほっとする。自分以外に見えないのであれば、やはり目の
前のぬいぐるみは商品として扱われていなかったようだ。これで万引き犯として捕
まえられることはない。
 それにしても、ありすのようにホワイトラビットの声が聞ける人たちはなぜ怖が
ってしまうのだろう。
「そうかなぁ、こんなかわいい声なのに」
 どちらかというとコメディタッチのアニメに出てきそうな声質なのだ。プロの声
優が吹き替えでもやっている感じである。
「かわいいと云うな。我はグランドマスター、かわいいとは悪口雑言にも等しい」
 照れているのか本当に怒っているのかはわからない。なぜなら動けないぬいぐる
みの為に表情が読めなかったからだ。
「かわいいって言われるのが嫌なら、もう言わないけどさ。でもね、あたしがあな
たの声を聞いて怖がらなかったのはそれだけが理由じゃないかもね」
 視線を逸らしてありすはそう呟く。その表情には少し陰りが見えていた。
「どういうことだ?」
「あたしね、わりとその手の声とか日常的に聞こえちゃう人なんだよ。だから、慣
れなのかな」
 そう言って彼女は溜息を吐く。そういえば昔、友達に「霊感が強いかも」と言わ
れたことを思い出した。
「そうか。だが、それは素質なのだ。選ばれた人間の悩みでもあるな。案ずるでな
い。それこそが我の求めていた者だ。我の力を託せるのは汝しかおらぬ」
「あたしが選ばれた人間?」
 目をまんまるくしたありすは、驚いたようにぬいぐるみを見つめる。
「そうだ。それを誇りに思え、己の素質を疎んじるな」
「ははは、なんか喜んでいいのかよくわからないな。そうか、考えてみたらまだ説
明聞いてなかったもんね」
 彼女は思わず苦笑する。
「そうじゃな、まず基本的な事から伝授しよう。我が住まいし世界は……」
 ホワイトラビットが語り始めてから数分後、ありすは寝息を立てて船を漕いでい
た。
「ありす!」
「ひゃ!」
 心地良い眠りの底から引き摺りだされる。びくりと痙攣した身体は、不快な目覚
めを余儀なくされた。
 ホワイトラビットは呆れたように言い放つ。
「……話聞けよ」


■Everyday #1

 後ろから脇腹をぷすりと指で突かれる。
「うひゃ!」
 思わず妙な声が出てしまった。被害者である種倉ありす(たねくらありす)は加
害者が存在するであろう後ろを振り返る。
「うにゅ」
 今度は頬を指で突かれた。隙がありすぎだと、彼女は少々自己嫌悪に陥る。
「夢中になるのはいいんだけどね。もう図書室閉める時間だって」
 頬に食い込んだ指を引っ込めながら、鈴木美沙(すずきみさ)はそう告げる。シ
ャープな顔立ちでショートカットの似合う彼女は、美少年のような微笑みでありす
を見つめる。
「え? もうそんな時間?」
 ありすは壁に掛けられたアナログ時計の時刻を確認する。短針は五の位置、長針
は一の位置に近づいていた。夢中になると時間が経つのも忘れるというが、彼女が
最後に時計を気にしたのが三時前だからもうかれこれ二時間も経っていた。
「もうこんな時間なんだ」
「その分だと途中で成美が帰ったのも気付かなかったみたいだね」
 半ば呆れたような顔をしながらも、後の半分はしょうがないなとの苦笑い。もと
もと三人で勉強していたのに、ありすはそのうちの一人が帰った事にも気付かなか
った。だから、呆れられても文句は言えない。
「うん。あ、悪いことしちゃったかな。あたしからここに誘っておいて」
「試験勉強しようって言いながら、途中で気分転換に小説を書き出す時点で、もう
悪いと思うけど」
 美沙の目線が机の上の一冊のノートへと注がれる。すべての元凶はそれだよね、
と言われているようなものなので、ありすとしては反省するしかないのである。
「ごめん」
 数学のノートの上に重ねて置かれていた創作用のノート。ありすはそれをあわて
て閉じて胸に抱きしめる。
「まあいいって、こっちは却って捗ったから」
 一転して、気にしないという笑顔の美沙。小学校の時からの付き合いなだけに、
ありすの扱いは慣れたものだった。
「うん、ほんとにごめん」
 彼女は立ち上がると上目遣いに美沙を窺う。怒らせてしまったかな、そんな事を
心配するが、それくらいの事で怒り出すような性格でないことも承知していた。
「そんな謝ることないよ。成美も怒って帰ったわけじゃないし。ほら、今日ピアノ
のレッスンがあるって言ってたでしょ」
 不安になりかけたありすの心を、人懐っこい美沙の声がふわりと包むようだった。
いつもこうやって助けられているような気もした。
「えへへ、そうだったね」
 ようやくありすの表情にも笑みが戻る。
「帰ろっか」
「うん」


 昇降口から外に出ると、そこは夕暮れの一刻前の色だった。空は水色を残したま
ま微かな闇を引き摺り、その反対側を茜に染めつつある。
「そういえばさ、ありすっていつから小説を書き始めたの?」
 ありすより頭一つ高い美沙がそんな言葉を投げかける。
「え?」
 思わず横に居る彼女を見上げ、三つ編みにしたお下げの二本の髪が揺れる。
「素朴な疑問だよ。ありすってさ、それがさも当たり前かのように自然と書き始め
るんだもん。今日だって気付いたら勉強そっちのけで書いてるし」
 気分転換していたつもりが、ついつい夢中になってしまっていた。これは、あり
す自身も不思議に感じている事だ。
「うーん、それは難しい質問だね。あたしさ、昔っから空想癖っていうか、物語を
創るのが大好きだったんだよ。だから、それを文章にしようとしたのがいつだった
かまでは、ちょっと覚えてないんだよね。ほら、絵が大好きな人がいつから絵を描
き始めたかなんて覚えてないのと同じだよ。無意識に書いてるんだよ、あたしは」
 水色の空を見上げながらありすは静かに語る。無意識の部分はどうにも説明がし
にくい。自分の気持ちを素直に語るだけでは、その想いは伝わらないようだ。
「たしかに絵は物心が付かないうちでも描けるけどさ、小説は少なくとも文字を習
わないと無理じゃない」
 美沙の言うことはもっともな意見だ。絵と小説は確かに勝手が違う。
「うーん、だからね。『小説』って形式に倣おうと思ったのは最近だよ。でもね、
イコールそれは小説を書き始めたことにはならないんだ。少なくともあたしの中で
はね」
 ありすにとっては、絵も小説も同じカテゴリになる。どちらもゼロから或いは一
から創造することには変わりはない。
「いまいち理解できないな。もうちょっと具体的に説明できる?」
 頭を捻りながらも真剣に聞いてくれるところが美沙らしくもあった。その気持ち
に応える為に、ありす自身の中でも曖昧だった気持ちを順序立てて説明する。
「あたしはね、小さい頃から両親に本とか読んでもらってたし、物語に人一倍興味
を持っていた。だからそれを自分の物にしようって無意識に創作を始めたの。たぶ
ん小さい頃って誰でもそんなもんじゃない?」
「そうか?」
「うん。少なくともあたしの場合はさ、それが絵から始まって、周りから言葉を吸
収しながら学校で文字を習って、本を読みながらいろんな文章に触れて、その過程
でいろいろな創作物を吐き出してきたと思うよ」
「創作物って?」
「初めは意味不明な文字の羅列だったかもしれないし、それがポエムっぽいものだ
ったり、台詞だけの短いセンテンスだったり、小説とは言えないような物語の切れ
端だったり……そりゃ最近になってルールとか解ってきて、そういうものに縛られ
て小説らしきものを書き始めたけど。でもね、あたしの中の線引きとしては『この
日から小説を書き始めました』みたいなものはないわけ。それでも厳密な答えを求
めるのなら、あたしの創作物を過去から順に全部検証して、小説になっているもの
を探し出して、そこで線引きすればいいのよ。もっとも、その方式でいくと現在で
すら小説を書いているかどうかはわからないけどね」
 それは、彼女の中に凝縮された創作に対する想いだった。
「なんか凄いね」
 美沙が空を仰ぐ。闇に染まらず、そして茜に染まりきらない水色の空だ。
「え? なんで?」
「私なんかさ、物語なんて自分の周りに勝手に湧き出てくるくらいの感覚しかなく
てさ、誰かがそれを本気で創っているなんてあんまり考えたこともなかったから」
 本屋に行けばマンガや小説など、そこは物語で溢れている。自分の家でだって、
テレビの電源を入れればドラマや映画など毎日のように物語が流れてくる。本来娯
楽の為に創られる物語を、普通の人たちはそれが当然であるかのように消費するの
だ。
 美沙だって今まではそうやって物語を消費していたのだろう。ありすという存在
がなければ作り手の存在など気にかける事もなかったのかもしれない。
「まあ、全力の本気だからね。手が抜けるほど、技術もなければ才能もないし」
「才能なければ物語なんて創れないでしょ」
「そうだけどさ。物語を捏ち上げる事は誰にでもできると思うよ」
 誰だって夢を見る。現実ではない仮初めの世界を創り上げている。それは目覚め
ている時でさえ例外ではない。
「それは夢とか妄想って言わないかい? ありすのは妄想じゃないでしょ」
 妄想と空想の区別を美沙はわかっていたようだ。それがありすには嬉しくも感じ
る。
「うん、まあ基本的にはね」
「ゼロからにせよ、何かをベースにするにせよ。ありすは物語を組み上げているじ
ゃない。根拠のない誤った世界、それを妄想と言うんだけど、そんな無責任な世界
は創らないじゃない。そこがね、なんか凄いなって思うんだ」
「そうかなぁ」
 小さい頃から当たり前のように物語を組み立ててきたありすにとって、美沙の
「凄い」という感覚がよくわからなかった。





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