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●【OBORO】 =第4幕・異形胎動= (01/17)  悠歩   (182行)
 ※作中、【日龍】と書き表している部分は、それで一つの「おぼろ」という   漢字を表しています。   これは、にちへんにりゅうと書くその漢字が表記できない為の措置ですの
◆●長編 #0030 2001/12/15


●【OBORO】 =第4幕・異形胎動= (02/17)  悠歩   (190行)
 テレビ局が過剰な演出を施して報じるのも、無理からぬ内容である。優一郎も、 もし自分と全く関わりのないところで起きた事件であったのなら、野次馬根性を 剥き出しにテレビへとかじりついていたことだろう。
◆●長編 #0031 2001/12/15


●【OBORO】 =第4幕・異形胎動= (03/17)  悠歩   (193行)
 優一郎は自分を悪人だとは思っていない。しかし、正義感にあふれる人間だと も思ってはいない。  教室で佳美に声を掛けたのは、彼女を孤立化させないためであった。優一郎は
◆●長編 #0032 2001/12/15


●【OBORO】 =第4幕・異形胎動= (04/17)  悠歩   (160行)
 すでに残暑を感じさせる日射しも、もう記憶の彼方へと消えつつある。むしろ 頬を撫でてゆく涼しげな風は秋の盛りを思わせるものから、間近へと迫った冬の 気配を垣間見せるものとなっていた。
◆●長編 #0033 2001/12/15


●【OBORO】 =第4幕・異形胎動= (05/17)  悠歩   (173行)
 優一郎が店売りの出来合いではない食事を口にするのは、およそ二ヶ月ぶり、 夏休みに朧月家を訪ねて以来だった。近頃では家庭的な味を売り物にした、持ち 帰り弁当を扱う店も少なくはない。下手な手料理より、コンビニの弁当の方がお
◆●長編 #0034 2001/12/15


●【OBORO】 =第4幕・異形胎動= (06/17)  悠歩   (180行)
 赤い光が弧を描き、地べたへと落ち、転がる。メンソールの細い煙草から立ち 上る煙は、一瞬その濃さを増しやがて消える。  時刻は宵の口となり、もはやその必要性もないはずのサングラスを掛けた女は、
◆●長編 #0035 2001/12/15


●【OBORO】 =第4幕・異形胎動= (07/17)  悠歩   (180行)
 意味もなく時計に視線を遣るのは、これで何度目だろうか?  柱時計の針は九時五十分を指し示していた。  喉が渇き、冷蔵庫を開けて烏龍茶のペットボトルを取り出す。昨日買ったばか
◆●長編 #0036 2001/12/15


●【OBORO】 =第4幕・異形胎動= (08/17)  悠歩   (182行)
 このままでは埒があかない。  いい加減来訪の理由を問いただそう。と、優一郎が決意をしたときであった。  美鳥が先に行動を起こした。  相変わらず顔は伏せたまま、言葉を発することはなかった。が、無言のまま、
◆●長編 #0037 2001/12/15


●【OBORO】 =第4幕・異形胎動= (09/17)  悠歩   (181行)
 真月が走り、追い求めるもの。それは麗花の姿であった。  一瞬、ほんの一瞬である。  倒れ込んだ真月の横を通り過ぎて行く白い車。その車窓に麗花の姿を見たのは。
◆●長編 #0038 2001/12/15


●【OBORO】 =第4幕・異形胎動= (10/17)  悠歩   (169行)
「麗花お姉ちゃん!」  どのような不意打ちにも後れをとる麗菜ではなかったが、欠片すら邪気を持た ない少女の動きに、全く反応出来なかった。  朧の四姉妹、いや三姉妹の中で真に恐るべきは、この子なのかも知れない。
◆●長編 #0039 2001/12/15


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