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★タイトル (AZA ) 23/05/06 01:43 ( 68)
真夜中のミステリ書き 永山
★内容 23/05/06 01:47 修正 第2版
読者選考>
カクヨムの場合、「選考って称するからには投票制にしてくれ! 一人三票ぐらい
で!」と思うのですが、思うだけで要望すら出していない。実際のところ、投票制にな
ったとしてもほぼほぼ望み薄だろうから、という。(--;
ミステリと投稿サイトの相性の悪さについての論、読みました。ありがとうございま
す。
なるほどと感じる一方で、だったら最初からミステリに限定したサイト・ミステリ好
きのみをユーザーに想定したサイトを作ったらどうなるか?という興味が。でもまあ、
実力があって完結させる力もあって時間のある人しか、作家として参加しない恐れが高
いか。
あと、きちんと完結しているミステリもたくさんあるように思うんですが、どの程度
のパーセンテージからエタる率が高いジャンルと見なされるのかしらん。あるいは、連
載中のミステリ作品を追っかけた経験が私にはないから、「完結作品も充分多いじゃな
いか」と感じるだけなのか。
レーベルカラー>
東京創元社のミステリ分野のカラーについてですが、私の感覚ではまごうことなき、
本格推理・本格ミステリですね。
これにはまず、「本格」という語句に対する認識が、ミステリ好きと、そこまででも
ない読者との間には違いがあるんじゃないかと思っています。
たとえば、らいとさんが挙げられた、米澤穂信の小市民シリーズ。
ミステリ好きからすれば、米澤穂信の小市民シリーズも、本格の範疇に入る(少なく
とも、入れたくなる)作風なんです。※個人的な意見ではなく、多くのミステリ好きが
思っているはず。“本格ミステリ読み”であることを掲げる人の感想サイトでも小市民
シリーズは取り上げられていますし。
ただ、感覚的に、「本格のど真ん中を行く作品」「気軽に読めるライトな本格作品」
といったような区分けも成り立っている。ミステリ界隈からすれば、どちらも本格です
が、そうではない層にとっては、後者は「ライトノベル・ライトミステリ」であって、
「本格推理・本格ミステリ」ではない、という意識を持ったとしても全然おかしくない
です。
ここで本格ミステリの定義なんてものを持ち出すと、各人各説あって、推理小説の歴
史に触れなければいけない側面もあり、話がいたずらに長くなるだけなので省略。(^^;)
現時点の私が気に入っている定義を紹介するにとどめます。
『本格ミステリ・本格推理とは、謎とそれに関する説得力のある解決をメインに据えた
(余分な要素が少ない)物語である』
念のために付記しておきますと、「魅力的な謎」「意外な犯人」「空前絶後のトリッ
ク」等といった要素は、“面白い”本格ミステリに求められるものであり、定義に入れ
るのは相応しくない。
また、「論理的な解決」ではなく「説得力のある解決」との表現を採るのは、叙述ト
リック物や倒叙推理物が必ずしも論理的に解決させるとは言えないため。
「本格」の振れ幅は意外と広くて、孤島等の隔絶された状況下での連続殺人でも、日
常の謎ばかり扱ったほのぼの事件簿でも、あるいは魔法や超能力が出て来る世界観のミ
ステリであっても受け止める。
その上で、東京創元社の求めるミステリならではの要素を挙げるとしたら、とりあえ
ず、捻りが筆頭に来るんじゃないかと。編集者各位は古今東西のミステリを読破し、ち
ょっとやそっとじゃ驚かなくなっているでしょう。そのようなミステリ読みを揺さぶる
には、捻り、ツイストを利かせるのが定番ではあるけど効果もあるのではないかと考え
ます。一度解決したと見せて裏がある、ぐらいでとどまらず、さらにもう一回ひっくり
返すぐらいの仕掛けが望ましい、かも。
しかし解決そのものをひっくり返すのは結構難しい(何故って、見せ掛けの解決の時
点でそれなりに説得力を有しているはずだから)。
だったら、一部をひっくり返すのは比較的容易ではないか。たとえば動機が当初考え
られていたものとまったく違う、意外なものだった、とか。動機の見方が変わることで
感動を呼べればなおいい、みたいな具合に。
と、ここまで個人の意見と一般論をごちゃ混ぜにして書いてきましたが、この見方で
当たっているかどうか、確証はありません(汗)。
何よりも気になるのは、学園ミステリ大賞なら東京創元社が単独で催しても行けそう
なのに、カクヨムと組んで開催するその意味、狙い。もしかしたら、これまでの東京創
元社ミステリになかったものを期待している?
だとしたら、応募要項にある条件がかなりきつめで、異世界ものや特殊能力ものを排
除してるのがやや解せませんが。
ではでは。