AWC 三宮晴樹とその友人達(45)           ハロルド


        
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★タイトル (GSA     )  98/ 6/16   1:52  ( 24)
三宮晴樹とその友人達(45)           ハロルド
★内容
 晴樹と善三と譲治と郁太郎は、仏世界杯での日本対アルゼンチンの話題で盛り上
がっていた。
「岡田さんは『内容よりも結果だ』って言ってたけど俺に言わせりゃあ、結果より
内容だよ。特に川口はよく守りきった!」譲治は興奮気味に言った。
「まるで自分の赤ちゃんでも抱えるようにボール抱えてたからなあ。あの気迫は凄
かった」晴樹も同調した。
「でもチケット不足とか何とか言ってた割には、日本人サポーターの応援が凄かっ
たよな」郁太郎は、手を三回叩いた後、指先を前に突き出す日本独特の応援のジェ
スチャーを始めた。「ひがしむらやぁーまぁー、庭先ゃー多摩湖ぉー」
「それを言うなら『ニッポン! ニッポン!』だろ」譲治は言った。
「それにしても」晴樹は言った。「バティストゥータとベロンなんていうのは、あ
の凄い日本への歓声の中で、よくプレッシャーを感じずにゴールできたと思うよな
あ。集中力の差なのかなあ」
「そのことでちょっと考えたことがあるんだ」善三は言った。「あの『ニッポン!
ニッポン!』の歓声だけどさ、あれ止めといた方が良かったんじゃないかなあ」
「それどういう意味?」郁太郎は険しい表情をして善三を睨んだ。
「だってあの『ニッポン! ニッポン!』って、ロックオペラの「エビータ」に出
てきた『泣かないでアルゼンチーナ』の歌詞にあるエビータの名字の『ペロン! 
ペロン!』っていう群衆の叫びに聞こえるもん。下手すればアルゼンチンの応援に
なるんじゃないかな」
 他の三人はお互いに顔を見合わせて黙っていたが、やがて郁太郎が言った。
「じゃやっぱり『東村山音頭』だな。志村けんをトゥールースに送ろう!」

                                                              (98/06/15)




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