AWC 吉外信報52  大舞 仁


        
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吉外信報52                             大舞 仁
★内容

牛&人間編

1 牛、マタドールと助手たちは出場の準備を済ませる。

2 座長が白いハンカチで最初の牛を放すよう指示すると、ファンファーレが
  鳴り、楽隊が曲の途中でも演奏を中止する。観客からは見えないが、最初
  の牛を入れている囲いの扉がさっと開けられる。
  一方闘牛チームは、大きなケープを拾いあげ、最初の牛に備える。ケープ
  の最初のひとふりはたいてい助手が行い、マタドールは牛の性質を見極め
  ようとフェンスのくぼみの近くで待機している。この牛はどれぐらい好戦
  的か、どちら側からつっこんでいこうとするかなど、演技を組みたてるた
  めに必要な情報を得ようとする。
  このとき牛にどこか悪いところがあると、座長は囲いに戻すように合図す
  る。その牛はその場で屠殺され、代わりの牛が連れてこられる。

3 助手が牛を相手にするにはほんの二,三分で、マタドールがアリーナに入
  場し、牛をおいて退場するように命じた段階で終わる。この段階では牛は
  まだ元気で頭に血がのぼっており、ケープを牛の角に引っかけりせず、ケ
  ープを角のほんの二,三センチ上でかすめさせ、大きなケープをひとふり
  すると同時に牛の足を止め、銛を打ち込むのは至難の技である。だからこ
  そファンは感嘆するのである。

4 3で活躍したマタドールは退場し、代わりにピカドール(騎馬の闘牛士)
  に入場を合図する。ピカドールの仕事は牛に対してどなったり、槍を振っ
  たり、脚のプロテクターを鳴らして注意を引いて、馬の方へ突進させるこ
  とである。牛が近づくとムリッリョ(首のところのこぶ)めがけて槍を打
  ち込む。
  規則によれば、牛は三回槍を受けなければならない。最初に傷を受けた後、
  牛は馬から離されて、次の一突きのために並ばせられる。第一回目の攻撃
  の後では牛はまた痛みと槍から受ける攻撃を結びつけていないが、二回目
  の攻撃を受けると、この痛みは槍のせいたと気がつくというように考えら
  れている。したがって、牛が三度目の突きを受けるために突進してくるの
  は意図的なものであり、自分が勇敢な動物であると示そうとしているのだ。

5 座長はハンカチとトランペットで合図をし、ピカドールはアリーナを時計
  と逆回りに回って退場する。銛打ち手(ときにマタドール)は三組の銛を
  打ち込む。

6 座長は銛打ち手の退場を合図する。マタドールはケープをムレタと剣に持
  ち替え、座長に演技の最終段階に入っていいか、お伺いをたてる。この段
  階、特定の個人あるいは観客全体で献呈が行われる。

7 演技がよければ、マタドールは凱旋の周回をする。このとき観客の評判が
  よければ牛の片耳、両耳、あるいは尾を貰うことができる。

8 アリーナの地面は掃き清められる。座長は次の牛を放つように合図する。

注 8から3まで六頭の牛が死ぬまで競技は進められる。
  演技の順番
  最初の牛    最初のマタドール
  二番目の牛   二番目のマタドール
  三番目の牛   三番目のマタドール
  四番目の牛   最初のマタドール
  五番目の牛   二番目のマタドール
  六番目の牛   三番目のマタドール

9 牛が六頭死ぬとマタドールは助手たちと整列し、アリーナを横切り、プラ
  サを離れる。ホテルへ戻り、着替える。

  牛の最後
  六頭の死骸は屠殺業者のトラックに乗せられて肉屋に売りに出される。

         ギャリー・マーヴィン著 村上孝之訳 『闘牛』を参考にしました。




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