AWC 創作戦隊大日本(2月2日)   完狂堂


        
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★タイトル (MEH     )  97/ 2/ 2  23:18  ( 92)
創作戦隊大日本(2月2日)   完狂堂
★内容
●(質問)かなりいい加減な気持ちで書いて
いますが、よろしいのでしょうか。(解答)
駄目です。
●ホームページの案内。「滑稽珍聞」ではエ
ッセイを募集します。本気(マジ)。オンラ
イン・マガジンとして配布されます。感想は
作者の御手元に届くように設定します。では
宜しくお願いします。

http://www.st.rim.or.jp/~nashida/


 男の顔面に殴りかかったマーク・ブラッド
レーは、奇妙な感触に驚いた。ゼリーに殴り
かかったような不思議な感触……事実、男の
顔面は、既にドロドロした緑色の物体に変形
していた!慌てて腕をひっこめようとする
マークであったが、その努力は徒労に終わっ
た。いくら引っ張っても抜けないではない
か!激しい痛みのため、彼は絶叫した。
 マークの声が、ガリィの鼓膜をつんざく。
「う、腕が、腕が、溶けていく!」
 怪物の放出する溶解液のために、彼の腕は
既に骨だけになっていて、ジュウジュウと恐
ろしい音をたてていた。
 ガリィ・コンディットは信じられない思い
でその様子を見つめていた。いま見ているこ
の風景は現実なんだろうか?
「助けてくれ!ガリィ!ガリィィィィ!ぐわ
ああ!」
 悪夢だ。ガリィは、なすすべもなく溶けゆ
く友人を見守るのみであった。全身がガクガ
クと震えていた。立っているのもままならな
い。黒いトレンチコートの男はもはや完全に
変形し、緑色の、ブヨブヨとした不定形生物
になっていた。「じゅる、じゅる」と肉の溶
けて行く音、マークの泣き叫ぶ声が、暗闇か
ら聞こえてくる。ガリィはぞっとした。
「ガリィ、ガリィィィ!ガリィィィィ……」
 ガリィはふと我にかえり、全速力でその場
から逃げ出した。俺までヤツの犠牲になっち
まう!冗談じゃねえ!冗談じゃねえ!
 酔いがまわっているため、足がもつれて速
く走れない。もどかしさをおぼえつつ、ガリ
ィはやっとの事で宿まで帰りついた。宿では
仲間達がカードゲームで遊んでいる最中であ
った。
「みんな、聞いてくれ!たいへんな事になっ
ちまった!マークが、マークが、怪物に食わ
れちまったんだ!」
「何だってんだいガリィ、怪物だって?」
 彼は船乗り仲間に、つい先ほど見たことを
ありのまま伝え、再び現場に戻ってみた。仲
間の一人が怪訝そうな顔でガリィに訊ねる。
「ここで怪物が現れて、マークを食っちまっ
たんだって?」
「ああ、そうだ!ここだ。間違いないよ。丁
度この場所で、マークは食われちまったん
だ!」
「ふうむ、特に目だったものはないようだが
なあ……」
 周囲を調べてみても証拠になるようなもの
は何も発見されなかった。
「おかしな話だ。だいたい、そんな怪物がこ
の世に存在するのかね?」
「俺はこの目で見たんだ!本当さ、本当だと
も!」
「まるで信じられないね。まったく、酔っぱ
らいの戯言じゃねえのか?くだらねえ」
「なに、信じないってのか、くそったれめ!仲間が殺されたんだぜ?おい!待てったら
」
「けっ、アホらしい。俺は帰るぜ。さあみん
な、帰ろう!」
「くそったれ、冗談じゃねえや!」

 不愉快な気分で宿に帰り着いたガリィ・コ
ンディットは、ドアを開けてみて、腰が抜け
るほど驚いた。
 何事も無かったかのようにカードゲームに
興じる友人、マーク・ブラッドレーがそこに
いたからだ。
「て、てめえ!マーク!マーク、何で生きて
いるんだ。な、何てこった!貴様、怪物に食
われたんじゃなかったか?いったいどうなっ
てやがる」
 船乗り仲間の一人、ローレンス・コーソン
があきれ顔でつぶやく。
「まったく、あんたの妄想に付き合って馬鹿
みたぜ!ガリィさんよ、あんた、ボケてるん
じゃねえの?」
「お、俺は見たんだ……俺は!やいマーク、
てめえ、説明しやがれ!」




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