AWC 闘争からの逃走 第二章   ケル


        
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闘争からの逃走 第二章   ケル
★内容
頭の後ろからけたたましい悲鳴が響き、彼はようやく我に帰った。
悲鳴の主は大友しのぶだった、悲鳴の原因は目の前に倒れている血塗れの男
だった。胸の辺りが真っ赤に染まった。
「し、死んでいる・・・みたいだ・・・」
彼はそう呟いた、そして彼女の顔を見つめた、そこには明らかに疑念に満ちた
表情があった。
「ひ、ひ、人殺し・・・」
「そ、そうみたい、け、警察を呼ばなきゃ・・・」
彼がそう言おうとしたとき、彼女は突然叫んだ。
「あ、貴方が殺したのね!!先生を!!!」
彼女の思いがけない言葉に彼は戸惑った。
先生??・・・・・そうだ、確かに陸上部の顧問をやっている教師だ、
だが、彼女はその前に何と言った??貴方が殺し・・・・・
な、何を言ってるんだ、この女は!!俺が、俺が殺しただって!?
「馬鹿な事を言わないでくれ!!どうしてぼくが・・・」
そう言って彼女の方へ2、3歩歩くと、
「い、いや、いやよ!!来ないで、こないでぇ!!!」
続いて耳をつんざくような悲鳴!!思わず耳を塞ごうとした。
その時ようやく自分の手に血塗れのナイフが握られている事に気がついた。
「な、何だ!?何なんだこりゃっ!!!」
「人殺し・・・なんて酷い事を・・・」
「ちがう!ちがうよ!!僕は関係な・・・・・
「誰か!!誰か来てぇぇぇぇっ!!!山城君が先生を、先生を殺したぁ!!」
彼女の悲鳴が響きわたる中、彼の頭は真っ白になってしまった。
彼は無意識に彼女を押しのけると、ナイフを投げ捨てて全力で走りだした。
何故!?なぜ俺は逃げなければならないんだ!?なんで!?
彼は混乱していた、正常な判断力は既に失われていた、だが彼の足は正確に
「走る」動作を繰り返していた。

彼は校門を出ても全力疾走を続けていた、走る走る走る走る走る走る走る、
ようやく考える事ができる様になった頃にはたっぷりと1キロは走っていた。
何故!?なぜ俺はナイフなんか持っていたんだ??血塗れの・・・。
どうして!?なんで!?一体なにが・・・・・・・・
「そうだ!!」
彼は思い出した。
そうだ、俺が部屋に入るとそこに人が倒れていたのだ。
あわてて駆け寄るとうつ伏せに倒れていた体を仰向けに起こした。
するとそこには!!倒れていた男の胸は真っ赤に染まっており、その中心に
なにかナイフのような物が突き刺さっていたのだ!!。
俺は思わずそれを抜こうとした、なかなか抜けなかった。
どうにか抜いて立ち上がると、突然後ろから悲鳴が・・・
そうだった、全てハッキリした、俺は無関係なんだ!!
だのに、何故逃げるんだ!?止まれ!とまるんだ!!
ようやく走る事を中止できた彼は自分の行動の軽率さを呪った。
何で逃げたりしたんだ!?逃げたりすれば、疑われてしまうのは当然bセ。
・・・・・彼女だ!しのぶのせいだ!!俺を犯人よばわりして馬鹿声を
張り上げたりするから俺は混乱しちまったんだ!!あの馬鹿野郎!!
急いでもどらなくちゃ!益々疑われる!!戻るんだ!!
彼は再び全力疾走をした、今逃げてきた学校にむかって。




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