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★タイトル (LMF ) 95/ 1/13 22:47 ( 31)
闘争からの逃走 ケル
★内容
彼は追われていた。
追われる者、古今東西追われる者につきまとう宿命、それは逃げる事である。
彼は自分の宿命を呪った、一介の高校生である彼には重すぎる宿命だからだ。
だが、今の彼には自分の境遇を呪うゆとりは無かった、追手はすぐ側に迫って
いた。
突然!!追手の車が目の前に現れた、眩しいライトが彼を照らす。
考えるより先に体が動く、とっさに傍らのゴミの山に身を隠す。
見つかったか!?
車は停車する事無く通りすぎた。
彼は追手の車のサイドに書かれた文字を読みとった。
「警視庁」
・・・・・・改めて自分の境遇を再確認した、追われる身である事を、
そして、ほんの数時間前にわが身におきた事を思い出していた、あの
悪夢を・・・・・
ほんの数時間前、彼は間違いなく一介の高校生にすぎなかった。
朝、いつものように目覚め、いつものように登校し、いつものように授業を
受けていた、すべてはいつもの事だった。
授業が全て終わり、後はいつものように下校するだけだったが、一つだけ
いつもとちがう事があった、それが悪夢の始まりだった・・・
彼はクラスメイトに借りたノートを返さねばならなかったのである。
クラスメイト、大友しのぶ、彼女にノートを借りたのはこれが初めてでは
ない、黒板より外を見ている事が多い彼には真面目にノートをつけている
クラスメートは不可欠なのであった。
大友しのぶは陸上部に所属していた、部活が始まる前に部室でおちあい
借りたノートを返すのがいつも彼女とする約束なのだ。
だから彼はいつものように部室へ行き、ドアをノックした。
返事は無かった。
早く来すぎたのだろうか?、とりあえず部屋の中で待つ事にし、ドアを
開けた。
そこには「いつもの」風景は無かった・・・・・