AWC 掲示板(BBS)最高傑作集85


        
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★タイトル (KCF     )  94/ 7/23   8:25  (175)
掲示板(BBS)最高傑作集85
★内容

(「掲示板(BBS)最高傑作集84」からの続き)

 人差指によってほじくり出された洟クソは、棋士が駒に触った瞬間、駒の表面
にくっつきます。その洟クソの量が多かった場合は、駒の表面に書かれた文字が
大きな洟クソに隠れて見えなくなります。となると、相手はその駒が何であるの
かがわからなくなり混乱します。ここで、「自分もわからなくなるのでは?」と
思った人もいるかも知れませんが、大丈夫です。ひっくり返して裏を見ればいい
からです。これは相手はできません。将棋では、取る場合を除いて、相手の駒に
勝手に触れることは禁止されているからです。このことはちゃんと将棋規則に明
記されています。「取る場合を除き、他人の駒に触るべからず」と。ちなみに、
「駒に洟クソをつけるべからず」というのは将棋規則にはありません。洟クソを
つけてもいいのです。こうして、多量の洟クソを自分の駒にへばりつかせること
により、その後の将棋を優位に進めることができます。
 しかしながら、いいことばかりは続きません。デカい鼻クソのついた駒が敵陣
に入り、「金」になるためにひっくり返したとき、駒の正体が相手にばれてしま
います。また、その洟クソの粘着力が優れていた場合、駒が将棋盤にくっついて
しまいます。つまり、洟クソが接着剤の役割を果してしまうのです。こうなると、
ひ弱な棋士の場合は、駒を将棋盤から離すことができず、その駒はその後は動か
せなくなってしまいます。もっとも、相手も力がなかった場合は、その駒を手筋
としては取れる状況であっても、将棋盤から取ることができないので、戦法の変
更を余儀なくされます。

  話が大きくそれているようですので、ここいらで元に戻します。ここでは将棋
の特徴をひとつつ検証していたのです。

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原因2:ユニフォームが地味すぎる
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  将棋は団体ではなく個人競技ですので、「ユニフォーム」ではなく「服装」で
す。つまり、「服装が地味すぎる」というわけです。
  将棋番組を見たことがある人なら誰でも知っているとおり、プロの棋士達は全
員、「背広」か「和服」を着ています。アロハシャツを着た棋士などは見たこと
がありません。もちろんレゲエの格好をした棋士も知りません。
 ちなみに、将棋規則には、「服装は背広か和服でなければならない」という項
目などありません。しかし、実際には背広か和服しか着ていません。なぜでしょ
うか。おそらく、棋士達が、「先輩あるいは周りの人が背広か和服を身につけて
いるから自分も同じものを着よう。じゃなきゃ、みんなにいじめられる」と考え
ているのでしょう。
 「出る釘は打たれる」といったところでしょう。この考えは恐ろしく日本的で
すね。
 確かに将棋は日本古来のゲームです。しかし、ファッションは常に移り変わっ
ているのです。服装が伝統とか風習に縛られるなどというのは馬鹿げています。
今の世の中、旧石器時代の服装をしている人がどこにいますか。日本のプロ棋士
達はこのことをよーく肝に銘じるべきです。最近の若者はファッションに非常に
敏感なのです。ですから、このような悪習を続けていると、若い人達の将棋離れ
に一層拍車がかかることでしょう。
  将棋をさすときの服装は自由であるべきです。棋士は着たいものを着ればいい
のです。一日も早く、将棋の服装の自由化が実現することを切に希望します。
 さて、棋士の服装が完全に自由化された後はどうなるでしょうか。当然、若い
棋士達はいままでのうっぷんを晴らしにかかります。つまり、いままで着たくて
しかたのなかった服、たとえば歌手のステージ衣装のような金ピカのドレスをさ
っそく身につけて対局に臨むことでしょう。
 棋士にこのような派手な服装をされると、テレビではまぶしくてたまりません。
したがって、これからの将棋番組を見るときには、サングラスをかけなければな
らないということも起こり得ます。
  棋士達がみんな派手派手の衣装を着始めると、当然、それに相反するファッシ
ョンを追求する棋士が現れます。「俺はおまえらなんかと違うんだぞ」という考
えに凝り固まった独立精神の強い棋士達です。彼らが追い求めるのは、もちろん、
シンプルな服装です。その代表が、海水パンツ、略して「海パン」です。
 この「海パン」というのは、「競泳用の水着」や「ファッション水着」とは異
なりますので間違わないでください。スポーツ店あるいはブティックで、シリム
で体格のいいマネキンが身につけている色とりどりの水着は競泳用の水着、ある
いはファッション水着です。これらの水着を製造しているのは「HEAD」「SPEED」
「Ellessee」「Seline」「Renoma」といったスポーツやファッションのメーカー
です。一方、「海パン」は、別名、「学校水着」と呼ばれ、色は紺一色です。製
造しているのは、「グンゼ」などの下着メーカーです。「海パン」はスポーツ店
でも置いていないことはないのでしょうが、主に洋服店で売られています。
  さて、棋士はそのような海パンを身につけて将棋盤に向かいます。もちろん、
身につけているのは海パン一丁で、Tシャツなど一切ありません。まあ、水泳帽
をかぶる人や、足ヒレをつけている人はいるかも知れません。
 物忘れの激しい棋士の場合は、海パンに名前が記されているはずです。白い布
に黒マジックで大きく名前が書かれ、それが海パンに縫いつけられているのです。
 普通の小学生の海パンなら、白い布には「3年2組鈴木」というようにクラス
と名前が書かれているのでしょうが、棋士の場合はクラスなどないので、「山本
九段」というように名前と段位でしょう。何らかのタイトルを持っているだった
ら、「吉田名人」「荒井王将」「横田棋聖」というように、名前と保持している
タイトル名でしょう。
 このように海パンに名前が書いてあった場合には、たとえ棋士が将棋の会場内
に海パンを置き忘れても自分のところに戻ってくる可能性がぐーんと高くなりま
す。
  海パンは服装としては非常にシンプルなのですが、これでもまだ物足りないと
いう棋士もいるはずです。シンプルの極限を追求しようとする彼らの行き着く先
は、全裸です。つまり、すっ裸で対局に臨むことになります。
 一応、将棋番組を放送しているのはNHKなので、対局中は、全裸の棋士達は
左手で股間を隠し続けます。昔は、隠毛が少しでも見えたらまずかったのですが、
今ではヘアヌードがOKなので、あまり神経質になる必要はありません。「現物」
さえカメラで撮られなければいいのですから。
 「現物」が普通の大きさだった場合はいいのですが、大きな場合は問題です。
片手では隠しきれないからです。もちろん、こういう場合は、両手で隠すしかな
いのですが、この状態では将棋盤上の駒を動かすことができません。将棋で自分
の駒をまったく動かさなかったら、時間切れで負けになります。ですから、なん
とかしなければなりません。絶対に負けられない将棋だった場合は、思わず右手
を股間から離して盤上の駒に手を伸ばしてしまいがちですが、こうしてしまうと、
全国放送のテレビに「現物」が映ってしまい、わいせつ罪で警察に捕まってしま
います。こうならないよう、なんらかの手だてを講じておく必要があります。ど
うすればいいでしょうか。一番いいのがNHKの技術スタッフに、「現物」が撮
られる寸前に画面の一部にボカシが入るようにしてもらうのです。ボカシではな
く、モザイクがかかるようにしてもかまいません。「現物」がストレートに映っ
てしまうと、全裸の棋士だけでなく、NHKのスタッフも逮捕されるわけですの
で、そう説明しておけばこのくらいの協力はしてくれるはずです。棋士は駒を動
かしたらすぐに右手を再び股間に戻し、「現物」を隠しにかかります。そうした
ら、スタッフはボカシあるいはモザイクを解除します。
  「現物」を両手で隠すときに困ることがもうひとつあります。残り時間を読み
上げる女性が飛びきりの美人であった場合、あるいはその女性が非常にセクシー
であった場合、対局中に、全裸棋士の「現物」の膨張・隆起が起こる可能性があ
るからです。こうなるとまずいことが起こります。
 まずは、膨張によって両手で隠すことなど完全に不可能になってしまいます。
もちろん、この場合も、ボカシやモザイクを入れることによって全国の家庭のテ
レビにモロに映されるのは防ぐことはできます。しかし、膨張はすぐに収まるわ
けではないので、その間はずーと、ボカシやモザイクの入った映像を流すことに
なります。これでは、視聴者から文句の電話が殺到してしまいます。それでは困
るので、NHKのスタッフは、棋士に「現物」を将棋盤の下に隠すよう指示しま
す。これなら、カメラに映らないので、すぐにボカシやモザイクを外すことがで
きます。なんとなく、これで一件落着と思えるかも知れませんが、まだ安心でき
ません。隆起の問題が残っているからです。
 将棋盤の下に潜り込ませた「現物」が隆起を始めると、じわりじわりと将棋盤
が浮き上がり出します。そんなに強い隆起が起こるわけがない、と思う人は、単
に自分自身が弱いだけなのです。強者だったら将棋盤くらいは持ち上げてしまい
ます。
 将棋盤がひっくり返ると、当然、駒が床の上に落ちてばらばらになり、将棋が
続行不可能になります。そのときに、形勢がかなり不利で、もう巻き返しできそ
うにない絶望的な状況だったら、何もせずに将棋盤が持ち上げられて倒れるのを
待てばいいのです。これで引き分け再試合でしょう。
 しかし、勝てそうな将棋だったら馬鹿げています。勝てる将棋をわざわざ捨て
ることになるからです。自分が有利だった場合は、指をくわえて見ていてはいけ
ないのです。両手で将棋盤の縁を押さえ、将棋盤の上昇を防ぐべきです。
 これは対局相手とて同じです。たとえ、将棋盤の上昇が相手の「現物」の隆起
によるものだとしても、そんなことで勝てそうな将棋をみすみす無効にしてしま
うのはもったいないことです。その将棋を続けるには将棋盤を押さえるしかあり
ません。
 まだ、将棋が序盤の場合、あるいは中盤でも終盤でも構いませんが、とにかく
形勢が五分五分の場合は、両者とも勝てる可能性が残っています。ですから、こ
ういう場合は、二人で力を合わせて将棋盤を押えにかかります。このときは、将
棋盤の4つの角を二人の4本の手で押さえるのがベストです。こうすればバラン
スよく支えることができます。
  書いていて自分でもくだらないと思え始めてきましたので、次に進みます。

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原因3:動きがあまりに少ない
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 対局中、ほとんどの棋士は、手しか動かしません。駒を移動させるときに手を
使うのです。あとはただただ座っているだけです。
 中には、考え込むときに、身を将棋盤の上に乗り出す人もいますが、大した動
きではありません。また、頭や顔を手で掻いたり、背筋を伸ばしたりすることも
ありますが、これだってたかが知れています。
 このように、将棋はダイナミックさに欠けるのです。見ている方としては面白
くもなんともありませんね。
 対局中、非常に稀ですが、棋士が立ち上がって、席を外すという大胆な動きが
見られることがあります。これは、棋士が用を足しにトイレに行くためです。
 しかし、このようなとき、残念ながらNHKの撮影スタッフは、カメラを将棋
盤の上に向けるだけで、トイレに向かう棋士の姿は撮してくれません。ですから、
相変わらず退屈な放送が延々と続くのです。
 こんなことでは将棋番組の視聴率は下がる一方です。今の時代に求められてい
るのは大きな動き、ダイナミックさなのです。将棋盤や、棋士が熟考している表
情、体勢なんかを撮していたって話になりません。
 将棋の人気を回復するには、もっとダイナミックさを取り入れるべきなのです。
そこで、これからは以下のようにしてみるべきでしょう。
 まず、撮影スタッフが、カメラやマイクを持って棋士をトイレまで追跡します。
棋士が歩くときの後ろ姿、トイレのドアを開けるときの手の動き、ドアを閉める
ときに表情などを克明に撮影し、放送します。「そんなの映してどうなるんだ?」
と思う人もいるかも知れませんが、動きのまったくない将棋盤を数分間にわたっ
て放送し続けるよりはましです。
 もちろん、撮影スタッフは棋士と共にトイレの中にまで入る必要はありません。
外で待機し、集音マイクをトイレに向けるだけでいいのです。
 会場のホテルが相当ボロくてドアがしっかりと閉まらないため、壁とドアの間
にかなりの隙間があった場合は、カメラをぜひそこに差し込みたいところですが、
残念ながらそんな古いホテルでは将棋の中継はありません。
 いずれにしろ、こうして、全国のお茶の間のテレビに「ダイナミックさ」が実
況生中継されるのです。

(「掲示板(BBS)最高傑作集86」に続く)





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