#346/1336 短編
★タイトル (XVB ) 94/12/29 23:18 ( 97)
地獄極楽致死塵私欲 $フィン
★内容
地獄極楽塵私欲
三千世界の真ん中に
愚かで楽しい
人間世界がございます
人間世界の初まりは
アダムいざなみ
イブいざなぎ
お二人なかよく一目ぼれ
惚れた晴れたの恋をして
お二人なかよくえっちする
十月十日で腹が張り
おぎゃあとおややが生まれます
生まれてくる子は業持ち
なぜなら親は兄妹で
同じ血を引く間柄
これでは子供は業持ち
生まれて来るのはあたりまえ
すっぽんぽんの赤ん坊
生まれてすぐに乳吸って
おやの滋養を盗みだし
生まれてすぐに罪つくり
それでもおやは苦にもせず
自分の滋養をやりまする
子供は知らず乳を吸い
大きくなっていきまする
親が与える可愛いおべべ
近所の子らに見せまする
これも己の業のために
己をよーく見せるため
近所のお子の姿見て
己は偉いと思います
しかしそれは間違いで
おべべの下は同じ姿
すっぽんぽんの裸です
これも業というものか
業はまさに愚かしい
子供は大きくなりまして
生まれ持った業のために
たくさん勉強致します
他人のお子をけ落とすために
受験勉強励みます
これも己の幸せ探し
未来に幸せ掴むために
一生懸命励みます
一に勉強二に勉強
三四がなくて五に便所
昼も寝ずに夜も寝ず
ただただ机に向かうだけ
寝る暇なんぞございません
それではいつごろ寝るのでしょう
春の日差しに照らされて
小鳥がピイチク鳴く頃に
己の名前を見つけだし
喜び胴上げ手がすべり
まっさかさまに落ちまする
ずっすり眠って目をあけて
見渡す限りの白い部屋
白い壁ならシーツも白い
ついでに頭も真っ白で
これはどうしたいかなることか
母親薮医者大あわて
針を突き刺しレントゲン
それでも頭は真っ白で
母親わめいて身体をゆする
それでも頭は真っ白で
医者はがんばり点数かせぎ
それでも元に戻りません
母親薮医者さじなげて
他の病院紹介状
やっと眠れた安心の
心がねじがゆるんたときに
頭のねじもゆるんでね
これで眠れるああ嬉し
あははと笑いの幸せ響く
やっと幸せつかんだよ
こんな幸せあるものか
母親なげき頭を抱え
子供と同じ幸せ探し
あははと笑って首をつる
だけど子供は嬉しそう
笑いころげてああ楽し
これも業と云うものか
業は誠に愚かしい
古今東西変わらぬことは
人間一皮剥けば皆同じ
親の腹からでた赤子
すっぽんぽんで泣きまする
にゃおんと泣けば猫の子で
おぎゃあと泣けば人の子よ
初め裸で泣く声おぎゃあ
どいつもこいつも同じでござる
それがどうしてわからぬことか
ひねてひねられひねまくり
人間世界は愚かでござる
$フィン