#53/1336 短編
★タイトル (YBB ) 93/ 6/ 8 1:14 ( 46)
「名人」 一久
★内容
「関根はん、やりなさるか....」
坂田は己の勝ちを宣告された思いがした。
「勝った...ついに...」
関根にではない。
「定石」に「シキタリ」に、そして「将棋」に「名人」に勝ったのだ。
往年のライヴァル・関根13世名人はついに実力名人制への移行を決定したのである。
「北斗星」
関東と関西の対立が続くなかで、関西側不参加のままでの実力制移行が決行されれば、
両者の亀裂はもはや修復不可能なものとなってしまう。
いや、率直に言えば関西側の壊滅を意味するだろう。
この事態を乗り切るためには、騒動の原因である坂田自身が実力名人戦に参加すること
によって東西の対立を「発展的」に解消するしかない。
だから、何としても出馬してほしい。......
..............坂田はうわの空で聞いていた。
「ようするに、ワシの凱旋式をやってくれるということやな」
第一期名人戦 対「木村」戦 初手 「九4歩」.....
坂田三吉の「勝利」を歴史に刻み付けた一手である。
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END {一久一} O
く〜〜O