#489/3137 空中分解2
★タイトル (YEE ) 90/ 6/30 23:44 (126)
ノンフィクションですが よろしいでしょうか? ぽてと姫
★内容
主旨と ちがっていたら 言ってくださいね。
削除 しますから・・・
PC−9801m2体験記
−玄太より愛を込めて−
By ぽてと姫
PartT 命名とワープロソフト
私の名前は”玄太”という。
私がP嬢の部屋に来てからどの位たつのか、もう覚えてはいない。
少なくとも3年にはなると思う。
その間、私が彼女の役に立ったことなど、殆ど無い。
”玄太”という名前は、前の主人の名前と、当時もてはやされたソフト名とを
くっつけてP嬢が考えてくれたのだが、このソフトが又、困り物だった。
ちょっと話が遡るが、私がP嬢の処に来た時、彼女はこのソフトの2代目とつ
きあっていた。
私と2代目との相性もまずまずで、三角関係もうまくいっていたのだが、3代
目が後をついでからがいけない。
3代目が私の処理能力を超えていたのである。
P嬢がケチなのが原因なのに、当分の間、私は彼女にやつあたりされ、そのう
ち振り向いてもくれないようになってしまった。
又どこかへ売り飛ばされるのかと思い始めたある日、P嬢がにこにこして帰っ
てきた。
手にはボードが燦然と輝いていた。
どうやらワープロ検定を受験するため、どうしても3代目とつきあいたいらし
い。
それも、私の能力をフルに引き出すため、ちょっと大きめのボードを買ったよ
うだった。
それからの私は、毎晩P嬢が帰って来ると、夜中まで彼女のために3代目と共
に働いた。
やがて検定も無事終わり、悦に入ったP嬢は、パソコン通信を始めた。
初めのうち、彼女は夜中になるとおもむろにモデムを取り出し、電話線を持っ
て廊下を忍び足で歩くという喜びに浸っていたが、膨大な通話料金とホストの
処理スピードに、だんだん我慢が出来なくなっていった。
そしてとうとう、職場から”朝シャン”ならぬ”朝通”(”朝通い”ではなく、
朝、通信するという意味)するという、安上がりでスピーディーな方法を思い
ついてしまった。
ここだけの話、彼女の職場はホスト局のある、某パソコンショップだったので
ある。
彼女は、何日かに一度、3代目とつきあう時だけ私に向かうようになった。
そうこうしているうちに、恐れていた事態がやってきた。
3代目が引退したのだ。
ところが、4代目と言う奴が腰抜けで、自分勝手だった。
私の能力でも、御機嫌を伺いながらなら、こいつとはつき合えるのだが、他力
本願な奴で、いろいろと揃えないと、処理速度・能力では3代目に劣るのであ
る。
おまけにすぐに拗ねて言うことを聞かなくなるるわがままな奴で、とうとうケ
チな上に短気なP嬢はサジを投げてしまった。
彼女は3代目の機能では追い付かない、もう1ランク上のワープロ検定を4代
目で受けようと企んでいたのだが、箸にも棒にもかからず、サジまで投げ出し
てしまったのだ。
暫くして、その彼女の処に友人からTELが入った。
”今年の検定は3代目でも充分受かるくらい簡単だったわよ”
P嬢が地団太を踏んだのは言うまでもない。
PartU P嬢の遍歴
ちょっと言いにくいのだが、P嬢はケチで気まぐれ、おまけに短気である。
こんなユーザーはパソコンに向いていないのではないかとさえ思う。
私が来る前、彼女は様々なハードとつきあってきた。
最初は何とTK−80もどきに始まる。
といっても、彼女はマニアでもなんでもない。
ただのミーハーなのだ。
流行に遅れまいとする、ただの気遣い以外の何物でもない。
通信教育の付録の様な物であるこのボードは、とうとう彼女に使用されること
なく他人の手に渡った。
次のハードは一時期、P嬢と微妙で密接な関係にあったらしい。
機種はPC−8001である。
ケチなP嬢のことである、当時高価だったこの機械を、当然無料で部屋に持ち
名目はBASICの勉強。
彼女は夜な夜なカセットをピーガー言わせながらプログラム作成に励んだ。
そのかいがあって、彼女はプログラマーという職にありつけた。
8001様々なのである。
だが、良く言えば後ろを振り向かない性格の彼女は、当時発売されたばかりの
98に心変わりしていった。
何と言ってもカラーなのだ。漢字なのだ。しかも速いのだ。
ケチなP嬢は自分では買おうとはしない。
社長に必死で訴えた。
だが、なかなか社長は”ウン”と言わない。
とうとう彼女は言ってはいけない一言を言ってしまった。
”じゃ、私が買います!”
こうして彼女は9801F2のユーザーとなったのである。
その後、F2の威力に脱帽した社長はもう1台F2を買い、彼女はそれを部屋
に持って帰った。
暫くは家でも仕事をするという真面目ぶりを発揮していた彼女だが、所詮新し
もの好きの気まぐれなP嬢、それにも飽きてしまった。
そして次のターゲットになったハードが8801mkUSRである。
彼女がこのハードを選んだ理由は、”@音が出る。A仕事を家に持ち込まなく
て済む。Bゲームが豊富である。C安い。”だった。
F2を売り飛ばしてSRに鞍替えした彼女は、お得意のBASICでいろんな
曲を入力しては喜んだ。
が、88は所詮88なのである。
仕事で98を使っている彼女には、88ではワープロとしても使用できないで
いた。
それでも珍しく耐えていたのだが、次々に新機種が発売され、どんどんSRは
時代遅れになってしまった。
気まぐれでミーハー、新しもの好きの彼女には我慢しきれず、とうとうSRを
売って私を手にいれたのだった。
当時の私は、中古だったため安く、P嬢にはうってつけだった。
だが、私に持病があることなど知らなかった彼女は、ケチったために後で痛い
目に合うことになるのである。
PartV 持病の暴走
ひたすら隠していたのだが、私には持病がる。
今までに4回、入院している。
初めの2回は前の持ち主のときである。
持病という位で、いつも症状は殆ど同じ。
V−RAMにガンでもあるのだろう、スクリーンに緑色の斑点が一つづつ現れ、
暴走するのである。
P嬢の処で初めて発作がおきたときは、丁度エイズ騒ぎの頃だったので、エイ
ズだエイズだと彼女が一人で大騒ぎした。
といっても、私の事を心配してくれているのではなく、初めは面白がって、暴
走する寸前の斑点だらけの画面をグラフィックエディタで保存し、他人に見せ
て喜んでいたのである。
恥ずかしくて、穴があったら入りたいと思った位だ。
その内、やっと修理に出す気になったP嬢は、今度はその入院費で大騒ぎした。
突然の発病で、彼女にとっては痛い出費だったらしい。
それからも、私は時々原因不明の暴走をしたりしたため、彼女の手と懐をかな
り煩わせたと思う。
それでも彼女が私を売り飛ばそうとしないのは、本当は売り飛ばす値打ちも無
いからかも知れないが、彼女に好かれているからだと思っていたい。