#490/3137 空中分解2
★タイトル (YEE ) 90/ 6/30 23:46 ( 36)
コシノジュンコ ぽてと姫
★内容
コシノジュンコのイメージ
Part 1
水着だった。
黒いレースの水着。
”すごい!”と 私は思った。
”着てみる?”と 制作者である母が言った。
”え゛ー・・・”私は思わず後込みをした。
まだ10代だった私には、ちょっと大胆すぎる気がした。
それでも”記念に”と、着てみた。
背が低くて童顔の私に、お世辞にも”似合っている”とは言えないで、ちょっ
と丈のダブついたところをつまみながら、母は苦笑した。
Part 2
”困ったわね・・・”母が呟いた。
テーブルの上には1枚のカラフルな魚の絵がのっていた。
”なにこれ?”学校から帰った私は、鞄を置くなり尋ねた。
”この絵を背中に大きく編み込めって・・・”
母はため息まじりに答えた。
”ただいまぁ”そこへ妹が帰ってきた。
”あ、なに なに ?”
業が始まった。
妹が大きな紙に魚の絵を写した。
それから母とで編み目に合わせた升目を入れた。
編み上げたのはもちろん母である。
私はといえば、単なる見物人でしかなかった。
それから暫くしたある日、私はその魚のニットを家にあった某雑誌の広告で見
た。
作品には”コシノジュンコ、××を編む”と、毛糸メーカーのコピーがくっつ
いていたのだが、何と”コシノジュンコ”の部分にマジックで線が引かれてお
り、さらにその横には母の名前がなぐり書きしてあった。