AWC トゥウィンズ・2 二章 ( 3/11) ( 9/43)  あるてみす


        
#1220/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (VLE     )  88/11/ 3  12:44  (100)
トゥウィンズ・2 二章 ( 3/11) ( 9/43)  あるてみす
★内容
「そんなんで恥ずかしがってたら、あたしなんかどうしたらいいのよ。」
 そう言う麻里ちゃんは、一美が取り出したビキニより、もっと過激な感じ
のする水着を着ていたりする。もろにハイレグで、その上、胸なんか見えそ
うで見えない程度に隠されてるだけという、なんとも大胆なやつ。
 で、僕は仕方無く、一美から淡い水色のビキニを受け取って、それを身に
付ける。

「わーい、海だ海だ!」
 由香ちゃんがはしゃぐ。
「そりゃ、海に来たんだから、海が見えるのは当然だろ?」
 茂が平気で興醒めするようなことを言う。
「うるせ! 少しは黙ってろ、このヤセ男。人が素直に喜んでんだから、い
いだろ。」
「ヤセ男はねえだろ。スタイルがいいと言ってくれ。」
 茂は、カッコつけながら文句を言う。でも、本当にガリガリにやせてるん
だよね。真琴ほどじゃないけどさ。
 民宿から出てきて海の家を借りて、皆で砂浜に出てきたところで、パラソ
ルを立てようってことになって、健司と康司、それに真琴の三人がパラソル
を借りに行ってる間に茂と由香ちゃんの言い合いが始まったってわけ。
「おいおい、お前ら、何も海に来てまで喧嘩するこたあないだろ?」
 パラソルとビーチマットをいくつか借りて帰ってきた健司が苦笑しながら
二人をからかう。
 へえ、あの二人、学校でも、あんな感じなのか。でも由香ちゃん相手じゃ、
いくら格好つけても無駄なような気がする。
「へえ。健司くんって、やっぱりたくましいわねえ。それに比べて茂ったら
貧弱で。」
「ほっとけ! お、結構可愛いね。えーと、博美ちゃんの方だよね?」
 茂が由香ちゃんを、ほっといて、声をかけてくる。
 実は、一美と僕は色違いで、お揃いのビキニなんだ。一美が淡いピンク色
で僕は淡い水色のやつ。
 だから、慣れない人は一美と僕の区別が付かないと思う。
「あのさ、さっきから言おうと思ってたんだけど、ちゃん付けするのだけは
やめてくれないかな。」
「じゃあ、なんて呼べばいいのかな。」
「呼び捨てでいいよ。」
「判った。じゃあさ、博美、二人で泳がないか。」
「パスいちっ!」
 身振りを交えて思いっきり拒否する。
「えー? なんでさ。」
 茂が露骨に残念そうな顔をすると、
「やーい、振られてやんの。」
 由香ちゃんが、それをからかった。
「ねえ、博美、一緒に泳ご。」
「うん。でも、その前にパラソル立てないとね。」
 場所を決めてパラソル屋さんに三本立ててもらう。下には何枚かのビーチ
マットを敷く。
 太陽が眩しく輝いて絶好の海日和り。多分、まともに泳いだりしたら、死
ぬほど焼けるだろう。
 一方、由香ちゃんにからかわれて立つ瀬のなくなった茂は、今度は一美に
ちょっかいを出す。
「ねえ、一美ちゃん。二人でさ、一緒に……いて!」
 同時に、ばこっ! なんて音がする。
 よせばいいのに、一美に声をかけたもんだから、すぐ脇にいた康司に頭を
殴られたらしい。バカな奴だね、まったく。
「おい、茂。お前、どういうつもりなんだ?」
 康司も、さすがにやり過ぎたと思ったのか、半ば呆れたような感じで聞く。
「ほんの冗談だってば。あーいて。」
 茂は頭を押えてる。でも、それだけでは懲りなかったらしく、今度は麻里
ちゃんにちょっかいを出し始めた。麻里ちゃんも、さすがに困った顔をして
いるので、横から助け舟を出してやる。
「麻里ちゃんもミコちゃんも一緒に泳ごうよ。」
 そして、パラソルの準備も完了したので、一美を除いた四人で波打ち際ま
で走る。
 えっ? なんで一美だけ仲間外れなのかって? そりゃあもう、言うのも
バカらしいけど、二人の邪魔なんて、したくないもんね。
 そして、水のかけ合いなどをしながら、腹から胸の深さくらいの所まで行
って泳ぎ始める。
 ビーチボールを手に四人で遊んでいたら健司達三人がゴムボートを引っ張
ってきた。
「よう、少し沖へ出てみないか?」
「行く行く。」
 由香ちゃんが大はしゃぎする。
「よし、じゃあ、俺達三人が押すからさ、お前ら、皆、乗れや。」
 そして女の子四人を乗せたボートを健司達三人が泳ぎながら押して沖に出
ようとしたとき、
「ちょっと待ってよ仲間外れはひどいじゃない。」
 そう言って一美がゴムボートに飛び乗ってきた。康司も一緒に付いてくる。
 さすがにゴムボートに五人はキツかったので、由香ちゃんと僕が海に飛び
込んで、ゴムボートにつかまり、男連中と一緒に押して、沖に出した。
 ミコちゃんと麻里ちゃんと一美を乗せたゴムボートは僕達に押されて、そ
のまま遊泳区域の一番沖まで行った。
 そして、そこにあったブイにボートをくくり付け、皆、はしゃぎながら泳
ぎ回る。
 ブイにつかまって一休みし、そこで浜辺を見ると、結構遠く感じる。人が
沢山いるのは判るんだけど、それぞれの人の顔なんてまったく判らない。
 そのあとしばらくはブイのロープにつかまってふざけたり、泳いだりして
いたんだけど、肩は日に焼けて痛くなってくるし、寒くなってきたし、それ
に泳ぎ疲れてもきたので、皆でゴムボートに乗ったりしがみついたりしなが
ら、ゆっくりと浜辺に戻った。
 浜に戻ると、強い日差しの下で長い間泳いでいたせいか、焼けた肩が少し
ヒリヒリしてたので、パラソルの下で休んだ。
 健司達は日焼けにもメゲず、また元気に泳ぎ回っている。
 ミコちゃんが日焼け止めクリームを持ってきてたので、僕達は、それを借
りて全身に塗った。
「塩水付けたままじゃ、効き目が無いんじゃないかしら。」
 なんて、ミコちゃんが心配そうに言ったんだけど、
「でも、塗らないと余計、ひどく焼けるんじゃないの?」
 っていう由香ちゃんの言葉に負けて。

−−− まだあるよ −−−




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