#1073/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (XKG ) 88/ 7/ 7 22:30 ( 54)
深夜連載小説「噂のスーパーガール」(7) クエスト
★内容
3人の男は明美を取り囲むように近づいてきた。
「やあ、よかったら送って行きましょうか」
「なんでしたらドライブでも」
「僕たち楽しいですよー」
と好きなことをにやにや笑いながら明美に言う。
「ちょっと、急いでるんで...」
明美は男達の間をすり抜けようとした。
リーダー格の背の高い男が明美の腕をつかんだ。
「えらい愛想ないやんけ。ねえちゃん」
男はドスのきいた声、不意に凶悪な表情になって明美に顔を近づけて言った。
明美は思わず弱気になりかける。
それを見た他の二人も明美に近づき、腰や肩に手をかけようとしてきた。
「別にどうこうする気はないんや。俺ら今日ちょっと暇やから一緒につきおうて欲しい
だけなんや。ちょっと強引かもしれんけどな」
ガハハと男は品のない笑い方をして、他の二人もつられて笑った。
「こっ、困ります。私、どうしても帰らないと」
「そやから送っていこ言うてるやんかー。とにかく車に乗ろ。さあ」
男は明美の腕を引いてむりやり車に乗せようとする。
男が乗り込み、二人が明美を押すようにする。
「ああ!」
ドアが明美の目の前にくる。
シートの柔らかい感触。
男が後に続いて乗り込んだ。
ドルルーーーーン
というとバイクみたいだがオンラインなので一応そういう感じ、腹に響く音をたてて車
は動きだした。
「ああーーーーー」
見る見る三の宮の街の雑踏は遠ざかり、カマロは43号線を東に疾走する。
明美は殆ど天井にあるカマロのリヤウインドーにしがみつくようにして、茫然と流れゆく景色を見ていた。
「しもたー。やっぱり女のときに出歩くんやなかったー」
「明美ー、いや健作ぅー、どないすんねー。どないしょー」
「私、ホンとは男で、今はアホな薬のせいで女してますぅー、言うたらやっぱり殺されるかなー」
ねえちゃん、まあ、そうビクビクすんなよ。「も飛んでしもてるやないか」
リーダーの男が明美の肩を抱き寄せ、前を向かせた。
相棒の男も明美のふとももをさわろうとする。
ゴン
「お前はそこでこの子が逃げんように見張っとかんかい。ボケ」
リーダーの男は明美の肩越しに相棒を殴り、ぞんざいに命令した。粗野で勝手な奴だ。
「そうやな。山にでも登ろか。夜景がきれいですよ。お嬢さん」
車は43号線から北に折れxZ甲山の方へと向かう。
「あのー」
明美は恐る恐る言った。
「ん?」
「私の家、ちょうどここから六甲山へ行く途中なんですけど。今日はそこで失礼...」「あっ、そうか。そんなら夜景見てから送っていったるわ。そないしよ」
「ああーーーーーー」
「あかん、女とやる前に男にやられるかも知れん!どないしょー」
うーむ、やっぱりらんなさんの方がうまいな。クエスト