#816/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (XMF ) 88/ 2/27 8:52 (123)
APPLE COMPLEX 【巨人達の憂鬱】(予告編2)コスモパンダ
★内容
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ <特報第2段> ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「APPLE COMPLEX 第2段」
【巨人達の憂鬱】
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ AWCメンバー、制作現場を訪れる! ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
現在、快調に進んでいる「アップル・コンプレックス2」の制作現場を、AWCメン
バーが訪れた。
我が、AWCメンバー達の訪問を制作者のコスモパンダ氏は、快く迎えた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「おーっ、コスモパンダはん、元気でやってまっか。最近、フレッシュボイスの雑談に
もあんまり、出てこんので、心配しとったんですわ。今日はパチンコの帰りにちょっと
寄らしてもらいましてん」
「その声は第一級建築技術者のクエストさん。これはこれは、遠い所をようこそ。まま
ま、汚いとこですが、ずーと奥の方に」
「歯歯歯、コスモパンダさん、どうですか? 快調ですか。えっ、私、快調ですよ。ウ
ンコも快調」
「これはこれは、秋本さん。こりゃどうも。パチンコの方は?」
「私なんか、大箱が2つで打ち止め。クエストさんなんか、2枚も損してるんです。な
んと言っても私は天才。歯歯歯」
「昨日は3枚勝ったんですわ。今日はパチンコ屋にも儲けさせんとアカン、思いまして
ね。まあ、少し歳を取ると余裕が出てきますねん」
「フーン コンナトコロデ セイサク シテタノカ。 ウーン デモ ゼンゼン ヒトガ イナイ。 サビシイトキノ エー・ダブル・シー ミタイ...」
「あっ、真っ赤な車が転がってる。あれがカーマインか。どれどれ・・」
「あー、乱奈さん。今から撮影が始まりますんで、ちょっと下がってもらえますか。車
にはお手を触れないように願います」
「大したもんでもないのに」
「おおーい、それじゃ始めよう。いいかーっ。セカンドユニット、こらーっお前だお前
! ぼやっとすんな、始めるぞ。影作るなっちゅうのに。そこの馬鹿アルバイト、お前
。そうそう、そこのレフ板持って、あほーっ、裏向けてどうする。銀紙貼ってる方を役
者に向ける。光を当てる。そう、そこ。あー、いいぞ」
「口うるさいなぁ。コスモパンダさんは、まるっきり小姑だ」
「おーい、ライト。もっと光を! ここは南太平洋のパシフィック・クイーンだぞ。そ
んな弱々しい光でどうする。太陽の光をギラギラと、そう、そこのサーチライトも使え
よ。えっ? 電源容量が足らん? おーい、電源係、お前ちょっと、その電信柱の高圧
トランスに、このサーチライトのケーブル繋いで来い。 怖い? あほか、こんなもん
繋げんようで、ライトマンやってますって言うとんのか、おんどりゃー。丸焼けになる
って? わしなんか、何回丸焼けになったか分からん。お前も経験せぇ!」
「コスモパンダさんってこわいんだ。僕の繊細な作風と違う。もっとLAST DRE
AMERみたいにできないのかなぁ」
「こらっ−。カズ、お前、走り方が足らん。汗かいてないな。この公園、一回り走って
来い。ノバァ、お前もだ。えっ、嫌だ? 役者が何言う。やれよ。そんなこと言うとや
めるて。そら、あかん、堪忍や、やめんといて、あとでおごったるさかい。なっ、そん
な。なっ機嫌直して、なっ。ええやんか、堪忍、堪忍」
「相手が女だと卑屈になる。女性恐怖症か。いい歳して、大人は嫌だなあ。下心がある
んだ。あっ、そ・ら・が・き・れ・い」
「<子供>ら、いいか、今回はお前らがメインなんだぞ。しっかり演技しろよ。おーい
、SFXチームはどうだ。準備オーケー? よーし、カズが戻って来た。やるぞ。アシ
スタント、ロケ地周り封鎖しろ。立ち入り禁止。見学者をおとなしくさせとけよ。ガタ
ガタ言ったら、張り倒して縛れ!」
「遠くからやって来たのに、ひどいなあ。コスモパンダさんはもっと人間味があると思
ってたのに、鬼。あっ、メガネがずる」
「カメラ、スタンバイ! よーし、ロール! カズ、もっと走れ! よし、ノバァちゃ
〜ん、走ってくれます? そうそう、いいねぇ、胸がボインボインと揺れて、お尻なん
かプリンプリンと・・・」
「もっとハードなSFだと思ってたのに、これじゃあヒョウキンSFだ。いや、エセエ
フだ。クラーク先生が笑う」
「ロボット、スタート! シーン123、カット4。アクション!」
〔ノバァは必死で走って、円形の泉を迂回していた。
彼女が時々、銃を構えると、ムカデロボットの身体に火花が散るが、致命傷を与えら
れずにいる。
アンナの側でスケボーをしていた子供達も、ムカデロボットの出現にパニックになっ
ていた。キャーキャー騒いで、アンナの周りを走り廻っていた。〕
「カート! よーし、続いてシーン136、カット3を撮る。サードユニット、今度は
そっちが正面だ。しっかり撮れよ。こらーっ、そのアホ学生、レフ板をしっかり持てっ
ちゅうのに。ノバァのボインに見惚れるな! まったく、発情しやがって」
「下劣な言葉が零れるとはこまったことよのう。だが、時代物ではないという点が解せ
ん。如何考えておられるのか。拙者、納得できん。ティンカーベル氏」
「まあまあ、鬼のような顔をせずともよいのでは。子鬼と人間、所詮は違う。そうでは
ないか、KARDY殿」
「やるぞーっ、次はカーマインのシーンだ。ロボットとの絡みはいいか。ヤルゾー」
「撮影って面倒だな。アニメの方が楽かもしれない。しっかり勉強しようっと」
「矚歟曦齲驪跛、懿歟貳。顴鵞穢瘻」
「だめだめ、JIS第2水準はふりがなをつけてしゃべらないと。私はハードな奴より
セーラー服がいいな」
「アクション!」
〔ギャーという声が聞こえた。
当たりに赤い飛沫が散った。まるで赤いペンキをぶち撒けたようだった。
振り返った僕の目にゴロンと転がった人間の足が見えた。
ピンクのシャツがボロボロに引き裂かれ、豊満な胸の膨らみが覗いているノバァ。彼
女は血に染まって倒れていた。その側に真っ赤に染まった刃を回転させている芝刈り機
がいた。
「ノバァー」僕は叫んだ。
その途端、後頭部を殴られ、意識が朦朧とした。
倒れる寸前、カーマインに突っ込まれ、パイプの残骸となって四散するロボット芝刈
り機の姿が見えた。 〕
「カート! いいぞ、いいぞ! 最高だ。うんうん、どうです、皆さん。なかなかいい
作品でしょう? えっ どうですか? 最後に読んでいきたくありませんか?」
「コスモパンダさん、ちっとも頭に浮かびませんよ。イメージが貧困だなぁ。アクショ
ンはもっと派手にすればいいのに。マルスの方がましですよ」
「榊さん、駄目ですよ。立つ鳥、あとを濁さず。というじゃありませんか。適当に褒め
とけば、中年なんていい気になりますから。イメージ貧困はしょうがないですよ。やっ
ぱりラムの世界がいいな。キャラクタに魅力がないからいけないんだ」
「どこが、愛に生きる女の話ですか? 酔っぱらってるコスモパンダさんが作ってるよ
うですよ。全然面白くない。岡山に帰ろう」
「なんですか? これだけ? こりゃ、金の無駄使いですな。プロだったらゴミ箱いき
ですね。おおー、こわ。さあてっとパチンコ行ってこようっと」
「なんや、なんや、つまらん。前の方がましでしたねぇ。パンダさん。期待外れやった
なあ。電車賃損した。秋本さーん、二人並んでパチンコしましょう」
「こんな、練習作品見せて、何が面白いんですか? 人を馬鹿にしている。読む人に対
して失礼じゃありませんか。帰ります」
「あーっ、カーマインが壊れるー」
「暴力シーンが多すぎますね。暗いとは言えないですが、明るいと言って喜ぶ作品とは
思えないな。今回の作品はきばりすぎましたね。さーて、メガネ屋の手伝いだ」
「青春物がいい。こんな中途半端な作品は誰にも受けないですよ」
「だから、セーラー服がいいと」
「鰤懿齲穢飫馥羇懼懈蠱鯊辭鬚畆囎鄲癡鶇弖礪糯貳孥禰箆簸譬黼湃黼痲彌鵐瑪媽鵺鼬豫
瘰籬簍顱苡」
「時代もの」「アクション」「ハードSF」「だから・・・」「で・・・」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ <前評判上々> ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
AWC視察団の絶大なる支援を受け、好調な制作風景をお知らせしました。
今、しばらくお待ちください。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ <制作不快調> ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆