AWC RUN☆BATTLE  <Fin> Fon.


        
#791/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (DGJ     )  88/ 2/19  19:43  (166)
RUN☆BATTLE  <Fin> Fon.
★内容

     「RUN ☆ BATTLE」   by 尉崎 翻
     ( ENDING STORY )
      ↑
    〔Never〕

「じゅん〜!お客さまよぉ〜」
 母の声が階段下から聞こえる。
 トントンと誰かが階段を上る音がする。
 ジェット機の着陸のショックにもなんとか耐え帰宅した。国内線のジェットで良か
ったとホッとした、その翌日。
 シャルは途中で目を覚ましナントカカントカいいながらどっかに逃げてしまった。
 リミも昨日のあれ以来姿を見せない。
 カチャとドアが開く音。誰かと思い首を向ける。
「ひ、ひとみちゃ、いや、草原さん!」
 ドアを開けたのは瞳であった。
「な、な、な、なんで?」
「あのね‥‥‥」
 チラリと篠原の眼を見る。
「‥‥ごめんなさいっ!」
 ペコリ。廊下から篠原の部屋に入って瞳が頭を下げた。
「信じてあげられなくて。本当にごめんなさい」
「あ、あのっ」
「聞いたの。あのシャルって人の部下の人からリミと篠原君の事」
「そ、それじゃぁ‥‥」
 篠原の顔がパッと明るくなった。
 誤解がとけた!ばぁんざぁーぃ!!
 と、これで終わるはずがなかったのである。
             ガッシャーーーーッン!!!
 ガラスの破壊音が篠原の耳に飛び込む。
「ハニー!」
 間違いなくリミの声だ。
 篠原がドッドッドッドッドと移動し窓ガラリと開けはなつ。
 この窓は家の隣に建っているアパートの二階窓と向かい合ってる。その向かい合っ
てる窓の中からリミがバズーカー片手に顔を出していた。
「‥‥‥そこで何をしている‥‥?」
「何って、お隣さんになるからご挨拶をしたの!」
「となり!?」
「そっ、この部屋。今日からあたしの部屋!」
「あのなーぁ!」
「あぁっ!」
 リミが篠原の後ろにいる瞳に気が付いた。ピョーンと飛び篠原を押しのけ瞳に近寄
る。
「あたしのハニーにまとわりついてぇ!この、泥棒猫!!」
「だ、だれが泥棒猫よっ!だいたい、篠原くんはあなたが好きだなんて言ってないん
でしょ!?」
 リミが口をつぐみ眼をニヤッと細めた。
「言ったわよ。ねぇハニー?」
 ギクッと篠原が飛び上がる。
「たしかに『あたしをフィアンセに認める』って言ったわ昨日」
 もちろんこれはリミの狂言である。
 だが、あのもうろうとした意識の中である。苦し紛れにいわなかったとも断言でき
ない篠原であった。
「ば、馬鹿な。おれはそんなこと、ひとっことも‥‥」
 一瞬だけ瞳をみてリミを見直す。目の前にバズーカーの銃口があった。
「言ったわよね。ハニー」
 態度とは裏腹にニッコリ笑いながらリミのセリフ。いまにも指は引き金を引きそう
であった。
「えっ、いやその‥‥‥」
「篠原くん。それ、本当?」
 瞳が指をポキポキ鳴らしながら近寄る。
「あの、な、そのぉ〜」
 Yes or No。
 どちらをアンサーしてもただですみそうもない状態だ。
「あは、はははは‥‥‥」
 笑いながらリミと瞳を交互に見て、少しずつ後ろに下がっていく。それも限界だ、
背中が窓に当たった。
「さぁー!はっきりこたえなさいっ!!」
 二人の女性の声がはもって怒鳴る。
「ははは‥‥‥」
 絶対絶命。
「ふはははははははーーっ!!」
 聞いたことのある高笑いが篠原の背後で聞こえた
「篠原 淳!昨日も貴様の卑怯なる手段によって敗北を喫したが、私は昨日までの私
ではないぞっ! このシャル・ブラーンがブラーン家の名誉にかけて、倒してくれる
わ、覚悟っ!」
 見れば強化プロテクターを身に纏い。空中で静止しているシャルがいた。
「こらっ!シャル!!」
 リミが窓から首を出す。
「わっ! リミ!? なぜ、三次元に??」
「あたしのハニーをどうするつもりな‥‥あっ!こらっ!!」
 これは幸いと篠原が部屋から飛び出し階段を駆け降りた。
「うぉのれぇ!まてぃ篠原!決闘から逃げるきかぁ!」
「篠原くんっ!本当に、リミのこと認めたわけぇ!?」
「ハニー、フィアンセのあたし置いてどこいくのよっ!!」
 様々な言葉が飛びかい篠原を追ってくる。
 篠原はとにかく本能のおもむくままに走っていた。
 後方ろから、リミのバズーカー、瞳の投げた物体、シャルのわけのわからん弾丸が
次々と発射されババババッと篠原の足元をサク裂する。
 篠原 淳。
 17才。
 彼の永遠の運命‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥それは‥‥‥‥‥‥‥‥‥RUN☆!

                                 <Fin>


               C A S T


               篠 原   淳

              リ ミ ・ セ リ ア


               草 原   瞳

            シ ャ ル ・ ブ ラ ー ン


               工 藤  久 美


             紅影三人娘
                バ ー ク
                フ ェ ル
                ロ ー レ


               槙 原   慎(特別出演)



              S T A F F


              監督   尉崎 翻

              脚本   八木 裕介

              製作   Fon.

              企画   最終戦士

          イメージ・ソング
            「転校生(ちょっとピンボケ)」
                  MASASHI SADA

          SPECIAL THANKS

             S. KIMURA
             T. GUNJI
                  (F・B・C)
               KANEKO








          「うる星」「めぞん」に
               おもいっきり感謝をこめて‥‥‥


                            Fon.









                                   END




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