#1234/3629 ◇フレッシュボイス2
★タイトル (AZA ) 20/01/05 20:32 ( 31)
ドラマを見つつ、分類を考える 永山
★内容
フジテレビで放送のドラマSP「教場」前編を録画視聴。とりあえずの感想は、引き
込まれた。それと、木村拓哉の新境地になるかもしれない作品じゃないかなと。よい原
作のおかげだと思いますが。
HBJさんの分類に当てはめるなら、パターン3になるのかな。物語とトリックがか
なり密接につながっている気がしたです。ただ、トリックというよりロジック強めで
す。
スカパー!開放を利して、ファミリー劇場チャンネルで放送の松本清張ドラマ「黒い
画集−草−」を録画視聴。ネタバレ注意です。
滑り出しは、病院へかつぎ込まれる男性、不倫でもめているっぽい医師と看護師、そ
れを目撃していた薬剤師と、ありがちなキャラ配置でありながら清張作品らしい秘密や
陰謀が隠されていそうな、そしてそれを主人公が暴いていきそうな雰囲気で進むんです
が、中盤に差し掛かる辺りから様相が変わってきて、入院した男性が隠れて薬を酒で流
し込み続け、何だこれはと思っていたら、男性は最初から潜入調査目的で入院するため
にわざと薬を大量摂取し、退院と判断されないように薬を飲み続けていることが明らか
になる。たいていの清張ドラマは主人公の視点を取って進められるので、本ドラマの変
化球はちょっと違和感を伴い、スムーズさに欠けていた。病院のミスを告発する復讐者
の存在がちらつかされ、その正体が主人公の男性なんじゃないかと視聴者に思わせてお
いて、実は……という線を狙ったがために、このような構成にしたのは間違いないので
すが、何かすきっとしない。
同じような手口は中盤から終盤にかけても繰り返され、まさかこの人物が大ボス?と
意外さを演出しておきながら、早々にひっくり返していました。こちらの方はキャステ
ィングの妙も込みで、もったいない使い方をしていると思ったです。
クライマックスは大捕物になりましたが、ここは清張作品らしさは影を潜め、もう少
しで「西部警察」になるんじゃないかというほどのアクション満載。最初っからとても
逃げられる状況じゃないのに、さらに警察側に援軍が来た段階で暴れるという犯罪者側
の悪あがきぶりが、よく分からない。
こちらの作品は、トリックは大したことないので物語重視なんでしょうが、変にいじ
って面白さが大分減じられたんじゃないかと感じました。
ではでは。