#583/598 ●長編 *** コメント #582 ***
★タイトル (sab ) 21/10/31 08:59 (129)
「仏教高校の殺人」8 朝霧三郎
★内容
翌日、駅前雑居ビル5階にあるラムタラ八王子店で、ポルチオバイブ5000円
を購入。
これはスウェーデンのLELO社製で、高いのだが、何しろ、なまぐさ寺の
強欲娘に挿入するんだからしょうがない。
その日の放課後も、体育館倉庫に呼び出す。
何にも嫌がらないところを見ると、やっぱり妃奈子はアナルでやられたいん
じゃないのか。
俺はビニールシートに体育座りしている妃奈子の横に座って、顔を見る。
肌が綺麗で、吹き出物の気配もない。
勿論ファンデーションなんて塗っていないから、すっぴんが綺麗で。
「お前は健康そうだよねえ」
「なにぃ、又何か説教?」
「そうじゃないけど、望花なんて、お前ら一家を見かけた立川で、ああいう所で
疲れるのは、バーバリーのコートとかフェラガモの靴とか、そういうのに触れると
自分の手油がついて、それで疲れる、とかいうのもあるんだけれども、それ以前に、
高島屋という空間自体に疲れるというんだよねえ。
望花曰く、ファーレ立川なるビジネス街を歩いていたら、スタバだかタリーズ
だかから、3人ぐらいテイクアウトのOLが出てきて、パンパンのタイトスカートに
12センチぐらいのヒール履いて、あの人達、キャラメルマキアートだ、
カプチーノだ飲んでビスケット食って、うんにはちゃんと出るんだろうか、
吹き出物とかできたりしないのだろうか、だって。
お洒落な都市空間に厭離穢土的な、糞に白粉をまぶしたみたいな身体でいるのが
つらくはないのか、と思うんだと。
立川あたりでそうなんだから、まして青山だの六本木だったら、そこで平気で
住んでいる人、はどういう人なんだろう。
表参道を颯爽と歩くのはどういう人?
例えば、疲れない人って、J−WAVEのナビゲーターとか、滝クリとか
別所哲也とか。
そういうのの類似品で、フェラガモでもアルファロメオでも平気で消費する
妃奈子は強いといえば強いって。
なんでお前は平気なの? と俺も思うよ。
まぁ、俺が思うには、一つは、たまたま宝物として生まれた、って事かな。
人間ブランド品としてね。
顔や身体が左右対称とかね。
脚が長いとか。
本人はナルシストで、自分にフェチなんだよ。
もう一つは、なんでだろう、家が金持ちだから世襲議員や世襲経営者が
威張っているような感じかな。
人間、体がでかいだけで威張るし、でかい車に乗っているると威張るからね。
BMの7シリーズに乗っていれば俺の軽バンなんてなんとも思わない様に。
あれに乗っていれば、高島屋でも伊勢丹でも、青山でも表参道でも平気だろう」
「生きているだけで辛い人もいるんじゃない?」
と妃奈子が言った。
「マツキヨとか行くと、便秘薬とか、新ビオフェルミンだのエビオス錠だの、
そんなので棚3メートルぐらいあるものね。
あと、湿疹、かぶれ、ニキビだのアトピーだので1メートル。
そういう人達こそ胎蔵界曼荼羅でおかしくなったちゃった人達で、
“なまぐさ”をためているんじゃないの?
そういう人こそポアすればいいのよ。
私、ニキビって生まれてこの方出来た事ないよ」
「便秘とかしないの?」
「私は快便クイーンだからね」
「快便クイーンなら今日はこれだ」
と、いきなりバイブを突き付けた。
既にパッケージから出されていて電池も入れてある。
俺はスイッチを入れてみせた。
うぃ〜ん、うぃん、うぃん、うぃん、とバイブは振動した。
「それ買ってきたの?」
「そうだよ、スウェーデン製の高級品だぞ」
「ふーん」
「じゃあ、行きますか」
その場に押し倒すと、スカートをたくし上げ、パンツを下ろして、
まんぐり返しの状態にする。
あんまんか雪見だいふくの様な白い尻、かすかに、撫子色の肛門、
そして綺麗な皺。
「お前、自分でおさえていろ」と膝の裏を両手で引っ張る様な恰好をさせる。
それから、スマホでJ−WAVEを流す。
「エイティーワン、ポイントスリ〜〜〜〜、ジェ〜〜〜イ、ウェ〜〜〜ブ
JJJ、J−WAVE
JJJ、J−WAVE」
アナルにローションを塗りたくるとさっそく挿入。
うぃーん、うぃん、うぃん、うぃん、と音をたてるバイブを皺のところに
あてがってから、にゅるんと挿入。
入ると肛門の内側で振動しているのが分かる。
妃奈子は目をつむってじっとしている。
少し深めに入れて、コーマン側、つまり、Gスポット側にあててみた。
うぃーん、うぃん、うぃん、うぃん。
「はっ、はっ、は〜〜」
妃奈子はすぐに口を半開きにすると、ため息をもらしだす。
両手で膝をひっぱりながら、足の指をきつく丸めている。
うぃーん、うぃん、うぃん、うぃん
うぃーん、うぃん、うぃん、うぃん
「エイティーワン、ポイントスリ〜〜〜〜、ジェ〜〜〜イ、ウェ〜〜〜ブ
JJJ、J−WAVE
JJJ、J−WAVE」
「はぁ、はぁ」
とだんだん息が荒くなって、白目を剥くと、ウミガメの産卵の様に涙が
出てきている。
突然、「キッスは目にして!」が脳内再生された。
俺はバイブをハンズフリー状態に突っ込んだまま、妃奈子に覆いかぶさる。
こめかみ当たりを抑えて目を舐めだした。
今はウミガメの目の様にうるんでいるせいか、抵抗しない。
そのまま舐めたり、眼球に息を吹きかけたりする。
瞬きしたがいやがらない。
「JJJ、J−WAVE
JJJ、J−WAVE
ジェイ、ウェーブ グルーヴライン
ジェイ、ウェーブ グルーヴライン
JJJ、J−WAVE
ジェ〜〜〜イ、ウェ〜〜〜ブ」
5,6分で妃奈子昇天。
行為の後、ローションをウェットティッシュで拭いて、こっちに押し付けてきた。
残骸はバイブの入っているレジ袋に入れる。
妃奈子はパンティーを履いて座ると、つぶやくように言った。
「最後には私、殺されるんじゃないかなぁ」
「へえ?」
「引きこもりが母親を殺す様に、「ごめんね、お母さんも女だったの・・・」
とお母さんを殺すみたいに。
あとは、オタクが地下アイドルを殺す様に。
恋人が出来たからって。
だって、私、メーテルみたいに清潔じゃないもの」
妃奈子の不安を無視して、俺はスマホを手にすると、J−WAVEの
ジングルを再度再生した。
妃奈子の耳に近づける。
「JJJ、J−WAVE
おはようございます。Good morning. It's five o'clock, from the
J-WAVE Singin' Clock」
妃奈子は、瞼を蝶の様に高速で瞬きさせた。
「あららららら、なんだ、瞼が勝手に、あらららら、わー、コンタクトが外れた」
「え、ほんと?」
「あー、」
といいつつ、ブルーシートに顔を近づけて探す。
「使い捨てだからいいけれども。
なんで外れちゃったんだろう。
目が乾燥しているのかなあ、今いったんでうるんでいる感じなんだけど」
(やったー、完成だ)
とオレは思う。