AWC 読了>悠木さんの『BookS!(01)』   永山


        
#4250/9229 ◇フレッシュボイス過去ログ
★タイトル (AZA     )  07/07/08  20:16  ( 53)
読了>悠木さんの『BookS!(01)』   永山
★内容
 読みました。
 まずは気になった箇所の指摘から。今回も引用部の加工はしていないはず。

@引用開始(指摘付き)@
 短い髪は剣山のように突き立てられている。両耳、下唇右側にピアス。左目
           ↑
 「突き立てる」だと一度抜いた髪を改めて植えたイメージが……

 この本にどのような価値がかるのか、黎には推測さえ及ばない。ただどうや
             ↑「あるのか」?

抵抗思えた。
↑「抵抗に思えた」または「抵抗と思えた」?
@引用終了(指摘付き)@

 冒頭のシーン、場所に関する描写が乏しい。建物の廊下と分かるだけ。
 今までも、完全な異世界だと明確な描写をしないケースはあったと思います
が、現実世界(多分)を舞台にしてこれは、悠木さんの作品ではあまり記憶に
ありません。
 もしかして何か仕掛けがあるのか?と、念のために警戒中。

 内容について……と、いつもなら続けるところですが、本作は連載の第一回
目で分量も少なめ、まだ云々するほどの進展はなかったかと。
 そこで、趣を変え、疑問をぶつけることに。作品に絡めつつ、ジャンルその
ものに関する質問、といったニュアンスです。返答を求めるものじゃありませ
んので、聞き流してもらえれば。

 本作のジャンルは、大雑把に分類すれば、ファンタジーですよね?
 その手の小説を書店ではなかなか手に取らないだけに、断定的な物言いはし
づらいのですが、よくある形の出だしのように感じました(同ジャンルであろ
うアニメ作品に、こういうパターンが多い気がする)。
 ミステリならこれは、冒頭で起きる殺人に相当するものかなと思いました。
 この考え方が当たっているとしたら、ファンタジー系を好む読者は、こうい
う出だしを歓迎(もしくはお約束として許容)するのでしょう。でも、私のよ
うな(私だけかもしれませんが)門外漢はぴんと来ず、何を楽しみに続きを待
てばいいのか、少々戸惑ってしまうのです。
 もちろん、登場人物達の今後は気になりますが、その他に何かほしい。ミス
テリで言えば、殺人現場が密室だったとか、被害者は奇妙なメッセージを遺し
ていた等の味付けですね。型に嵌まった出だしに、そういった味付けが加わっ
て、心地よいワンパターンにつながる……と考えています。
 では、ファンタジー系の作品において、“味付け”とは何か? そういうも
のがあるのか否かを含めて、よく知りません。そもそも、ミステリと同じよう
な読み方をしていいのかどうかすら……。

 ワンパターンの醸し出す心地よさは理解しているつもりですが、ことファン
タジーとなると、心地よいワンパターンの型がいまいち掴めない次第です。

 てなことを書きつつ、続きを楽しみにしています。やっぱり分量(=作品の
情報量)が少なく、もっと読んでみないと何とも言えませんです。
 連載の区切り方としては、無難ながらも「さあ、どうなる?」という場面で
読者に気を持たせ、よかったと思います。

 ではでは。





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