“箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[01/10] らいと・ひる ” の続き
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●箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[01/10] らいと・ひる
(310行)
身体の痛みは感じない。 ただ心の痛みだけが化膿しかけた傷口のようにじくじくと疼いていた。 両手で抱えているのはボロボロになった一冊のノート。 これを守る為に何を無くしたのだろう。
◆●長編 #0289 2006/09/01
●箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[02/10] らいと・ひる
(374行)
■Everyday magic #2 それは毛並みのフサフサした白いネコ耳が付いたカチューシャだった。 たしか数年前に千二百円程度で買ったことをありすは思い出す。 「えー? なんで、よりにもよってコレなのよ」
◆●長編 #0290 2006/09/01
●箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[03/10] らいと・ひる
(367行)
■Everyday magic #3 「呪文ってさ『Abracadabra』じゃなくてもいいって言ったよね」 机の上に置いたホワイトラビットに向かい、ありすは魔法についての講義を受け
◆●長編 #0291 2006/09/01
●箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[04/10] らいと・ひる
(287行)
■Everyday #3 とても痛かったことを覚えている。身体の痛みなら我慢すればいい。 でもありすにとって、心の痛みは耐え難いものだった。 うっすらとして霞のようになってしまったあの頃の記憶。忘れたい記憶を無理矢
◆●長編 #0292 2006/09/01
●箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[05/10] らいと・ひる
(367行)
■Everyday magic #4 カメラのシャッター音がした。 学校帰りに公園の前を横切った所で、ありすは音に気付きそちらを見て立ち止ま る。 大きな一眼レフカメラを構えて、一人の男がこちらをレンズ越しに見つめている
◆●長編 #0293 2006/09/01
●箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[06/10] らいと・ひる
(358行)
■Everyday magic #5 夕闇に紛れて索敵するのが日課となっていた。ありすが周りに細心の注意を払っ ていたのは、もちろん敵を探すことも目的だが、知り合いに出会わないようにする
◆●長編 #0294 2006/09/01
●箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[07/10] らいと・ひる
(356行)
■Everyday #5 三人に囲まれたありすには本当に心当たりがなかった。 もしかしたら、自覚のない悪意をこの三人に与えてしまったのかもしれない。 でも、それならばきちんと抗議としてくれてもよいものだ。ありすが一方的に虐
◆●長編 #0295 2006/09/01
●箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[08/10] らいと・ひる
(395行)
■Everyday #6 すべては愛しき世界だった。 少女が育む日常も、少女が愛する人々も。 優しき世界はここに存在し、残酷な規律がそれを包み込む。 世界がどのようなものかを理解した上で、少女は全てを受け入れた。
◆●長編 #0296 2006/09/01
●箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[09/10] らいと・ひる
(399行)
「興味深い物語ね。綿菓子で丁寧に包まれたみたいな優しくて甘ったるい世界じゃ ない。いいよね、こんな風に名前だけじゃない『本当の友達』がいる場所は。でも さ、ありすちゃん。無意識に込められたメッセージに気付いている? 登場人物の
◆●長編 #0297 2006/09/01
●箱の中の猫と少女と優しくて残酷な世界[10/10] らいと・ひる
(276行)
「どういうこと?」 「おまえの持っているその書物は、契約者を捜す為に人間の精神に僅かながらの影 響を与える。おまえは知らぬうちに幻を創り出していたのだ。『一番の理解者』と
◆●長編 #0298 2006/09/01
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