“暁のデッドヒート 1 いくさぶね ” の続き
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●暁のデッドヒート 1 いくさぶね
(491行)
星一つ見えない曇天の夜だった。 だが、墨を流したような闇に覆われているはずの太平洋は、眩い燐光と無数の炎に彩 られていた。 海面のそこかしこに、灯明のような炎が点されていた。一帯を覆う薄煙ごしに、それ
◆●長編 #0190 2003/12/03
●暁のデッドヒート 2 いくさぶね
(364行)
「合戦準備、夜戦に備え!」 栗田長官が、快活な声で発令した。昨日パラワン水道で乗艦だった愛宕を撃沈されて 以来一睡もしていないはずだが、その疲労を微塵も感じさせない。
◆●長編 #0191 2003/12/03
●暁のデッドヒート 3 いくさぶね
(410行)
第七艦隊に属する各任務群の司令部は、いずれも混乱の只中にあった。 「ジャップの新型巨大戦艦がこっちに向かってくるだって!?」 「第三艦隊の戦艦群が全滅したぞ!」
◆●長編 #0192 2003/12/03
●暁のデッドヒート 4 いくさぶね
(252行)
時刻は〇四三〇時になろうとする頃合だった。太陽は水平線近くにまで昇っているは ずだが、水平線近くの遠景はようやく藍色が広がりつつある程度だった。 重巡最上は、前路掃討のために駆逐艦朝雲、山雲、満潮を率いて隊列前方へ突出して
◆●長編 #0193 2003/12/03
●暁のデッドヒート 5 いくさぶね
(264行)
「何処のどいつだ?」 山城では、後続してくる艦隊の正体を計りかねていた。 (しまった。敵情を掴み損ねていたか……) 西村中将は青ざめた顔をしている。ただでさえ、前方から次々と新手を繰り出してく
◆●長編 #0194 2003/12/03
●暁のデッドヒート 6 いくさぶね
(428行)
皆既日食かと見紛うほど重く低く垂れ込めた密雲のために日の出は地上から確認でき なかったが、時刻は既に、太陽が東の水平線から顔を出していることを示していた。
◆●長編 #0195 2003/12/03
●暁のデッドヒート 7 いくさぶね
(419行)
彼我の距離は、短いところで一〇〇〇〇メートルを切っていた。大和の桁外れの防御 力を目の当たりにした米艦隊の果敢な突出が、このような交戦距離を現実のものとして
◆●長編 #0196 2003/12/03
●暁のデッドヒート 8 いくさぶね
(379行)
この時点で、大和の前檣楼は壊滅状態だった。大佐以上の階級にある者で、生存者は 一人もいない。艦の指揮は、後檣から副長がとっていた。当然ながら前檣楼頂部の射撃
◆●長編 #0197 2003/12/03
●暁のデッドヒート 9 いくさぶね
(179行)
左舷に指向した扶桑と山城の副砲が、雨霰と六インチ砲弾を浴びせてくる。だが、照 準が定まっていない。 「よし、効いているぞ!」 連中は動揺している。バーケイ少将は確信した。
◆●長編 #0198 2003/12/03
●暁のデッドヒート 10 いくさぶね
(126行)
「山城も沈没した模様──!」 悲痛な声で寄せられた報告に、利根艦長の黛大佐は「ふむ」と声を上げた。 「水雷戦隊の掌握を急げ。大型艦の残存はどうなっている?」
◆●長編 #0199 2003/12/03
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