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★タイトル (CKG ) 01/06/29 16:29 ( 68)
@コラム346 見逃されたマイクロソフトの独占 ヨウジ
★内容
形のない目に見えないソフトウェアを裁くことの難しさを
改めて思い知らされました。
28日、マイクロソフトの独占禁止法裁判で
ワシントン連邦高裁は2分割命令を出した
ワシントン地裁判決を覆し、
審理やり直しの差し戻し判決を出しました。
ソフトウェア会社が開発に入ってから顧客から新たな要望が出て
仕様変更で大きな工数を取られても
仕様変更料が貰えない場合があるのも、
ソフトウェアには形がなく目に見えないので労力が無視されるからです。
営業担当が請求せず、あるいは請求できず、
結局、現場の人間が無給で苦労させられます。
あるいは賃金が過小評価されます。
だから、裁判の場合も
外部の人、専門外の人には問題の本質や深刻さが理解できず
有罪が立証できないのです。
マイクロソフトのやり得。
独占は認定されても
実効性のある処罰がなされなければ
独占は見逃されたも同然。
マイクロソフトの一人勝ちのまま終わってしまいました。
悪意の勝利。
ヨウジ
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P.S.内部の者にしか分らないOSの機能を予め知って
いち早くアプリケーションも開発し、
これをOSにバンドリングして売っているわけだから、
独占は起こるべくして起こりました。
非公開の機能があったり、他社を排除する仕組みが
隠されていたりして、
一度シェアを取ってしまえば、
後は放っておいても独占を維持できます。
私の住む区でもITの講習会がありますが、
OSは勿論Windowsが100%、
ブラウザも当たり前のように
Internet Explorerが100%、
ワープロもWordが100%、
表計算もExcelが100%なわけです。
一般の人は何の疑問も持たずにこれらの
マイクロソフト製品だけを使っていますが、
本当はこれは異常なことです。
OSはソフトウェア界の公共物のような物だから
マイクロソフトのように1社で独占すれば
競争が阻害され、他社や他国のメーカーやユーザーの
不利益になるのは当然のことです。
UNIXやLinuxのように
良心に基づき作られたOSもあることはこの世の救い。
しかし、もうすぐパソコン用OSとワークステーション用OSが
統合されるので、マイクロソフトの独占が
今後はワークステーションにまで波及することが確実となりました。
UNIXが小規模用途から大規模用途に向かって次々に侵食され、
マイクロソフトが独占することになると思います。
Linuxもそれなりに伸びるでしょうが、パソコンでの余勢が
ものを言って、Windowsが圧倒することになると思います。
汎用大型機はワークステーションに侵食されて衰退しましたから、
結局、マイクロソフトがソフトウェアというソフトウェアを
ほとんど独占してしまうことになると思います。