| 《 春 愁 》 1 (薄緑編) 脩 |
#7004/7701 連載
★タイトル (JFM ) 99/ 2/26 3:22 (175)
《 春 愁 》 1 (薄緑編) 脩
★内容
*******************************************************
《 春 愁 》 PC−VAN退会記念版
*******************************************************
☆ 薄 緑 編 (1)☆
《もう、大きくなったのだから。》
・・・・・と、私が、初めて、一人で、野良まで行かされたのは、五才の
春のことだったろうか。
/墓地の近くへ、蓬を摘みに・・・
/そこで、人に、襲われるために・・・
/昭和23年(?)。
*******************************************************
☆ 薄 緑 編 (2)☆
《今日は、私の誕生日だというのに。
この者は、誰?
なぜ、私の首を?
苦しい・・・・・》 :摘んだ蓬も、篭から、こぼれ
落ちて・・・
/家の畑の近くで・・・
*******************************************************
☆ 薄 緑 編 (3)☆
《こんなに、短い一生を送るために、生まれてきたのか。
まあ、仕方がない。
諦めよう。
でも、一人で死ぬのは嫌だ。
この、私の首を絞めている者と・・・・・》
そう思った私は、その彼・・・青いセーターの青年・・・の体を、不意
に、下から、突き上げて・・・・・横に、押し倒した。
二人は、一緒になって、畦道から、水田に、転がり落ちた。
水田の中では、彼が下になり、私が上になった。
彼の体だけが、春の泥に、沈んだ。
《死なずに、すむかもしれない。》
今度は、そう思った私は、必死に、彼を、押え込んで・・・・・
/水に浸かりそうになる顔を上げて、ただ、
哀願するだけだった彼・・・
その時には、もう、私に反撃することも、
できなくなっていたから・・・?
/前編、本編は、私の六〜八才頃の記憶。
*******************************************************
☆ 薄 緑 編 (4)☆
高く、短く・・・・・
/その前に、私の首を絞めた者の、呻き声に
比べると・・・
呻きながら・・・・・私の体に、全身を重ね合わせて・・・・・私の首を、
絞め続けていた、その者は・・・・・
なぜか、抵抗する気にはなれないでいた私の上で・・・・・いつまで
も、いつまでも・・・・・
/私の八〜九才頃の記憶。
*******************************************************
☆ 薄 緑 編 (5)☆
いきなり、襲われた。
野良の、潅木の茂みの側の、草地で。
両手の親指で、強く、喉を圧迫された。 :細い男の、意外にも強い力・・・
喉が苦くなった。
《もう一度、息をつかせて欲しい。》とだけ思いながら、私は・・・・・
・・・・・目を覚ました時には、日も、暮れかかっていた。
/傍らで・・・私の首を絞めた、背広姿の、中
年の男が・・・血まみれになって・・・
*******************************************************
☆ 薄 緑 編 (6)☆
犬の顔が、ただそれだけが、映った。
突然、開いた、私の目に。
/中年の男に、首を絞められて、気を失った
後で・・・
その瞬間に、表情を一変させた、犬の顔だけが。
/危惧から・・・狂喜の表情へと・・・
通りすがりの、犬だったのだろうか。
私が起き上がった時には、もう、どこにもいなくなっていた、あ
の(猟)犬は。
/農道脇の、潅木の茂みの側の、草地で。
/前編、本編は、私の九〜十一才頃の記憶。
*******************************************************
☆ 薄 緑 編 (7)☆
私が・・・私だけが・・・襲われたのだ。
《家》との関連で。
/私が生まれた《時期》・・・戦時中・・・とも関
連して、だったのか。
*******************************************************
☆ 薄 緑 編 (8)☆
野良で、襲われたのだ。
集落を出ると、すぐに始まる・・・
/蓬を、摘みに行って。
畑の菜を、採りに行って。
野良に、遊びに出て。
*******************************************************
☆ 薄 緑 編 (9)☆
曇りの日の、午後に。
/例外なく(?)。
どこからか、一人で、野良まで、やって来た者に。
/合計十人、いや、二十人以上の者達に。
*******************************************************
☆ 薄 緑 編 (10)☆
両手で、首を絞められて・・・・・
そのまま、捨てて行かれて・・・・・ :薄緑編(3)、(5)のような
例も、あったのだが・・・
/畦道に。
農道の端に、脇の草地に。
畑に。
水田の中に。
☆ 以上の九編は、野良の・・・・・家の畑の近く、または潅木の
茂みの側での話。☆
/家から、歩いて、数分の場所の・・・
*******************************************************
| 「連載」一覧 | 踴の作品 |