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★タイトル (LMF ) 95/ 1/16 13:46 ( 21)
闘争からの逃走 第六章 その3 ケル
★内容
S駅までは、さほど遠くはなかったが、だんだん近くなるサイレンの音を警戒
しながらの移動は時間を要した。
どうにか到着すると、彼は慎重にコインロッカーへ近づいた。
辺りに警官の姿が無い事を確認すると、つま先で立ち、ロッカーの上を覗いた。
鍵は間違いなく、そこにあった。
彼は鍵を13と書かれたロッカーに差し込むと扉を開いた。
そこには、大きめのスポーツバックがはいっていた、彼はそれを取り出してみたが
その他にはなにも入っていなかった。
かれはバックを開けて中身を確認した。
「!!!」
そこには・・・・彼を驚かすに充分な代物が入っていたのだった。
彼は、自分は単に殺人事件に巻き込まれただけだと思っていた。
つい数分までは、それは「単に巻き込まれた」で済む問題では無かったのだが、
この中身を見る限りでは、そう認識を改めなければならなかった。
中身は、着替えの服と、いくらかのお金、そして「母より」と書かれた手紙、
・・・・そして、携帯電話らしき物・・・・彼は携帯電話を持った事が無かった
ので、取り出すと珍しそうにながめていた、すると、バックの底にまだ何か入って
いたので、その紙に包まれた物を取り出し中身を出してみると・・・・それは、
おそらく本物の「拳銃」だったのである。
「母さん・・・・僕はどうなるの!?」
彼は自分の未来に容易ならぬ事態が待ち受けている事を覚悟した。