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吉外信報 14−2 大舞 仁
★内容
これは、未来にて起こるおそるべき出来事であるかもしれないものの続きである。
再び 教祖便所虫様の講演
おっとよけいな歌を歌ってしもうた これはわしの娘の頃のお話しじゃ。ぼんずよ。
なぜ暗殺団がいるのがじゃと、それは決まっておる。教団を創るにはまず金がいる。
金を集めるにはここは魂の救済になるんじゃと、一般愚民に信用させる必要がある。
そのためには膨大な広告費、世間様にアピールする必要があるんじゃな、例えばさっ
きわしが云った不治山爆破にも、一般愚民にわしがそれなりの超超能力者だと見せつ
ける必要がいるのじゃよ。フォークを曲げる、霊がいます、ほらっ、そこにっ、見え
ないのっていうのは弱すぎるパフォーマンス。わしがここまで成功したのは、誰にも
思いもつかん、常人なら真似のできん大きな偉大なパフォーマンス。パフォーマンス
の遥か上空をいくアホォーマンスを行ってきておる。
わしがこんなアホォーマンスを考えたのはそれなりの真似事をするのなら、もっと
派手に大衆のみなさまが大いに楽しめる娯楽を見るのが好きじゃからだ。皆の衆もそ
うだろう。
だが、しかし、わしにはちっとばかりのお犬様をえいっや掛け声一発、ありがたい
神さまの妙薬といってそれなりの薬で憑き物を取ることはできても、不治山を吹っ飛
ばす爆破まではわしもうまくできんかったのじゃ。そこでわしは一計を練った。近所
の地回りを使って、不治山にはっぱをかけたんじゃ。うほほほ。
わしはよう見えるところで不治の山が潰れるのを高みの見物よ。そりゃもの凄いも
のじゃった。不治山といえども、火の国を代表する火山じゃから、爆発させてみえば、
ものすごいものを見られたわ。地が割れ、人が飲み込まれる、火が吹き、人の丸焼き
よ、水が来て、人は土佐衛門よ。生きながらにしてこの世の地獄を見ることができる
とは誠わしは幸せにできておるんじゃなあ。これも楽しい思い出じゃ。
吹っ飛ばした不治山は爆噴火が起こって、その灰が世界中に降り注ぐ、クリーンな
灰じゃから、髪が抜けるようなことはない。灰入りの水でもうまいまずいは別にして
飲めることもできる。しかし灰は灰じゃ、灰が遥か上空まで飛んでいく、お天とうさ
まに灰の傘ができた。寒い日が増えてその年の火の国は冷夏じゃ。冷夏になると米採
れぬ、野菜は採れぬ、牛の乳も採れぬ、とたんに人間ばかりが多く、餌をつくる予知
のない火の国は凶作じゃ。今までさんざん馬鹿にしとった外の国に頭を下にして米輸
入、野菜輸入、牛乳輸入、輸入の波じゃ。その上、火の国でも今までも立派に虫を殺
しておるのに、外の国のは虫を殺しすぎて非健康だとほざきよる。人を殺すためじゃ
なく同じ虫殺しの薬を使っておるのじゃ、多い少ないいってもたいして変わらぬのに
一般愚民は健康に悪いとわめきよる。すると外の国はそれなら買わんでもええとつっ
ぱねる。火の国は餌不足、米暴高、野菜暴高、牛乳暴高、大飢饉になる。大飢饉にな
ると餓死寸前までいきよるものがでよる。衣食住で一番強いものは食じゃ、食に始ま
り食に終わるというのがわしの理論じゃ。餓死寸前になると哀れなものじゃ、わしは
前々から不治山が吹っ飛ぶことを知っておったから、前々から米の買い付けに走って
おる、野菜の冷凍もすでに完成しとる 牛はバイオでクローン再生しておった。だか
らいろいろな甘い餌をたっぷり持っておる。これで喰うものがなくなった愚民どもに
それとなく愛の手をさしのべる。うほほほほほ。
これでわしは大いなる救世主になったのじゃ。やがて火の国からの灰が世界中に広
まる、世界中に冷夏が始まる。わしはこれも知っておるから、喰い物の買い付けに走
っておった。食べ物を恵んでもらった火の国、外の国の愚民どもは、救世主、神じゃ
仏じゃ猫じゃらしとあがめたてまつられる。
誠気持ちいいことじゃ。不治山からの灰が足りない国には近場の山を一つや二つ吹
っ飛ばして、クリーンな灰を作って、冷夏一丁できあがりとする。これの難点は冷夏
のために冷菓がうまくないということじゃが、わしは入れ歯で冷菓は食べれんから別
にかまわんかったが。ぐわっぐわっぐわっ。
また話がそれてしもうた。ぼんず。逃げんでもええ、今逃げるとわしの講演会のた
めに二カ年分の収入をつぎこんだのパーになる。話は最後まで聞いていた方が黄泉国
への死人への土産になるぞと思うぞ。それにここで話を聞かず逃げられるとわしの顔
がつぶされる。わしは天界より下された使者なもので慈悲深い心を持っておるが、と
きたま迷いの世界にとらわれることがある。天界でも、上級の使いと下級の使いがお
る。わしはウルトラスペシャル超上級じゃから、上級の使いの心でもはよくわかるん
じゃ。上級の使いは下級の使いを顎で使い、あきらさまには云わんが、どこかで劣っ
たものを馬鹿にしちょる。強いもの美しいものが、より高級のもの下級のものを見下
す。これぞ、誠の真理じゃ。
そもそも人間様は生まれながらにして平等だと。ふんっ笑いが止まらん。そもそも
人類は男と女がおってと書いてみ、それはあたりまえのことだと誰も相手にゃせんじ
ゃろう。それは当然のことだとわかっているから相手にせんのじゃ。人類は平等じゃ
ないのをわかっているから、そもそも人間様は生まれながらにして平等とほざいてお
るのじゃ。
人類は平等だと抜かした奴はエセ平等主義者じゃ、わしなら正直にこう云うね。そ
もそも人類は不平等、少しでも平等な世界に近づけるのがわたくしの使命ですと。人
間様はそもそも不平等だからのお。ははははわれながら名文じゃ・・・。上下の隔た
りないように云っても、云ってることがすでに隔たりを感じておる証拠じゃ、矛盾じ
ゃ、矛盾じゃ。わははははは。
ぼんずわかるか? わからんでもええ、いつかわかるようになるじゃろう。生まれ
たときから上下の隔たりがあるのは、おかしいのじゃが、あるんじゃなあ。ふふふふ。
わしはこの世はすべて業にとらわれていることがわかっておる。だがわしはそんな
もんかまわん。あってもなくてもあるのなら、とことん業を深めてやろう、金をもう
けてやろう。わしの行き着く先は極楽か、地獄かわからん、そんなことかまわん。生
きてるうちにええことして、なにが悪い。死んでしまったら、灰になるだけじゃ。矛
盾だらけの世の中じゃがそれだけは誠の真実じゃ。無から出て無に帰る。真実じゃ、
真実じゃ。真実の中の不平等も真実じゃあ。しくしく・・・
突然教祖便所虫様 泣き出す プログラムに変更 便所教信者A子さん体験を語る
わたしは、便所教に入会してまだ十年のひよっこですが、ここの晴れがましい舞台
に立てたことを光栄に思います。
十年前はわたしとってもすさんでいたのです。人様にはとっても迷惑をかけていた
のですよ。それも親からも見捨てられ、隣近所からは白い目から見られ、ポリ子の黒
い手帳には要注意人物と書かれ、いわゆる不良少女と呼ばれていたのです。みなさん
こんなわたしを見て信じられないんですが、本当のことなんですぅ。
それが十年前、町でここの男の人に、あなた神を信じますかああああって云われて、
わたしその時は暇だったし、その男の人についていってしまったんです。それで協会
支所で便所教の信者に囲まれて、回されてしまったんです。そりゃ何人もの信者さん
がまわりにいて逃げるに逃げられず、逃げたらわたしがどんな悪罪をつくっているよ
うに思えて逃げられる雰囲気じゃなかったのですよ。今から考えてみれば人間の心理
をついた知能犯ですよねえ。
わたし、信者の男の方に回されてすごいかったんです。今でもそのときの感動で股
が又うずいてきてしまいます。恍惚に圧倒されたって云うのですかあ。ぴくぴくきて
しまったのですぅ。それでね。わたし悟ったんです。今までの惨めな生き方はやめて
しまおう。今まで小悪者きどりだった自分がアホらしくなって、悪なら悪の骨の髄ま
で使ってしまおうもっと悪どく知能犯に、頭を使って稼ごうとしたらもっと稼げる。
数人の人間を鉄砲でバンっであちらの世界にいかせただけでムギマンマしか食べらな
い身分にはなれるけど、数万の人間を同時にあちらの世界に送るとみんなから英雄よ
、キャーサインして、わたし熱くなってしまうっていわれるの。これも強烈な悪も数
をこなしていくと強烈な善になるってことでしょう? だからわたしももっとうまく
やって、人様からはいいこちゃんで、裏で舌出して、自分だけのために生きていこう
って思ったの。
弱い人にはどつきあげて、金を巻き上げるのは、公衆道徳に反するから、お札入り
の金メッキの便所壷を売りつけたりしてね。この壷にウンコをすると、幸せになれま
すよって、云ってあげたの。ウンコって誰にも平等に出るものでしょう。いいところ
に目をつけたなあとわたし思っているの。同じ出すなら、アヒル印のおまるでもお札
入りの金メッキの壷にウンコをしても同じでしょう。それなら幸せになれる方にする
なって金メッキの壷を買いしぼっている方にはそれとなく忠告してあげたの。すると
ね、誰でも幸せになりたいから、大体の人は壷を買ってくれたのよ。わたしも幸せに
なりたいから、金メッキの壷を買って、ちゃんとウンチをしていますよ。
初めて金メッキの壷にウンコしたときのことは覚えているわ。神様って人間から見
れば偉い人でしょ。いるのかどうか見たことはないけどねっ。その神様にウンコを寄
付できるって、とっても快感だったわ。
そうそう、わたしが勧誘した女の人がいたのだけど、途中で嫌になったって抜け出
したいって、わたしに云ってきたりしたのよね。そんなときどうしたらいいと思う?
便所教の教えを再教育するために、会員が集めた巨大な便所壷の中に放り込んだの。
その女の人、壷の中でひいひい云っていたわ。その女の人を幸せにすることができた
のねっ、便所壷に入っている光景を見て喜んでしまったわ。今ちょっといい気持ちに
なってるたわ。
それで、女の人を巨大な便所壷の中で一日ぐらいつけて、何人かの信者でその女の
人を巨大な便所壷からあげてあげたのよ。
その女の人、幸せ一杯の顔をして、笑っていたわ。へへへへへへ、ははははは、へ
へへへへ、ははははは、ふふふふふ。こんな具合によ。きっと巨大な便所壷の体験が
強烈だったのね。神様にあったような幸せでいくらでも笑い続けるぐらいの幸せって
なっておりましたのよ。
便所壷に落ちてウンコの幸せ掴む、今までの清いものをすべて洗い落として、幸せ
掴んで笑いがともる。この儀式は便所壷の中に入っても生きていれる人間の力強さを
再認識する洗礼の儀式なんですよ。これって周りの人後がたいへんであまりやらない
のだけど、この宗教を抜けようって方にはとってもお進めなの。
幸せの方にはより不幸を、不幸な方にはもっと大きな不幸を。そしてわたしだけが
幸せになればいい、便所教とってもいい宗教でしょ?
突然 幹部あほんだらあ 閉会のあいさつ
教祖便所虫様はまだ泣き止みません。これはどうしたことなのでしょうか。
みなさま教祖便所虫様のためにお祈りください。
さあさあ、壷を用意してください。
信者大急ぎで壷を用意する
もっていないものはロビーの特別販売コーナに人の列、死亡者多数。まさしく地獄
絵図
さあみなさん、教祖便所虫さまの哀しみをなぐさめるためにウンコをしましょう。
神殿の中でスピーカがなった。
信者一斉にウンコをする。
男はズボンを降ろす。
女はスカートを脱ぎできるだけしやすい姿になる。
でないものはらっきょうを尻に放りこむ。
ぶりぶりぶり 神殿の中素晴らしい音が続く。
皆がウンコを教祖便所虫様にささげる。
便所虫、泣きながら貢ぎものを受け取る。
しかし涙で見えぬ目のためついついウンコを口にほうばってしまった。
ごろごろごろごろ。ピカッ。
天から明るい光がともる。
ぎゃあああああああ
教祖便所虫様叫び声をあげる。
便所虫様丸焦げになって神殿の中に倒れふす。
信者たちわらわらと教祖便所虫様のまわりを取り囲む。
ごろごろごろごろ。ピカッ。
天から明るい光がともる。
信者たちの脳天を直撃した。
ごろごろごろごろごろごろごごおおおごおおろろろろろろろごごろごろごろご。
天が下剤を飲んだような音が続いている。
ピカッ。ピカッ。ピカピカ。ピイッッイイピイイピピピピピピピカカカカカピカ。
明るい光が脳天を直撃する。
信者たちは恍惚の表情を持って天をあがむ。
神の貢ぎものを誤って食べてしまった便所虫に天罰がくだったのだった。
おおおおお信者たちが大きく口をあけ、手を天の伸ばした。
かつてある教祖は暴君によって殺された。
信者たちは教祖を見捨て逃げた結果、人類は迷いの道に入り込んだ。
今誤ってウンコを食べてしまった教祖が死に、信者たちは教祖と同じく罰を受けよ
うとしている。
信者たちの切実な心が神に通じ、偉大だった教祖便所虫に殉死させてあげましょう
という神の暖かいご配慮だったのだ。
信者は一人残らず雷に撃たれて殉死した。
人類は一人残らず便所教信者だった。
人類はこうして滅びた。
廃虚の中、ポトン音を立てて天から巨大なウンコが落ちてきた。
すぐにウンコは柔らかさを失い、その匂いを失っていった。
長い年月がたちウンコは化石になった。
人類が滅んで偉大なウンコの記念碑が残った。
これにて一件落着
大舞 仁