#723/1336 短編
★タイトル (PZN ) 96/12/12 9: 5 ( 34)
冒険世界・ドラゴンはお昼時(残り)
★内容
声を合わせる、リューとターヴとサム。三人の気持ちは、「もう二度とあの迷宮に入
ることはないだろう」で、一致していたのだ。
「――しかし、〈光壁〉を飛ばし、やつの口へ放り込むなどという発想が、よく思いつ
いたものだな」
まったく関係のない話をしている、ヴェイドとラエナ。
「あの時、太陽、空のてっぺん」
あいかわらずニコニコしながら、ラエナが答える。
地下迷宮の中にいて太陽の位置を把握しているとは。さすが古代妖精の末裔、といっ
たところか。
そんな思いは口に出せず、ヴェイドは促す。
「ほう……するとどうなる?」
ラエナは、間を置いた。他の隊員たちも、黙りこんでいた。しばし、静かな時が流れ
る。
「お昼時っ」
力強く、ラエナは答えた。
そこで、五人は力尽きた。地面に倒れ込む。一日分の疲れが、一挙に噴き出したのだ
った。
そうだ……今日一日、何も食べてない。
リューは思った。微睡みの中で。
・あとがき
すんません。いきなり載せちゃいました。しかし、2つに分かれてしまっちゃって。
ちょっとしか余ってないのに。恥ずかしい・・・