AWC 夜・・・    宅急便


        
#517/1336 短編
★タイトル (DXM     )  95/10/18  23:40  ( 51)
夜・・・    宅急便
★内容

夜が来る・・・
長くつらい夜が、
寒く孤独な夜・・・
ねっとりと絡み付くような闇が
私に迫ってくる
明かりもなく、火もなく
ただ、静寂と闇が支配する夜・・・・

どこまで行っても明かりはなく、
ただただ夜の闇がこの世界を支配している
「こんなところから一刻も早く逃げなければ・・・」
そう思い、走りだす
ところが、どこまで行っても黒、黒、黒
真っ暗で静かな闇夜

孤独だった
周りにはだれもいない
なにもない
そのうち、ここがどこかも分からなくなる
「なんでこんなことに・・・・」
自分の口からふと漏れた言葉、
「待っていればこんなことにはならなかったものを・・・」
しかし、いまさら遅い  
もう出てきてしまったものはしょうがない

どのくらい歩き続けただろうか
もう動けなかった
体中が痛い・・・
「帰らなければ・・・・」
しかし、体がいうことをきかない

もう、いやだった
こんなことをしてしまった自分が・・・・
あとは、自分が楽になるのを待つだけか・・・
ふと、自分がもうあきらめていることに気付いた
「もうどうにもならないことなんだよ」
知った声が聞こえてくる
「自業自得だよ」
別の知った声が聞こえてくる
あれは誰だったか、友達、両親、祖父母・・・
みんなの声が重なって聞こえたのか
やっぱりここで終わりなのか
絶望感が湧き出てくる
しかし、もうどうでも良かったのかもしれない
そう思うと、急に楽になったような気がした
明日の日の光を拝むことはないのか・・・
ちょっと残念な気がしたが
もう私の心を占める問題ではなかった
早く楽になりたい
それだけが、私の心の中を占めていた・・・




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