#455/1336 短編
★タイトル (GSC ) 95/ 5/10 21:36 ( 66)
お題> 博物館 /オークフリー
★内容
昨日は勤め先の盲学校の社会見学で、岐阜県羽島郡川島町の『内藤記念くすり博物
館』と、愛知県尾張一宮市の『ごみ処理場』へ行ってきた。どちらも「理療科」と言
う職業教育課程の学習内容に関係が深く、生徒・職員合わせて約50人で、丁度観光
バス1台に乗れた。午後からのごみ処理場の見学と、行き帰りのバスの中の出来事に
ついては省略し、くすり博物館のことだけを記す。
到着して、まず会議室に入ったが、ここは大学の階段式教室と同じ構造になってい
る。
係りの人が、漢方薬の元になる植物を順番に回覧して、説明してくれた。
「これは木肌(キハダ)です。よろしかったら噛んでみて下さい。苦みがあって、
胃腸薬に用いられます。」
私は、教科書に時折出てくる〈キハダ〉と言う植物を、前々から見たいと思ってい
たので、大層嬉しかった。樹の皮を筒型に巻いて乾燥させた物で、長さ約40センチ、
太さ5センチ程もあり、少しばかり折り取って口に入れて噛んでみると、確かに相当
に苦い。百草(ダラスケ)と似た味がするから、おそらくその原料の一つになってい
るのであろう。
私は質問した。
「このキハダの皮は、器械で剥くのですか?」
「いいえ、手で剥きます。雨のよく降った後でないと、うまく皮が剥けません。」
「大きな樹ですか?」
「直径30センチくらいにもなります。」
次に、アイヌワサビの根のような形の植物が回って来た。200グラムもあろうか。
「これはガジツと言って、やはり色々な薬効があります。よろしかったらお持ち帰
りになって結構ですよ。」
「今度はウコンと言って、しょうがの仲間です。匂いを嗅いでみて下さい。カレー
の材料としてよく使われます。」……。
説明終了後、私は係りの人のそばへ行って、ガジツとウコンを是非譲ってほしいと
頼んだ。先ほどの見本は、きっと誰かが持って帰ったに相違ないと思ったからである
が、一巡したガジツとウコンは、ちゃんと元に戻されてきたので、私はそれをもらっ
てポケットに入れながら、栽培の仕方も教わった。
「育てるのは難しいでしょうねえ。」
「畑の土の中に、横にして埋めて置くだけでいいです。球根は、名古屋地方なら、
12月の頭にでも掘り出せば、霜にやられることはありません。横芽が伸びて、小芋
がたくさん増えますよ。」
博物館の建物を出て、ハーブ園を散策しながら、薬草類の説明を聞いた。
薄荷・カモミール・バニラ・大黄・麻黄…。
性格な名前を皆忘れてしまったが、いずれも独特の強い香りを放っていた。
温室に入ると、ここにもまた珍しい熱帯植物が立ち並び、特にカカオ・バナナ・メ
ロンなどが果実を結んでいた。
博物館の別の部屋に入って、さらに珍しい置物や道具類を観察させてもらった。
ハクタク:顔が人間で体が動物という薬物の守護神
一角:1本の角が長く伸びた動物
看板の:鬼に金棒
センザンコウ:アリ食いの仲間の剥製、鱗を煎じて飲む。…
薬研(ヤゲン)ハ、薬などを粉にするための道具で、鉄製の舟形容器と鉄の円板が
一組になっており、これは幼い頃、私の田舎の家にもあったので、大変懐かしく感じ
た。
連休明けの若葉の季節、熱いくらいの上天気!
銘々ベンチや芝生に腰を下ろし、手持ちの弁当を楽しく食べた。
[当て字や文字の間違いが多いことをご容赦下さい。]
OAK