#420/1336 短編
★タイトル (DVH ) 95/ 3/18 23: 2 (111)
通帳を送った男
★内容
ID: DVH52252
ハンドル: 正彦
初めて、書き込みます。
ここは何を書き込んでもいいのかな。
PC−VAN→ハイ、ハイただし変なのは駄目ですよ。
えっ、ちょっとぐらいだったら、いいでしょう。
PC−VAN→えっ、いや、しかし・・・
書いちゃおう。
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じっと預金通帳を眺めているオッサンがいました。
「かなり、減ってきたなあ。」どれどれ、なるほど、桁も減っている。
「パソコンのしすぎやなあ。 この前朝の4時までOLTやってしもたし。 その前は
10回もダウンロ−ドしたし。 ・・・成功したのは1回だけやけど。」
「ちょっと、減らさんとなあ。」まあ、無理でしょう。
「溜まってるメ−ルでも読もうか。」と彼はフロッピ−をパソコンに入れる・・・
はずなんだけど。
「しまった!まちごうて通帳を入れてしもた。」・・・・・ドジ
「早いこと出さなあ、え〜と、・・マウス、マウス・・・・あかん、出てこん。」フロ
ッピ−の様にはいきません。
ビ−!(これビ−プ音、いつ聞いてもいやなもの)
ダイヤグラム→〈ディスクは出せても通帳は無理です〉
「な、なに、・・ウ−ン、えらいこっちゃ。しかし、さすがマッキントッシュや、フロ
ッピ−と通帳の違いがわかるとは」なに関心しとるの。
「とにかくなんかキ−を押して見よう。 カチャカチャ・・・」無駄やと思う。
ビ−!
〈何回やっても無駄です〉
「こんなダイヤグラムをシステムに入れたんは誰や、エ−イ!適当にやったれ!」
「うわっ、オレの通帳が画面に出てる」しかも実物大。
「え〜〜い、カチャ、カチャ、コチョ、コチョ、チマ、チマ」不吉な予感。
「あり?・・あり?・・オレの通帳が縮んでいく。しまった圧縮かけてしもた。
へぇ〜〜これはそんな風に使うのか」いえ、通帳を縮める様なソフトなどありません。
「うわっ、切符の大きさぐらいまで縮んでしもたがな。」このオッサン、駅の自動改札
機に通帳入れる気かな。
「まてよ、圧縮と解凍はセットになってたな、確か。 よし解凍すれば元に戻るはずや
。」キズが深くなるだけやと思うけど。
「カチャ、カチャ、コチョ、コチョ、クリック、クリック・・・これでええやろ。」
「うん?・・なんか変、・・うわっ!!、溶けていってる。」言わんこっちゃない。
「途中で切らな、カチャ、カチャ、・・・ふう、止まった。」画面にはドロドロに溶け
て縮んだ通帳が浮かび上がっていた。
「銀行に持っていって交換してもらわな」交換できるのかな?
「とにかく、出さないと話にならんなあ。」もうすでに話にならない。
「うん??、勝手に通信の状態になってる。 わあっ勝手に動いとる。 しもた、これ
オ−トパイロットが付いとるんやった。 どないやったら、これ途中で止めれるんだ
! うわっメ−ル送る状態になっとる。 うわっ!!送ってしまいよった。」
画面はこういう風になっていました。
↓
メ−ル文書 通帳一通を受け付けました
Gを入力しなくても送信します。
コマンド(♂♀?!・エウ(^_^))=なんでも有り(*^_^*)
送 信 処 理 中
日付 : 95/03/16
時間 : 21/30
通帳 1 通 送信しました。
「ど、どこに送りよったんや。」通信記録を調べはじめました。 さあ、どこに行った
んでしょう。
「なにっ、送り先IDがえ〜と、・・・・ニフティ、PC−VAN、アスキ−、ピ−プ
ル・・・・・・」数え切れないほどのIDナンバ−が。
彼はメ−ルを書き始めました。
『もしあなたのパソコンのスイッチを入れて画面に私の通帳が写っていましたら、捨て
られた切符みたいになっていますが、まぎれもなく私の通帳です。
私のところへ送り返して下さい。』
彼はいまだにメ−ルを送り続けいます。
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上の話は完全なフィクションです、・・・いや、そんなに完全でもないか。
また、お会いしましょう。
えっ、もう出てくるなって。
そんなこと、言わないで。 See you again!