| 美少年 宵寺 松虫 |
#320/1336 短編 ★タイトル (TRG ) 94/10/11 23:19 ( 13) 美少年 宵寺 松虫 ★内容 今までに何人の女をものにしたかは覚えていない。両手の指では足りないのは確 かだ。ルックスには自信がある。たいてい声さえかければ、女の方からすり寄って くる。だが、本気になったことはないし、本気にさせるほどの女にお目にかかった こともない。 しかし、今それがすべて過去形になった。ボーイッシュないでたちにショートヘ ア。年はまだ若そうだが、それを補って余りある輝きを発している。一目で虜にな ってしまった。これまでさんざん女に演じさせてきた媚態を自分がやる羽目になる とは思わなかった。しかし、いくらおちつこうとしても声がうわずってしまう。 「ねえ君、ひとり? 誰かと待ち合わせ?」 しかし、返ってきたのは天使のような笑顔と、きれいなテノールだった。 「おにいさん、僕、その趣味はないよ」 あとがき:ああ、古い話題だ。
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