#68/1336 短編
★タイトル (FHA ) 93/ 6/22 15:17 ( 38)
お題>「僕は君だけは許せない」 /久慈 俊之
★内容
セックスなんて高校生が思っているほどロマンチックじゃない。
行為が終わった後、さっさと僕に背を向けて丸まって眠り込んだ彼女を見て
僕はそう思う。汗の温度と比例して急速に醒めていく熱情……シニカルを気
取って彼女の背中をじっと観察する。
最近気づいた彼女の首筋の小さなシミ。まばらなソバカス。アトピーなのだ
ろうか。よくわからない。
背骨にそって貼りついている一本の抜け毛。ぬぐう僕の人差し指にそれは粘
りつく。
そのまま布団に潜り込む。僕の精液の匂い。
尻の脇のえくぼ。
彼女の後ろ姿は排他的に僕を拒絶する。僕と彼女の関係が遥か昔のように思
える。
そっと両手を布団から抜きだし、彼女の細い首を狙う。ほんのちょっと力を
込めれば折れてしまいそうな細い首。
「ううん……」
彼女が軽くうめき、こっちを向く。微笑む。
「何……?」
「あ、いや、君に見とれていたんだ。」軽くおでこにキス。
「ふふっ」
「愛してるよ」
「当然でしょ」
ま、いいか。続きは寝てから考えよう。
了