#3166/5495 長編
★タイトル (AZA ) 95/10/31 2:35 ( 71)
死線上のマリア 13 名古山珠代
★内容 22/05/17 20:26 修正 第2版
※都合により、非公開風状態にしています。
なお、本作品は、一九九五年のティーンズ・ハート大賞に投稿して、落選し
たものです。粗筋を添付する義務があったので、参考までに以下に示しておき
ます。ミステリ−・推理小説の賞と違って、ラストまでちゃんと粗筋を書かな
きゃいけないらしいので、話の底を割って書いています。
粗筋
足利真理亜の通う女子中学校・輝陽学園は、厳格さで知られている。生徒は
全員、入寮が義務付けられており、しつけも厳しい。理事長は元々江田山医院
の院長で、そのせいか生徒も裕福な家庭の子供が多い。長期休暇に入ると、寮
から親の元へ帰ることが許されており、たいていの生徒は帰宅する。が、何人
か残る者もいて、真理亜もその一人だ。彼女が帰らない理由はただ一つ、規則
が緩やかになる休みの間を狙って、近くにいるボーイフレンドの雪村国彦と会
うため。
夏休みのある日、一人の転校生が。彼女・久保嘉奈子は、小学生の頃、真理
亜と友達だった。嘉奈子は、小学4年のとき、親の仕事の都合で東南アジアに
移ったのだ。そのために離ればなれになってしまったが、中二の今でもお互い
を憶えていたことを確かめ合う。嘉奈子は高校受験に備えるため、一人で帰国
したという。夏休みなので、当然授業もなく、入寮するだけという。
嘉奈子が入寮してきた日の夜、真理亜は嘉奈子に会いに行こうと、彼女の部
屋を訪ねた。しかし、誰もいない。鍵は開いており、もぬけの殻の有様だった。
厳しい規則を破ってまで外出するとは思えず、真理亜は寮母に事情を聞く。が、
忙しいからと寮母は取り合ってくれない。
真理亜はらちが明かぬと見て、とりあえず、嘉奈子の部屋にもう一度行って
みる。すると不思議にも、鍵はかかっていた。戻っていたのかと思ってノック
してみるが、中からの返事はない。隣の子に何があったのか聞こうとしたもの
の、そこの生徒の姿もない。部屋の前でうろうろしていると、寮母に追い払わ
れてしまった。仕方なく部屋に戻った真理亜。
朝を迎え、改めて嘉奈子の部屋に行くと、何もない。今度こそと意気込んで
寮母に尋ねるが、久保嘉奈子なんて転校生は来ていないと言う。真理亜は食い
下がったが、話がまるでかみ合わない。入寮の際、嘉奈子の姿を見たはずの生
徒に聞いても、やはり知らないと言われた。先生に尋ねても答は同じで、久保
嘉奈子という生徒が転校してくる予定はあったが、まだ入寮さえしていないと
の説明。
混乱する真理亜。彼女はその日の夕刊を見て、ショックを受けた。学校から
少し離れた川のほとりで、嘉奈子が遺体で見つかったという記事があったのだ。
死因は焼死で、自殺と見られているらしい。遺書もないのに両親が恋しくなっ
ての自殺とされたこと、もし嘉奈子が寮に来ていなかったのならどこに泊まっ
たのか分からないこと等から、真理亜は疑惑を抱く。
外部から雪村の協力を得て、調べ始めた真理亜だが、みんな知らないと首を
横に振るばかりではかどらない。それどころか、この件から手を引くよう、学
校関係者から遠回しに警告される始末。もちろん、無視。そうしたら学校宛の
嘉奈子からの手紙が見つかったと、教師の一人が真理亜に手紙を持ってくる。
それには自殺の理由が連ねて合ったが、真理亜には信じられなかった。筆跡鑑
定しようにも、学校側は今さら警察沙汰にしたくないと言って、手紙を取り上
げてしまう。
そんな折、江田山医院から出されたゴミに、真理亜は重要な発見をする。嘉
奈子のペンダントを見つけたのだ。小学4年のときに交換した物だから見間違
えるはずがない。どうして江田山医院から嘉奈子の持ち物が? 強まる疑い。
だが、その場を院長が見ていたのを、真理亜は知らない……。
その直後から、真理亜の身に危険が迫る。脅迫状めいた手紙が部屋に投げ入
れられる、靴に画鋲を入れられる、部屋に閉じ込められる等々。ついには、階
段から突き落とされ、真理亜は怪我を負ってしまう。この中学では生徒が怪我・
病気をすれば江田山医院で治療することになっている。真理亜は逃げようと試
みるが失敗。強引に入院させられてしまった。
窮地に追い詰められた真理亜の頭の中で、東南アジアと病院が結び付き、一
つの想像が組み立てられた。それを実証するため、彼女は一つの芝居に出た。
理事長らの前で、嘉奈子からもらった物としてペンダントを見せつけるのだ。
果たして、相手は顕著な反応を示す。ペンダントを消毒しようとしたのだ。
東南アジアから帰国した嘉奈子はコレラにかかっており、入寮した夜には死ん
でしまっていた。この事実が表に出れば学校のイメージダウン、ひいては医院
の評判に関わると考えた学校関係者は、秘密裏に嘉奈子の遺体を処理した。嘉
奈子の部屋の隣の生徒を校長の名で呼び出した隙に、嘉奈子の遺体を部屋から
搬出。と同時に、部屋を消毒、室内の物も片付けてしまう。嘉奈子が来たこと
自体を隠したいためだ。そして頃合を見計らい、嘉奈子の持ち物をゴミに出し
た……。
罪を知られた院長らは、真理亜を殺そうとする。そのとき、真理亜を助けに
雪村が現れる。身の危険を感じて、真理亜はあらかじめ、手を打っておいたの
だ。