AWC 秘密世代〜あとがきにかえて(1/2)  らいと・ひる


        
#3056/5495 長編
★タイトル (NKG     )  95/ 4/30  22:11  (200)
秘密世代〜あとがきにかえて(1/2)  らいと・ひる
★内容

 私の作品に「〜世代」と題した四人の女の子の物語がある。
 これは、四人それぞれに個性を持たせ、それぞれの視点から物語を進めていく変則
的な連載形式の作品であった。
 多感な時期の少女の内面に徹底的にこだわりを持たせているこの作品は、事件やイ
ベントよりもその心情描写にウェイトを置いている。
 なぜ、作者はそうまでして少女にこだわるのか?
 少女趣味。
 この言葉は正しくない(笑)。
 題材。
 物語が必要とするモチーフとして少女たちを選んだのだ。
 なぜならば、この作品を表現するのには大人や、少年では不十分だからだ。
 たしかに、少年にも多感な時期はある。だが、ほとんどは男の「意地」や「らしさ
」が邪魔をして素直な感情を面に出すことができないはず。仮に出せたとしても、そ
れは違和感を周りに与える。かといって男女の区別のあまりない幼児期では意味がな
い。
 この作品でやりたかったのは、名作ものの匂いを持つ作風。「素直な優しさ」がテ
ーマなのだから。
 たしかに今時の少女たちと比べるとややリアリティに欠ける傾向にあることは承知
している。しかし、物語として虚像をつくり上げる上で、ある程度デフォルメした人
物設定は必要不可欠なのだ。
 だが、虚像とはいえ、キャラクターの扱いはかなり慎重にしている。それは、彼女
たちは作品の中で実在しているからだ。キャラクターを創り上げた時点で作者の手を
離れてしまいつつあるのだ。
 作者が彼女たちの物語を創れるのは、個々の性格を把握しているためである。その
結果、パズルを組み込むようなプロット通りの作品ではなく、書きながらもドキドキ
するような生き生きとした彼女たちの物語が完成するのだ。とはいえ、完成度として
は不十分の傾向にあることは作者自身も認めている。これは、作者の文章レベルと感
性レベルが彼女たちキャラクターに追いついていないからであろう。
 そういう面でも、作者はどんどん勉強していかなければと思っている。いくら、頭
の中で物語が膨らんでいても、それを文章にできなければ話しにならない。

 さて、ここからは個々の物語について作者の想いをぶちまけよう。
 一番最初の物語である『天使の世代』。もともと作者が他に書いている、あるSF
作品の番外編として創ろうと思ったのがきっかけである。その頃はキャラクター性の
薄さになんとか対応しようと、ある登場人物の過去のストーリーを描くことでそれを
補おうとしていた。今思えばシロウトらしい浅はかな考えであったと思う。
 それが、「佐々間綴」の物語であった。
 だが、書き始めるうちに「綴」を客観的に見るもう一人の新しい人物設定が必要に
なり、「楢崎美鈴」が生まれた。この時点では、この二人が作者の思惑を外れて行動
するようになるのは計算外だった。
 これは、物語を書き進めていくうちに、主人公のつもりでいた「綴」は、番外編と
いうことで作者によって感情を制御され、いつのまにか脇役である「美鈴」の方が素
直な感情を露にし、逆に目立つようになってしまったのも一つの原因でもあった。
 作者の誤算である。
 しかし、そこで作者は思い切った開き直りを始めた。路線を変更し、二人の少女た
ちの心情描写をメインとした物語にすることを決めたのだ。
 そして、少しばかりの絵心のある作者は、根本的なイメージを切り替えようと「美
鈴」のイメージイラスト(*1)を描きあげたのだ。彼女を全面的に目立たせること
で、番外編などというつまらない殻を突き破ろうとしたのであった。
 結果として、アップロードしたネットからは賛否両論が出た。その意見も極端で、
特に思い入れの強い人、逆に反発する人などおもしろいように反応が出た。
 そのさまざまな感想から、さらに物語が広がっていったのだ。
 そして、第二弾である「微笑み世代」が創られた。
 「天使の世代」にちょい役で出ていた「美鈴」の親友「杏子」が主役を張ることに
なる。しかしながら、本当の主役は「杏子」の姉「晶子」だといっていいだろう。
 なぜなら、この人物には実在のモデルがいるのだ。いつも特上の笑顔をもって周り
に幸せを振りまいているような人だった。その子に対する作者自身の憧れを「杏子」
自身に反映させてこの物語が生まれたのであった。
 そして、もう一つこのシリーズに欠かせないのがテーマ曲だった。
 「天使の世代」は少女らしさを追求するために、某アイドル歌手が歌った曲をテー
マにしている。作詞が松井五郎というところにも目をつけていた。
 次の「微笑み世代」には、前から作者の好みでもある谷山浩子の「お早うございま
すの帽子屋さん」という曲をテーマにしている。これは、リリカルな歌詞の中にも心
にぐっと残る谷山浩子独特の節を読みとれるものである。
 そうして、この二つのモチーフが解け合ってこの作品ができあがったのだ。
 ただのかわいい少女だけの物語じゃ意味がない。このシリーズの原点ともいうべき
基礎がやっと固まりだした作品でもある。
 次の「ポケット世代」は、今までの作品の気分転換にと人称を一人称から三人称へ
と移して書いた。もちろんこれにもテーマ曲が決められており、再び谷山浩子の曲を
使うことになる。この作品に関しては純粋に曲そのものをモチーフにしている。
 そして、曲のイメージを表現すべく童話風な文体に挑戦したのだった。
 もちろん、それがうまくいったとは思っていない。逆に一人称でやるべきであった
という反応もでていた。とにかく、四人の中じゃ一番とっつきにくい「紀子」は、一
人称で表現したところでうまくいったのか、この時点での作者のレベルではそれが成
功したかどうかはわからない。
 四人目の主人公「有魅」の物語「音符世代」。
 あるネット(*2)にアップされた「天才」の話。作品としてではなく、個人的な
思いとして書かれたその文章に衝撃を受けたのは、まだこのシリーズが始まる前だっ
た。
 その頃から、自分の中で原案を慎重に暖め続け、その想いを放出するタイミングと
して「有魅」のキャラクターはちょうどよかった。
 ただ、天才または才能についての考え方は人により大きく異なり、「有魅」のよう
なコンプレックスを持たないものに対してこの物語は、共感を得られないばかりか滑
稽に映ったに違いない。テーマとして難しいことは十分承知していた。それと同時に
簡単に答えを出してはいけないことも作品を書きながら学んだものであった。
 四人の中じゃ「有魅」が一番作者に近いのかもしれない。
 この作品に関しては、テーマ曲はあとから考えたもので、未だに定まっていないの
である。一番の候補としてはクレヨン社の「Broken Heart(ドラマバージョン) 」がある
が、浅香唯(←ちょっと古いかもしれないけど)の「メロディ」でも合うような気が
する。そこらへん、この作品に関してだけはアバウトであった。
 最後に物語の完結編でもある「バイバイ〜世代」。
 いつまでもだらだら続けてもしょうがないと、考え始めた頃に買った一枚のCD。
その中に収録されていた一つの曲が、この物語を完結させるきっかけを作ったといっ
ていいだろう。ノスタルジックな曲調と友への想いが凝縮された歌詞。
 まさに、このシリーズにぴったりの内容のものであった。
 あとは、曲をエンドレスでかけながら、各主人公の想いを慎重に読みとり文章化さ
せることで一気に完成まで突き進んだ。だから、この物語には事件や大きなイベント
は組み込まれていない。純粋に少女たちの想いを告げる、そのことでけして終わるこ
とのない物語の中の時間を表現したかったのだ。

 さらに、シリーズ全体を通して表現したかったのは、最初に書いた通り「名作もの
っぽい香り」。それをオリジナルな世代を通して伝えることが目的だった。
 美鈴の純粋な想い、杏子の微笑み、紀子のポケット、有魅の涙。それぞれの個性の
中にある一瞬の輝きを描きたかったのだ。
 しかし、果たしてそれが成功したのかどうかは、読者の判断するところだろう。実
際、いろいろなところからの反応は極端に好みがわかれているだ。
 ただ、物語を書き終えてみて、作者自身がキャラクターたちの想いをどれだけ読み
とっているか、それを考えるとまだまだ反省しなければならない部分があるだろう。
 たぶん、彼女たちの気持ちの半分も描ききっていないのであるから、そこらへんの
作者自身の技術や感性のなさが悔やまれる部分もある。
 前述にも書いたとおり、もっと勉強しなければならない、というのが今後の課題で
あろう。


      (*1)#5のアートスペースにアップしたMAG形式ののCGです。
      (*2)某雑誌系列の草の根ネットに書き込まれたことです。詳細が知
          りたい方はメールにて。

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☆       【設定世代】(笑)単なる設定集である。          ☆
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★楢崎美鈴 【長女(一人っ子)】3年2組 担任 立花 雪絵

家族構成 母:美晴<ミハル> 父:哉鈴<ナリスズ>

 身長:152cm(中学三年時)
 生年月日:9月10日
 星座:乙女座
 特徴:さらさらのセミロング。ややベビーフェイス。左利き。
 性格:一人っ子のためか甘えん坊。やや、ナルシスト傾向あり。
 部活動:帰宅部。高校進学後、美術部に入部
 委員会:なし
 趣味:ぬいぐるみ、人形集め、詩を書くこと
    カラオケ!(歌姫の異名をとるほど)
 特技:そろばん
 好きな学科:国語、数学、理科U(地学)
 好きな食べ物:生クリーム系お菓子類
 嫌いな食べ物:辛いもの(タバスコ、ワサビ、マスタード、カレー系)

★朝倉杏子 【次女】

家族構成
 母:美由紀<ミユキ> 父:栄司<エイジ> 姉:晶子<アキコ>
 身長:163cm
 生年月日:4月15日
 星座:牡羊座
 特徴:癖のあるセミロング。学校では三つ編みにしている。特上スマイルにえく
    ぼがくっきり。
 性格:美鈴同様、感情に流されやすく、情にもろい。
 部活動:剣道部
 委員会:体育祭実行委員
 趣味:放課後の井戸端会議
 特技:秘技『微笑み返し』(笑)←冗談です。
 好きな学科:国語、体育
 好きな食べ物:あっさり和風料理。(関西系の薄味を好む)
 嫌いな食べ物:こてこてのとんこつスープ

★三浦有魅【長女】

家族構成
 母:智子<トモコ> 父:信貞<ノブサダ> 妹(次女):恵魅<エミ>
 妹(三女):那魅<ナミ>
 身長:166cm
 生年月日:8月15日
 星座:獅子座
 特徴:さっぱりショートカット。大人っぽい顔立ち。やや泣き虫。
 性格:4人の仲間うちではしっかりもの。さっぱりした性格と中性的な感じを持つ。

 部活動:吹奏楽部
 委員会:なし
 趣味:楽器演奏。
 特技:ピアノ、ホルン。
 好きな学科:歴史(世界史)、音楽
 好きな食べ物:お煎餅、柿の種、磯辺巻き
 嫌いな食べ物:牛乳、ヨーグルト、生クリーム類

★坂上紀子 【次女】

家族構成
 母:美沙<ミサ> 父:省吾<ショウゴ> 姉:裕子<ユウコ>弟:弘<ヒロシ>
 身長:155cm
 生年月日:5月3日
 星座:牡牛座
 特徴:セミロングのポニーテール。ややぽっちゃりタイプ。
 性格:おっとりタイプ
 部活動:手芸部
 委員会:なし
 趣味:お菓子作り
 特技:坂上家秘伝「ただの卵焼き」(苦笑)←嘘じゃないです。
 好きな学科:国語、家庭科
 好きな食べ物:ビスケット、チョコレート、キャラメル
 嫌いな食べ物:タマネギ、ピーマン


                   秘密世代(2/2)〜質問世代へ続く







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