AWC 憑狼楽団(終)       青木無常


        
#2682/5495 長編
★タイトル (GVJ     )  94/ 7/ 4  18:14  ( 17)
憑狼楽団(終)       青木無常
★内容
んぜん才能ない」
 ぎくしゃくとひろったベースの弦を弾くあたしを見ながらからかうように風神丸
が云う。
 「ふん、いまに見てろ」
 あたしは中指を立てて舌を出しながら眉間にシワをよせ、そしてたどたどしく弦
の上に指をはしらせる。
 あれだけ短くした髪も、もうのびはじめていて、そろそろまた切りにいこうか、
それとも今度はまたぜんぜんべつの髪型にしてみようかと日々、楽しく思案中だ。
 「べつにおれ、河鹿ちゃんがなにをどう失敗しようとかまわないけどね」
 そう憎まれ口をたたくあいつを隣において、あたしも笑いながら、
 「ふん、トラックの名前で呼ばれてるくせに」
 といって頬をつついたりしてる。
 とりあえず、今はここがあたしたちの居場所。
 居心地はかなりいいけど、まるで満足はしていない。
 つぎの居場所も、楽しく、そして熱くしたいと思ってる。
 あたしたち、憑狼楽団。
                                  (了)




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