#2805/3137 空中分解2
★タイトル (RJM ) 93/ 2/ 3 23:17 ( 64)
『しっちゃん その6』 スティール
★内容
きょう、天皇のお子さまのこうたいしの、お誕生日だったそうです。TVで、
やってました。
お子さんが言うには、奥さんは、我がままで、『てぃふぁにぃ〜』で、いっぱ
い買い物するような人は困るそうです。お母さんは、『いぎりすの、だいあなひ
のような人は困るってことね』と、言っていました。『だいあなひ』というのは、
いぎりすの外人の、おくさんです。何年かまえに、お姉ちゃんが、いっしょうけ
んめいになって、見ていました。『てぃふぁにぃ〜』というのは、きっと、いぎ
りすの、おもちゃ屋さんか、本屋さんか、なにかのでしょう。
きょう、バイオリンの、おけいこに行くときに、お母さんといっしょに、だい
あなひについて、話しました。
しっちゃんは『だいあなひって、そんなにお金を使うの?』と、言いました。
お母さんは、『てぃふぁにぃ〜、だからねぇ〜』と言っていました。『だいあな
ひって、そんなに、いっぱいお金使うの?』と、しっちゃんは聞きました。『やっ
ぱり、使うんじゃない』と、お母さんは、言いました。しっちゃんは、『だいあ
なひって、なんで、そんなにいっぱい使うんだろう? へんな名前だからかなぁ
? しっちゃんなんか、67185円もあれば、全部買えるのにね?』と、しっ
ちゃんは言いました。お母さんは『その、六万いくらって、なに?』と、しっちゃ
んに聞きました。しっちゃんは答えました。『このまえ、しっちゃん、ほしいも
の、ぜんぶ、いくらで買えるか、計算したさぁ〜。そしたら、67185円だっ
たさぁ〜』と、言いました。そうしたら、お母さんは、なぜか、笑いました。お
母さんは、笑いすぎたせいか、車をぶつけそうになりました。とっても、こわかっ
たです。
バイオリンから、帰ってから、しっちゃんは、自分のもっているお金を、リビ
ングの机のうえで、一枚ずつ置いて、数えました。五百二十円ありました。お年
玉をもらってから、一カ月くらいしか、たっていないので、ふだんよりは、たく
さん残っています。しっちゃんのおこづかいは、いつも、二、三日で、なくなっ
てしまいます。
しっちゃんは、心の中で、(だいあなひに、負けないぞs)と、おもいました。
しっちゃんは、カミとエンピツを出して、けいさんしました。毎月もらう、お
こづかいと、がんたんにもらう、お年玉の量をどんどん足していきました。いつ
のまにか、お母さんが、となりに来て、みています。お母さんは『しっちゃん、
何してるの?』と、聞きました。しっちゃんは、『しっちゃん、お金、ためるさぁ
s きっと、小学校を卒業するころには、たまるとおもうさぁs』と、言いまし
た。お母さんは、『あぁ、また、おこずかい、ためるけいさんしてるの〜』と、
言いました。しっちゃんは、『しょうだよ』と、いっしょうけんめい、けいさん
しながら、答えました。お母さんは、『で、いくら、たまったの?』と、言いま
した。しっちゃんは、机の上のお金を、もう一度確認してから『五百二十円s』
と、答えました。でも、もしかしたら、お母さんに、五百二十円を取られるので
はないかと、不安になりました。お母さんは、『しっちゃん、去年も同じこと、
してなかった』と、しっちゃんに聞きました。そういえば、そうでした、しっちゃ
んは、去年も同じことをしていました。お母さんは、『結局、ぜんぜん、たまら
なかったんじゃない』と、言いました。しっちゃんは、『でも、去年より、お金、
増えたよ』と、言いました。お母さんは、『でも、それって、しっちゃんがもらっ
た、お年玉でしょう』と、言いました。しっちゃんは『しっちゃん、今年こそ、
一円も使わないで、お金をためるんですs』と、しっちゃんは、力強く、言いま
した。お母さんは、『明日あたり、デパートでも行くと、危ないとおもうけどなぁ
』と、言いました。しっちゃんは『えっ、明日、デパートに行くのs』と、言っ
て、それから、うれしくなって、『うれしぃ〜なぁ〜』と、何度も言いながら、
部屋中を何度も跳び回って、よろこびました。お母さんは、『あっs また、しっ
ちゃんの、デパートにささげる原住民ダンスが始まった』と、机に、顔をつけた
まま、おなかをおさえて、笑いながら、言いました。しっちゃんは、『でも、しっ
ちゃん、がんばって、ぜったい、お金、ためるさぁs』と、言いました。でも、
お母さんは、『さぁ、もう、そろそろ、夕食のしたくをしなきゃs』と言って、
もう、しっちゃんのおはなしを聞いてくれません。(もうちょっとお話ししてあ
げようかなぁ)と、おもいましたが、はやく、ごはんが食べたいので、話をする
のはやめて、本を読みました。
でも、きっと、(67185円をためて、お母さんとお姉ちゃんと、だいあな
ひ、に見せびらかしてやるぞs)と、しっちゃんは、心の中でおもいました。