#2759/3137 空中分解2
★タイトル (AKM ) 93/ 1/31 1:56 (119)
☆変な女からの電話☆2 ワクロー3
★内容
じつは、変な女性からの変な電話は2日間にわたってかかってき
たのです。2日目は、比較的暇な時間にかかってきました。
前日と同じ電話にかかったので、昨日僕を呼びに来てくれた隣の
部の人がまたもや、取り次いでくれました。その彼がひとこと余計
なことを僕に言った。
「ほんとに知らない人なんですか?実は知っている人だったりし
て」
「あのねー」
怒るぞ。
「でも、やっぱ、どっかおかしいですよ。しゃべり方が思い詰め
てて恐いもん」
「恐いもん、を俺にまわすな!」
電話が保留になっていて相手には聴こえてないので、言いたい放
題である。
2日連続して取り次いでくれた隣の部の人は、いっそ会ってみた
らどうですか。人違いだとはっきりするし、などと言っている。こ
のさい、徹底的に追究するべきだ。とも言った。
覚悟を決めて電話にでる。きょうはまだ時間があるので、どうに
でも対応できる。
「はい****(僕の本名)ですが」
「きのう電話したものです」
「あなたが捜している****さんは、見つかりましたか」
ここで沈黙されてしまった。本当に思い詰めているのか。。こわ
いぜ〜
「あの。。もし、もし」
返事がない。
「あの。どうしました。もし、もし」
返事がない。やっぱ、恐くなった。関わらない方が身のためと言
うべきか。はよ切ろう。
思った途端に返事がある。
「会ってくれませんか、いま、天神なんです」
ぎょえー。心臓に悪い。今、天神だって〜。会社をどこで調べた
んだ。まったく意表をつかれてしまった。しかし、幸いなことにい
まから仕事がある。仕事をたてに、いや、じっさいこれから席を外
せないのだから、それを堂々たる理由にして、申し出を拒否するこ
とにする。
「今から仕事なので、ちょっと席が外せません。申し訳ないけど」
「じゃ、いつならいいんですか」
こ、こまったやつだなー。
「あの、昨日もお話したとおりに、僕はあなたが捜している****
ではないことは、はっきりしています。だからお会いしてどうなる
んですか。どうにもなりゃあしませんよ」
「話し方が似ているんです。ものの言い方とかが。それでお会い
して、確かめたいんです」
あ、の、なー。僕は知らんちゅうに。
「あなたが確かめたいのは勝手ですが。。」ボクニハ、ナンノ、
カンケイモナイ。そう続けようと思ったら、すざましい気合いで
「じゃ、会ってください」と口を挟まれた。
僕が絶句したので、さっきからかなりの関心を持って電話のやり
とりを聞いているギャラリー(隣の部の人々)が、色めきだった。
僕の心の中で葛藤が起きる。この女、こわい。でも、見てみたい。
恐いけど。いったいなんなのだ。9日、その日は休みだ。昼間、高
校時代の友人Wと会うことになっている。あいつなら。あいつがい
るなら、けっこう楽しめるかもしれない。そんな算段が素早く頭を
駆け巡った。
かといって、相手の土俵には乗れない。
きょう直ちに会うつもりはない。
「いいでしょう。そんなに言うのでしたら、お会いします。こち
らから連絡しますので、連絡がとれる電話番号を教えてください。
それと、日にちは9日の昼しか空いていません。僕にも、その日は
いろいろ用事があるので、場所は天神で構いませんね」
今度は相手がたじろぐ番だった。
「ええ。。いいです。天神ですね。9日は学校があるので、午後
2時以降だったら。久留米から来るので、できれば3時くらいがい
いです」
久留米。福岡市内ではないのか!それなのに、きょうはわざわざ、
天神まででてきてしまったのか。ちと、恐すぎる情熱かな。相手は、
安心したのか自宅です、といって電話番号を告げ、いないときは留
守番電話があるのでそれに録音してくれ、と答えた。話しは淡々と
まとまり、そうして僕の方から電話を切った。
このように、2度目の電話を収拾した僕が、受話器を置いた途端
に、周囲から質問攻めにあったのは、言うまでもありません。
会うんですか。やばいですよ。かわいい娘だったりして。イヤ、
それは絶対にないね。こりゃー大変だぞ。あぶないやつだったらど
うするんだ、まあ、とことん探求するのもおもしろい。結果は報告
しろよ。もとはといえば、ここがおまえに取り次いでやったんだか
らな。
あのなー。取り次いでくれと頼んだ覚えはないぞ!とはいいなが
ら、帰宅してからさっそく友人Wに電話して、9日当日の作戦を練
っているのであります。
(以下次回)