AWC 《フランチャイズの犬》切り口 その1       カラオケ救


        
#2496/3137 空中分解2
★タイトル (JHM     )  92/12/11   7:13  (116)
《フランチャイズの犬》切り口 その1       カラオケ救
★内容


 朝の満員電車の中。それでも健気に漫画の週刊誌を一心に見ておられる方も
結構にいらっしゃるのであります。近傍にそういう方が何名かみえますので、
列車が揺れ、

 「どどっ」

と押された拍子に移動した際を利用して垣間みてみれば、この方もあの方も、
同じ様に、例えば、「課長 島耕作」氏のお話に夢中なんでありますな。
 御話変わって、けだるい会社からの帰り道。電車の中で、やっとの事で座る
事ができた幸運な一時。やれやれ、と夕刊紙を広げ、ムッフッフの絵入小説を
しばし見て、我に返りますと、なんと、隣のオジサマも、あちらのオジサマも、
同じ新聞の同じ頁を開き、神妙な面持。

 「ムッフッフッ」

の心境を見破られまいと、若干顔面が「ピクピク」と引き釣り気味の感があり
ます。

 「買うんじゃなかったな〜。隣の方に見せて貰えるから(^_^;」

なんて少々後悔してしまう私ではありました(どこまでも貧乏症)。そして、
あたりを見回し、一つの車両のそこかしこに全く同じ紙面が並ぶ事に一種異様
な感じも受けたのであります。ですが、その時に、ある雑誌を一つのコンビニ
エンス・ストア・チェーンだけで百万部以上も売ってのけるという事も、何と
はなしに納得できる様な気がしてしまいました。

 コンビニエンス・ストア・チェーンと言えばPOS(POINT OF SALES:販売
時点管理)。POSにより「売れ筋・死に筋・商品」の把握。売れる商品だけ
を並べ、限られた店舗の面積の中を有効利用する、いわば、流通業界における

 「カンバン方式」 (<「知恵蔵」などを参照してください)

とでも言うべきものです。

 コンビニ・ストアの最大の商売敵は、同じコンビニ。それも、同じチェーン
に加盟しているストアだそうです。相当に神経質になった或るオーナー、同じ
チェーンの看板を見てもビクつく様になってしまったのです。或る日、所用で
見知らぬ土地を歩いていますと、見てはならない同じチェーンの看板に遭遇。

 「ひぇ〜っ」

と逃げて行くと、また同じ看板。逃げる、逃げる、逃げる。もう大丈夫かな、
と思っていますと、また同じ看板。

 「こ〜んな顔でしたか?」

と顔を出し、かのオーナー氏は卒倒してしまった?とかいう御話があるそうで
(本当かな?(^_^; )、こういうのを

 「のっぺら坊効果」

と私は呼んでいます。このように、或る地域に集中的に出店する事を正式には

 「ドミナント出店」

と言うのだそうです。点々とバラバラに出店するのではなく、ある地域に集中
して出店する事により商品の集配が円滑に効率的に行え、また、その地域での
圧倒的なイメージ作りも可能になる、というものです。

 ともあれ大勢の技術的専門家を抱える研究所によるノウハウの供給、そして
毎週毎週巡回しているスーパーバイザーによる指導によって、多くの「パパ・
ママ・ストア」がリニューアル(刷新)を成し遂げる事となりました。

 同じ系列の同じ品揃えの同じ店が、そこかしこにも。これは、まさに大規模
店舗であります。その昔、「ベンハー」とか言う映画がありましたが、その中
に、多くの槍と盾を持った歩兵が密集体系を取って戦闘するシーンがありまし
た。その密集戦闘体系の事を

 「ファランクス」

と呼びますが、まさにコンビニ・ストア・チェーンは「ファランクス」であり、
「大規模店舗、大店法云々」、という場合に同列の議論に対象にならないのは
オカシイ?と思われる程であります。

 一つ一つの店舗が売る売上高は月間数百万円であっても、束になった時の量
は、先ほど述べました雑誌一つ取っても牛乳一つ取っても、馬鹿にならない量
であります。その、バーゲニング・パワー(交渉の際に先方に対して持つ力)
たるや如何ばかりのものとなるのでありましょうや?デジタル・ネットワーク
でリンクされた「ファランクス」は、現代を闊歩する「リバイアサン」なので
ありましょうか?

 そんなコンビニですから時代を先取りする色々な新機軸が出てまいりました。

 「プリペイド・カード」とか「サインレス・カード」

とか言うのも、その一つです。両者とも現金を持ち歩かなくとも御買物ができる、
というのが最大の長所ですが、プリペイド・カードはともあれ、

 「サインレス・カード」とか「バンク・POS」とか

いうものには、少々私は疑問を持っています。POSとは、販売時点管理の事
で、「いつ、何が、どこで、どれだけ」売れたか、という事が本部で立ち処に
判明し、仕入れや在庫管理に強力な力を発揮しています。そして、最近では、
レジで最後に「ガッチャン」とする際に、年齢・性別・毎に押すボタンが別の
ものとなっており、「どんな人が、どんな組み合せで、何時ごろ」買物をする
のか?という事にも、詳細な分析がなされております。

 そこへ、支払いの際に「サインレス・カード」などが導入されますと、それ
に更に「どこそこの誰それさん」が「いついつ何を買った」という情報になる
のでありまして、「FQLDの美人画をどれだけダウンしたか?」という情報
と同種の情報でありましょかね? やっぱり、「いきなり怖い考え」になって
しまうんであります。まぁこれは、普通のクレジットカードにも言える問題な
のですが。

 フランチャイズ・チェーン、それは一言で言えば、「ノウハウの丸抱え」。
コンビニしかり、ファミリー・レストランしかり、レンタル・ビデオしかり。
恐るべき密集体系「ファランクス」は一体何処を目指してゆくのでしょうか?

      開いてて良かった 救急病院?

 それとも・・・・・

      愛してまっす 田舎の農村?





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