#2429/3137 空中分解2
★タイトル (TEM ) 92/12/ 2 12:41 ( 44)
お題>雪月花 うちだ
★内容
〜雪の思い出・月の思い出・花の思い出〜
雪の日に門のところで待っててくれた。手なんて真っ赤じゃない。
うれしいけど多分私はそうはしないよ。
月夜は明るい。ライブハウスの帰り道、乗り継ぎ駅で一人も平気。
酔っ払いのオッサンみたくベンチで歌った。
桜の花の咲く下、三人でつるんで歩いた。大好きだったよ二人とも。
どうして会わなくなっちゃったのかな。
こころの痛くなるような思い出の数々。
雪には雪の思い出。月には月の思い出。花には花の思い出。
雪にも月にも花にもすべてに思い出がこびりついている。
いや、染み込んでしまったのではないかしら。
いつかの日のようにそのままを感じとる日はないでしょう。
〜昨夜 PM10:00 喫茶某〜
「というわけで今回のお題はこれっ」
と私は紙ナプキンに“雪月花”と書くも、ボールペンは滑りが悪くとてつもな
く下手な字になってしまった。あーあ。別に美紀ちゃんからネタもらう気はな
いんだけどさ。その雪月花の紙ナプキンを手元に寄せて見つめる美紀ちゃん。
「ふーん。なんか風流だね。もう書けたの?」
「ううん、まだ。雪だけ月だけ花だけならともかくも、三つ全部入れて話をつ
くるってゆうんだから難しいじゃない?」
「・・・なんで三つなの?雪月花でしょー?」
私は飲んでいたコーヒーを吹いちゃったぞ。「せつげつか?」
「えっ、違う???せつげっか?」慌てる美紀ちゃん。
〜雪月花を摘みにいこう〜
雪月花はきっと雪の降った月のきれいな夜に咲くはずの花。
寒空の下、きっとひっそり静かに佇む穏やかな色の花。
なによりも思い出のこびりついていない美しい花。
それとも遠い未来には美紀ちゃんのことを思い出す花。
雪月花を摘みにいこう。