#2082/3137 空中分解2
★タイトル (KPG ) 92/ 8/19 22:48 ( 20)
「氷梢」19 由布子
★内容
男は光の位置に立ち、女は影の位置に立ち、そして暗闇を共有していた。
「あなたは迷っていらっしゃる。」女が見えない男の心に問いかけた。
「私がなにを迷うのですか?」
「善悪の彼岸です。」
「右、左。内、外。その対岸がはたして、本当にその物と対応するもので
あるかです。内部の外部は、内部である可能性もあるのです。」
「あなたのいう意味は、私にも分かります。今と未来もまた、今が未来で
未来が今ということもあるのでしょう?」
「そうです。心の中に植え込まれた観念を取り去る必要があります。迷い
とは中庸で、そのため、曖昧で、あまり価値のないもののように思われ
がちですが、迷いの空間は無限です。」
「そうですね。3次元と言われている、この仮に現実と呼ばれているもの
の中になぜ、2元的な考えが有り、そしてそれに対して多くの人々が迷
いを生ぜすに生活が出来るのか。全く違う方向へむかい向かうものが有
り、その関係を把握して生きるのが当然だと思われます。が、多くの人
々は2元的な思いに固執する。心に植え込まれた2元的なものしか理解
出来ないとは、なんとつまらない思考なのでしょう。そして、その思考
の中に自己も他者も閉じこめてしまう。とても、矛盾した自己を持って
いる。」