AWC リレーQ>ブッシュ大統領殺人事件(12) クリスチーネ郷田


        
#1793/3137 空中分解2
★タイトル (MEH     )  92/ 6/13  11:28  ( 63)
リレーQ>ブッシュ大統領殺人事件(12) クリスチーネ郷田
★内容

喫茶店「アジト」に到着すると、ジョドーは二人に用件を伝えた。
「てっとり早く用件を言うわ。ブッシュを暗殺して欲しいの。」

「えっ?」
「どんな手段を使ってもかまわない。ブッシュを殺すのよ」
海野はつい最近遭遇した例の事件を思いだした。

大統領はヘリからパラシュートもつけずに、まるで猫のように地面に着地した。
噂では、ブッシュを狙うヒットマンは大抵悲惨な最後を迎えると言う。
そんな怪物を殺せと言うのか。

砂堂は言った。
「危険すぎる。俺は、確実に殺せるヤツじゃないといやだな」
「確かに難しい注文だけど、あなたたちほどの腕前なら、きっと出来るわ。『ブラック・ジャンプ』も全面的に協力する。報酬は無限大。一生遊んで暮らせるわよ」
「……ふーむ。そいつは悪くない。考えさせてくれないか。」

この時、じっと話に聞き入っているあやしげな集団がいた。
さっきの店から尾行してきたようだ。

ヒソヒソ話で彼らは言い合う。
「こ……こいつはネタになるぜ……」
「ウムウム。またとない事件じゃ。逃す手は無い」
「追跡だ、追跡だ。ぴろさん、京都に帰るのは延長しなさい。こんな面白そうな事件を目の前にして家に帰るのはいけない」
「そうかもしれんな。でも私、目が痛くてしょうがないんですけど。」
「ええい、私が治す」

医者らしき一人の男がメスを取り出し、ぴろきちと呼ばれる男の目をグリグリとえぐり出した。
「グワー、痛い!」
「いや、痛くない!ほら、もう片目を取ったから痛みは消えたはずだよ」
「おおっ、本当だ。もうすっかり治ってしまったようだ」
「はっはっは。すごいだろ。」

突然、機関銃を持った警察隊が喫茶店「アジト」に乱入してきた。
「FBI捜査官、サム・クーパーである!」
「やばい、もうかぎつけやがった!」海野は叫んだ。
と同時に、思わず彼は胸に隠していたショットガンを取り出し、集団に向かって乱射した。
砂堂もまた、胸から「パイナップル」を取り出して投げつけた。
ドカーン。大音響が響き、喫茶店は戦場と化した。
「奴らを逃がすな!撃て撃て!」
すぐにおかえしの銃弾が飛んできたが、すでに3人の姿はそこには無かった。

「ギャー!」
「痛い痛い、助けてくれー」
「ぐうー、無念!『大型シリーズ』もこれで終わりか……」
硝煙が晴れると、そこには「わけのわからない集団」の変わりはてた姿があった。

サム・クーパーはつぶやいた。
「くそ、奴らが銃を持っているとは。最近、勘が鈍って来てるな。こいつはまずいぜ…
…。」
自分の予知能力が鈍ってきたのではないか。クーパーはそう思った。
「犠牲者たちは病院に運ぶように。」

クーパーは、かわりはてた喫茶店でコーヒーを注文した。
コーヒーをすすりながら、彼は犯人の行動に思いをめぐらせた。
「奴ら、今度は何処に現れるんだ!?……ところでこのコーヒー、こいつはうまい!」

                              (続く。)





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