#1416/3137 空中分解2
★タイトル (UYD ) 92/ 1/27 7:46 ( 26)
3畳間の男おいどん KEKE
★内容
最初のインド旅行から帰ってきたときの話である。成田の飛行場
から新宿駅にやってきた。国鉄(今のJR)新宿駅の中央口の改札
を抜けてふと目をやると、その男が立っていたのである。
その男とは半年ほど前にネパールのカトマンズで知り合ったのだ
。一緒にマリファナを吸ってトリップした仲である。
もちろん、その場限りの知り合いで、その後はどうしたのかしらな
い。それがよりによって新宿駅でバッタリ会うとは奇遇である。も
し、半秒でも前か後だったら気付かず通り過ぎていただろう。
でも、私はこのような偶然はけっこうあるので、さして驚かなかっ
た。
お互いおうおうと懐かしがってしゃべりあった。そして、そのま
まその男の家に連れていってもらい、ついにそのまま居候になった
。でも、ひと月ほどたつと、さすがに迷惑そうな表情を見せるよう
になったので、ちかくにアパートを借りた。3畳の部屋で部屋代は
八千円だった。
家は寝るだけだと考えていたから、3畳間でもとくに不満はなか
った。だいいちフトン以外はリュックひとつ分の荷物しかないのだ
から、3畳間でも余るくらいである。
そのアパートのある場所は、新宿から京王線で一つ目の初台とい
う駅の近くで、新宿まで歩いても20分とかからないところだった
。夜、銭湯に行った帰り、商店街を歩いていると新宿の高層ビルの
ライトがチカチカ点灯しているのが見えた。そのライトを見ながら
、これからもいっぱいいろんなことが起こりますようにと祈った。
21歳だった。