#1393/3137 空中分解2
★タイトル (PPB ) 92/ 1/18 16:52 ( 47)
女の上で・・・ /遊遊遊遊
★内容
「収益・効率」こそが大切である。 船倉から引きずり出して海に投げ込む
・・・鮫が片付けてくれる。 処分するには、これが一番手がかからず、経済
的である。
奴隷相場にも、上げ下げがある。 今回は大暴落だった。 せっかく捕らえ
て、今、運んでいる奴隷たちも、安値でしか売れない。 航海の費用や奴隷た
ちの餌代等の費用を支出すると、大損をする。 「商品」にかけた保険金が入
れば、損失を最小に止めることができると船長は読んだ。 運搬中に死亡した
奴隷の数に応じて保険金が入ってくるのだ。 この船に丸太のように積み込ん
でいる奴隷は1200を超える。 船長は奴隷の「破棄」を命じた。
船倉から引きずり出された奴隷たちが、次々と海に投げ込まれていく。 奴
隷たちの肉体は鮫の大群が食いちぎり、海面は血で赤く染まっている。 男も
女も、断末魔の叫び声を残して、地獄の海に突き落とされていく。
あまりのむごさに、たまりかねた一人の船員が
「あのおー、船長、かわいそうじゃあないですか、もっと別な
やり方があるのでは・・・・・」
「絞首か? 毒殺か? 釜ゆでか? 火あぶりか? 溶銅飲ま
しか? 皮剥ぎか? みんなコストがかかるんでな」
「・・・・・・・・・」
処分を終えた奴隷船が母港に帰ってきた。 途中で疫病に襲われ大量の商品
が死んだと、船長は報告した。 保険金が支払われて損益はゼロになった。
「やれ、やれ」
責任を果たした船長は、陸上の休暇に入った。
暗黒の船底に残されていた数十人の奴隷たちは、仲間の死にざまを薄々感じ
とっている。 船長の顔も憶えている。 だが、明日、市場に売りに出される
彼女らは無力だ。
地獄の閻魔大王が鬼卒たちに命じている。
「絞首、毒殺、釜ゆで、火あぶり、溶銅飲まし、皮剥ぎ の 準備を
しておけっ。 コストはいくらかかってもよいっ!」
「しゃばの船長の寿命を短縮して、早くここへ連れてこいっ」
「鮫はどうしましょうか?」
「そうそう、忘れとった「鮫」に食いちぎらせる準備もな」
「霊界に入れば亡者は死ねないんだぞ、船長!」
女の上で、よだれを流し「天国」を楽しんでいる船長には、閻魔大王の声は
聞こえない。
1992−01−18 遊遊遊遊(名古屋)