AWC ぶら下がった眼球 第五章   スティール


        
#1150/3137 空中分解2
★タイトル (RJM     )  91/ 9/ 3   0:41  (105)
ぶら下がった眼球 第五章   スティール
★内容

           第五章 楽園の始まりと終わり

         翌朝、私とEVEは食事をしていた。EV
        Eは自分をけがした男と食事をしてどんな気
        分なのだろうか。

        「これから、どうするの?」EVEは始めて
        自分から話しかけた。
        「これから・・・・・・一緒に暮らすんだ。」
        私は言った。
         EVEはかすかに笑った。私のことを悪い
        人じゃないと思ったようだ。それとも、それ
        以外に選択の余地がないように悟ったのか。

         とにかく、私達は一緒に暮らし始めた。彼
        女を抱くとき以外は、私は優しい男であった
        ように思う。

         それから、一ヶ月がたった。EVEのソフ
        トウェアの面は、ほぼ完璧な仕上がりであっ
        たように思う。それと併せて、男性型の人工
        人間の製作も進んでいた。EVEの体から細
        胞を一つ取り出し、DOGに命令して、培養
        させた。あとは、EVEのデータを女性用か
        ら男性用に変換するだけで良かった。
         私はその間もEVEを凌辱することに没頭
        していた。そうして新しくデータも得るとい
        う大義名分はあったが・・・

         一ヶ月後、こうして男性型のEVEは誕生
        した。最初からの予定通りの日程であった。
        私は予定に従い、更に計画を進めねばならな
        かった。
         男性型が完成した日、私はEVEにこれか
        らの予定を話した。
        「EVE、これから言うことをよく聞いて欲
         しい。今日、君の細胞から培養した男性型
         が完成した。大佐に引き渡す前に、一度だ
         け、テストをしたい。」

         EVEは何もわからず、ただ僕の顔を見つ
        めていた。私は話を続けた。

        「これから、あの男性型と寝てほしい。」

         EVEは驚いた顔をした。

        「一度だけでいい、頼む」

         EVEは嫌がったが、私は何日もかけて説
        得して、やっとEVEに了解を得た。事が済
        んだら、EVEには話さなかったが、私はE
        VEの記憶からその忌まわしい部分を消去す
        るつもりであった。私もEVEに負けないく
        らい、そんなことはしたくないと思っていた。

         二人を部屋に置いて、私は外に出た。その光
        景だけは見たくなかった。音声とその他のデー
        タだけの採集で、ことは十分なはずだった。
         私は気を紛らわすために、男性型を地表に送
        り出す作業も平行してすることにした。私は大
        佐に電文を送った。そうしているうちに行為は
        始まったようだった。EVEが何も知らない男
        性型をリードしているようだ。私は嫉妬のよう
        な感情を抱いた。こんなことなら、もう一体E
        VEを造って置けばよかったと後悔した。
         私はいらいらしながら、地表へのシップのス
        タンバイにかかった。データその他を無造作に
        放り込んだ。男と女の声が響いていた。私は気
        が狂いそうになり、キッチンに向かい、普段は
        口にしない酒を探した。男性型のソフトウェア
        は完璧に近いようだった。私は男をEVEから
        引き離そうかとも思った。私は酒を見つけあお
        った。泥酔になりそうなくらい流し込んだあと、
        私は意識を失った。そうするよりなかった。

         目が覚めた。重い足取りで二人がいる部屋に
        向かった。私はドアを開けた。そこで二人は抱
        き合っていた。正確に言うと、EVEが男性型
        を母のように抱き締めていた。私は理性を失い、
        男性型をEVEから引き離した。チェックをし
        てから、地表に送り出す予定だったが、私は男
        性型をシップにハダカのままたたき込み、その
        まま送り出した。地表でも大佐がチェックする
        はずだ。

         私はEVEの記憶を消す前にしたいことがあ
        った。EVEにシャワーを浴びさせた。私は強
        精剤を飲んだ。強精剤を飲むのは二度目であっ
        た。EVEの記憶を消す前に私は彼女を抱きな
        がら、彼女の男性型との行為を責めた。抱いて
        いるうちに、私達は力尽き眠りに落ちていた。

         ベルが鳴った。私はその音で、飛び起きた。
        大佐からの電話であった。

        「やぁ、ヘンリー。荷物が届いたよ。彼の名前
         も決まった。[ ADAM ]一号だ。君に礼を
         言う。ほんとうにありがとう!」

         私はうめき声をあげて、受話器を落とした。
        思い出した。私としたことが。
        「そうだ、奴の記憶を消すのを忘れた。」
        私は心の中で叫んだ。




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