#752/3137 空中分解2
★タイトル (NZB ) 91/ 1/31 16:25 ( 94)
空手猫物語 (最終章の2) 流
★内容
AM 1:01
流は石槌山へと向かった
流の後を追って、闇の中を駆け抜ける猫たち、
遥かなる戦いに終止符が打たれるののを見届けるのか?
四国の霊峰石槌山、その麓にはどこから集まったのか鼠のような
生き物達がうごめいている。全身が灰色の毛で覆われ口元からは
鋭い牙が突き出ている。異様に発達した後肢をもち、前肢の先には
鋭い爪が光っている。
かつて神が十弐支を選ぶとき猫が何故はずされたか!
神はその昔、十参の動物たちに集まるように言い渡した。
ところが、猫は出かけていたので、いつ集まるのか鼠に聞いた。
鼠は呼ばれた当日の一日遅い日を猫に教えた。
猫は鼠に教えてもらった日に神のところへ行ったところ、
「顔を洗って出直せ!」と言われた。
それ以後、果てしない猫と鼠の戦いが始まったのである。
AM 2:58
匂い・・・近い、流は身構えた。
ずぶっ!突然地面から爪が、瞬間、流は跳びあがりざまに木の枝
を折り、地面に突き刺す。「雑魚が!」
次の瞬間、何百という黒い影が流にぶつかってきた。
皮の裂ける音、肉のちぎれる音、骨のきしみが静寂な
風景を修羅の世界に変えていく・・。
一閃!右回し蹴り、左打ち払いからバックステップ
手刀で触れるものは総て叩きのめす・・・・
見る間に赤黒い塊で流の体が染まっていく。
首筋に集中して影は牙を向けてきた、流の肩口に
鋭い爪が、牙がめり込む。
そのとき・・
・・・・ニャーニャーニャー・・・ニャーニャー!
猫がやってきた。次々と黒い影に向かって突進していく
牙を紙一重でかわし、阿修羅のごとく猫たちは次々と影を噛み裂き、
流の周りを取り囲んでいる影をけちらした。
流の傷ついた肩をぺろぺろなめる隻眼の猫、「あいつじゃ!」
「あいつを倒すのじゃ!」
AM 4:25
2m近くある影が近づく、流は隻眼の猫を肩から降ろした。
濡れたように光っている毛で覆われた巨大な鼠だ。
ヒュッ!右前肢がフック気味にかすめる。
流の左腕に爪痕が深く刻まれた。
猫達は毛を逆立て低く唸っている。
流は一瞬、身を屈め右へ跳んだ。鋭い爪が追ってくる。
流は振り向きざまに左肘と左膝を交差させた。
膝に爪がくい込み、肉が裂ける。
そのとき、鼠は唸り声をあげた。
右前肢を強烈な肘打ちで砕かれたのである。
流はバランスを崩した鼠の右側頭部に膝蹴りを入れた。
ぐしゅ! 鈍い音と共にどす黒い血が吹き出る。
鼠は全身を痙攣させ崩れ落ちた。
AM 5:13
流の周りには猫達がごちそうさまのポーズをして集まっていた。
流はポケットからよれよれの煙草を取り出しくわえた。
チビ猫たちがジッポーをころがして遊んでいる。
からからから・・・流の足元にジッポーがころがされてきた。
ありがと!
流は煙草に火をつけ、傷ついた身体を起こし、
猫達の用意した猫車に乗り心地よい眠りに誘われていた。
終わり。