AWC 運命の本 刹那


        
#715/3137 空中分解2
★タイトル (HAG     )  90/12/ 8  13:54  ( 64)
運命の本                              刹那
★内容
  ここはあの世。
  私はつい先ほど死んでしまった。
  死因は老衰。
  いろいろなことがあった一生だったが、今となってはそれも皆、
すべてが懐かしい・・・。
  魂となった私は死神にここに連れてこられたのだ。
  今、私の目の前にはちょっと不思議な感じのする建物。
  さて、これからどうすればいいのかな?
「お前にはこれからこの建物の中に入ってもらう」
  横にいた死神がいう。
  私は聞く。
「あそこで天国に行くか地獄に行くかの裁判をするんですか?」
  すると死神は不敵な笑い。
「行けば分かるさ」
  そういって死神は消えた。
  私は建物の扉の前に立つ。
  きっとこの扉の向こうには閻魔大王がいるんだろうな。
  そして、生きていた時のおこないによって天国か地獄かを決める
裁判をするんだ。
  さて、私は天国に行くのだろうか、それとも地獄・・・。
  私は深呼吸をする。
  よおーし!
  一気にドアを開け、中に入る。
  するとそこは狭い部屋だった。
  その部屋の真ん中に人が一人いた。
  30代後半くらいに見える、冴えない中年のおじさんで、椅子に
座り、机に肘をついていた。
  これが閻魔大王?
「よく来たな」
「あのう、あなたが閻魔大王様ですか?」
「あん?」
  めんどくさそうに答える。
「違う。私は閻魔大王様の部下だよ。ま、私が何者でもいいだろ、
後がつかえているんだ。さっさと済ましてしまおう」
  そういうと手のひらを上に向ける。
  すると、手の上に一冊の分厚い本が現れた。
「ほら、この本のどこでもいいからパッと開けろ。いいか、パラパ
ラとめくっては駄目だぞ。ま、毎回のことだから分かっているとは
思うが」
  そういって本を私に差し出す。
  毎回?  何のことだろう。
  私は疑問を抱きながらも本を受け取った。
  その本はかなり分厚く電話帳3冊分ぐらいの太さがあった。
  年代物らしくあちこちが傷んでいる。
  あれ?  この本、どこかで見たことあるような気がするな。
  どこでだろ。
「さあ、早くしないか」
  おじさんが私をせかす。
  私は訳が分からないまま適当なページに指をいれ、パッと本を開
いた。
  そこには2ページにわたる大きな文字で一言、【たぬき】と書か
れていた。
  そうだ!  思い出した!!
  この本は・・・。
「よし、今度のお前の来世はたぬきだ」

===============================

あとがき
  刹那の4つ目の作品です。
  この作品は#1の#7486で言っている4作目とは別の物です。
  4作目の予定だった作品はフロッピィで寝ています。(笑)
  オチが考えつかないんだよ〜〜。
  いったい、いつになったら完成することやら。




前のメッセージ 次のメッセージ 
「空中分解2」一覧 刹那の作品
修正・削除する         


オプション検索 利用者登録 アドレス・ハンドル変更
TOP PAGE