#647/3137 空中分解2
★タイトル (HAG ) 90/ 9/22 16:37 (106)
読者への挑戦 う、照れてしまう題名だ 刹那
★内容
はじめに
永山さんに影響されてこういうのを書いてみました。
それではおたのしみを
「妹さんに間違いありませんか?」
ここは某所の遺体安置所。
刑事が遺体にかかっているシーツをめくって聞いた。
「はい・・・。間違いなく私の妹・・・です」
妻が辛そうに答える。
義妹の顔は安らかな死に顔であった。
私よりも20センチも低いこの体のどこに自分の命を断つ力があ
ったのだろうか。
まだ20才の半ばだというのに。
私は悲しくなった。
自殺の動機はいったいなんなんだろう。
妻から妹が自殺した。と会社に連絡を受けた私はとるものもとり
あえず車に乗って会社を飛び出した。
家に帰り妻を拾い上げると一目散に身元確認のためにここに向か
った。
急いでも意味がないことは分かるがそれでも急いで車を走らせた。
遺体が妹でないことを祈りながら。
なのに・・・。
確認が終わってうなだれている妻を支えながら私達は部屋を移動
した。
「それで妹はどこで自殺したのでしょうか」
私は刑事に聞いた。
「そこに山が見えるでしょう」
といって窓の外に見える山を指差す。
「あの骼Rの頂上付近です。停めてあった車の中で妹さんはすでに死
亡していました。睡眠薬を大量の飲んでいたのが死亡原因です。
遺書も車内から見つかりました。これです」
刑事はそう言って封筒を差し出した。
妻は封筒を振るえる手で受け取ると中から便箋を取り出し広げた。
そこには便箋の中央にボールペンで文字が書いてあった。
(兄さん、姉さん、お父さん、お母さん、ごめんなさい)
それを読んだ妻はテーブルに伏して泣き出した。
私は涙を堪えて言った。
「刑事さん、それで妹の遺体はどうなるんでしょうか?」
「死因に不振なてんはないので解剖もしません。ですからこのまま
遺体を引き取っていただいて結構です」
「ありがとうございます。それで妹の車はどこに?」
「はい、念のための現場検証のためにまだ現場に駐車されています。
もしよろしければご案内しましょう」
は刑事の乗っている前の車について車を走らせていた。
「ねぇ、あなた。覚えてる?」
少し落ち着いた様子の妻が話しかけてきた。
「ん?」
「あの子が自殺したあの山ね。前に一度私達3人でドライブにいっ
たのよ」
「ああ、覚えているよ。君の妹が途中で運転をしたい。せっかく免
許を取ったんだからといいだして、変わってあげれば・・・。あの
子の運転は恐ろしかった。私はあの時、二度とこの子の運転する車
には乗るまいと心に誓ったよ。まさかそれが本当になるとは・・・」
そうこうしているうちに妹の車が見えてきた。
私達は車を降りた。
回りは樹がしげり落ち葉が道一面に広がっている。
あの時もこんな感じだった。
「現場検証も終わりましたので妹さんの車に乗っていただいて結構
ですよ」
「はい、いろいろお世話になりました」
妻は刑事に頭を下げた。
「私があの子の車に乗って帰ろう、君も妹の車に乗るのは辛いだろ
う。私の車に乗りなさい」
「ええ」
妻は私の車に乗り込み先にUターンさせ、私を待っている。
私は妹の車に乗り込みシートに身体を預けて目を閉じた。
妹は何を考えていたのだろう。
自殺をするなんて。
一言相談してくれてもよかったのに。
それとも相談できないようなことだったんだろうか?
もう少し詳しいことを遺書に書いてくれればよかった。
しかしもう遅い。
後悔。
私は目を明けてエンジンをまわす。
キーはついたままだった。
バックミラーに手を伸ばす。
「!」
その時私はあることに気が付いた。
そんな馬鹿な。こんなことがあるのか。
だがこれから死のうという人間がこんなことをするとは思えない。
しかしこれがホントだとすると・・・妹はここに二人以上で来た
ことになる。
その相手はどうした?
歩いて帰ったのか。
確かにここから町までそう遠くはない。
だが何故?
ひょっとして妹はそいつに自殺に見せかけて殺されたのでは?
私は妹の車から降りて刑事にいった。
「刑事さん、妹の死体を解剖してください。遺書の筆跡鑑定をして
ください。いや、全部調べ直してください」
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さて、私は何に気が付いたのでしょうか?
簡単でしょう?
ここで問題なのは犯行手口や犯人、自殺の動機ではありません。
何故私は妹は少なくとも一人で来たのではない、ということを考
えたか、です。
刹那は一応答えを用意していますが皆さんが考えた答えのほうが
面白かったらそっちを答えにしちゃいましょうか(笑)
一応真面目な答えですがそれを聞いて「たったこんなけの文章で
分かるか」なんて怒らないでくださいね。
なんといってもこれが刹那の2作目でまだ慣れていないのだから。
浮雲さん、ぴろさん、その他諸々の皆さん。がんばって考えてね。
正解者には何と商品が、でませんでません。(ワハハハハ)