#484/3137 空中分解2
★タイトル (HYE ) 90/ 6/20 1:23 ( 70)
何故か突然、楽をしたい男の話 NINO
★内容
楽をしたい。中学校の文集を見たら、五年後の自分という寄せ書きにこんなものを
見つけた。「株でもうけていんきょくらし」(株で儲けて隠居暮らし)というのがあ
った。書いた人間は、なんてぇことはない、私である。
昔、家にいるのが主婦でなくて「主夫」であるというTVドラマがあった。そうい
う男が増えているとかいう話も驚いたし、そのドラマにも驚いた。そして、いいなぁ
と思った。別に食事作ったり洗濯をするのが好きなのではない。単に「楽そう」な感
じがしたからだ。
当然だが、実際は楽じゃないだろう。でも、その時に思ったのは、「なんで女だか
らって外で働かなくていいんだろう?」だった。男が家の中で家事を専門にしている
と、そーゆーのを「ヒモ」などと言われて軽蔑されているというのも疑問だった。男
で生れてきたのを恨んだりもした。そして、これから男が「主夫」と呼ばれる時代と
なればいいなぁと、すごく期待していた。
だいたい、小学校の頃、ぬるま湯のお風呂入っている時に、「ああ、こんな生活が
いつまでも続いたらいいのに」と思った男である。根本的に家にいるのが好きなのだ。
こういう人間が「主夫」になれたらどんなにいいか分かるだろう。まあ、ぬるま湯の
中の自分に隠れていた真実は、別ののもかもしれないが。
そんでもって、今はというと、ナント、社会は男女平等を目指しているという。
「主夫」みたいに、男と女の役割を逆転させるのではなくて、まったく等しいものと
しようというらしい。壁の向こうとこっちの意味を取り替えるのではなくて、壁をと
っぱらって統一してしまおうというのだ。
と、いうことは結局、「主夫」などというものもいけない訳だ。「あたしも会社行
って働いているんだから、あなたもいつまでも「主夫」してないで働いてください」
と言われるはめになる。まあ、逆にいうと、男女の別で役割を決めないのだから、私
に「主夫」の役をさせてくれるような女性をみつければいいんだけど。
……さて話は飛躍して男女平等社会を考えてみる。平等になると、家事のなかの大
きな問題、「子育て」がある。人間の子供は馬の子供とは違ってすごく手間がかかる。
昔ならば、夫婦が二人とも働きに出ていれば、お爺ちゃん、お婆ちゃんに預けるとい
うことが出来たが、いまはお爺ちゃんお婆ちゃんと一緒に住むのはヤだし、無理だし、
さらにお爺ちゃんお婆ちゃんだって人間で、自分の残りの人生を楽しみたいのだ、ま
た子育てなんてのを押し付けられては迷惑だということになる(逆に自分の面倒を見
て欲しいというような場合だってある)。
子供を産んだ後、仕事場に復帰するのに必要なのは子供を育ててくれる人である。
現状のままでいくと、夫婦の話し合いで、役割を決めねばならない。女性が強制的に
役を請け負うことがなくなっても、依然その役は残っているのだからしょうがない。
両者が仕事をやめられないとなれば、解決はその役をやってもらう他人を連れてくる
しかない。しかし、その人は職業としてその役をやるのだからお金がかかる……と考
えると、「男女差別がある従来の結婚」は家という会社を設立して、妻という社員を
雇うということであるともいえる。経済的理由から結婚していたわけだ。
他人が「子育て」をするとなると、色々アイディアが浮かぶ。例えば、幼稚園を拡
大して、生れたてから面倒見る。政府がそれに補助金をもっと出すわけ。別の案だと
(話が超飛躍するが)、もっと進めて「親の責任」などというものをなくす。親に責
任がないとなると、子供は親の所有物でなくなる。結婚なんていらない。この人の子
供を産みたいと思ったら、セックスして、少しの間会社を休んで子供を産んで、あと
は国に任せるという方式にしてしまう。まるで昆虫が卵を産みつけたり、鳥の托卵み
たいだけど。又は、「人間ペット方式」にするか。「人間の赤ちゃん貸し出します」
とかして、一定期間が過ぎだら店に戻すの。継続して育てたければ、それもいい。い
ずれにしろ法的な人格が認められるまではどっかが養うと。そうそう、動物園にして
もいい。人間の赤ちゃんを見せてお金を取る。それを養育費にする。「ほらほら、あ
そこ。あそこにいるのがあたしの子。目は、あたしそっくり。でも口元は、あいつそ
っくり」ってな風景が見られる(「あたし」なんて女言葉風になるのは許してね)。
セックスできなくなるまで自由に恋愛できるし、子供も産みたいだけ産める。まあ、
こんな風に育てられたら人間どうなるか? って問題もあるけど。
結局、また脱線してへんな話になっちゃった。最初の「楽をしたい男」の話がどっ
かいっちゃったね。書き出しのほうが余分な話になってしまった。そっちの「楽をし
たい」ほうの話は、楽をしたら楽をしただけの責任てもんがあって、楽はできないっ
てことだろう。もしかすっと、楽な人生なんて面白くないのかもしれないし。
では。
あとがき
フェミニズムというのは、常識をひっくり返さねばならないんだから、
大変だよねー。私自身は男が支配している世界のほうが居心地よさそう
な気もするし、もっというと支配されてるほうが居心地いい(支配とい
う言葉は適当でないかな?)。支配もせず、支配されないというのはキ
ツイ。まあ、こう考えると「楽をしたい男」とフェミニズム(を自分が
理解していないけど(つまり、ここに書いた話がフェミニズムとどの程
度関係しているのかどうかさえ分からないけど))の話はつながるな。
よかったよかった。これで安心して眠れる。