AWC 「闇の迷宮」 −09−            Fon.


        
#1547/1850 CFM「空中分解」
★タイトル (DGJ     )  89/ 5/ 5  11:43  (100)
「闇の迷宮」 −09−            Fon.
★内容
                             by 尉崎 翻
 でかい。
 数メートルはある天井に頭が届きそうなくらいに巨大である。身体の全てが岩
で覆われて、いや身体が岩で構成されているにちがいない。高さに比例してか横
幅も半端ではなかった。ガッシリとした太い脚は普通の人間の胴まわり以上ある
し胴にいたってはティスタの身長よりも幅が勝っているだろう。
「キサマらがシンニュウシャか?」
 岩巨人はティスタらが反応しないために間隔をあけて再び口を開いた。
「侵入者だったら...どうするわけ」
 レナが後ろから前に進み岩巨人と向かい合う。
 レナの身長は岩巨人の半分もない。
「われはマスターに仕えしモノ。シンセイなる領域を侵したモノはシマツせねば
 ならない...」
 岩巨人の両目がギラリと不気味に光った。同時に岩巨人の左腕が動きレナの身
体を吹きとばそうとする。が、レナはそれを予測したかのようにヒラリと後ろに
飛びよけた。
 ドーンと音とともにレナの位置していた場所の床が粉々に砕ける。岩巨人はグ
イッと床にめりこんだ自分の腕を抜き取った。
 パーティの間に緊張が走る。
「ぐぬぬ... よく よけたな。ワレは岩の魔人、ガーゼット。キサマらを殺
 すっ!」
 ガーゼットはグオーっと雄叫びを上げた。
「まじんがぁーぜっとぉ?」
 その緊張をドカドカーッと崩すかのようにティスタが力の抜けた声を上げた。
「マジンガーZではナイっ! 魔人・ガーゼットだァ!」
「どー違うのよぉ」
「コムメスめぇ、ワレをブジョクするとはユルサヌー!」
 マジンガーZ、もとい、魔人ガーゼットの右腕が一転してティスタにめがけて
繰り出される。同時に拳からボワッと一種のエネルギーのような物が発生し床を
打ち砕く。だがティスタは寸前で横に転がり回避する。ガーゼットが巨大なため
に腕のふりが容易に予測出来るのだ、だが破壊力は無視出来ない。ただでさえ強
力な拳に青白いエネルギーが加わったために床に衝撃波がおこり円形状に2mば
かし消滅した。
「どわっ☆!」
 ガーゼットの振り降ろした拳圧の衝撃波のあおりを受けてダグが吹き飛ばされ
壁に頭をしたたか打った。
「あいたたた... くっそーティスタのやつめ余計な挑発しやがって...」
 頭を押さえるが目の前がクラクラする。案外強く打ったらしい。目の前にガー
ゼットの背中が見えた反対側にティスタがいるのであろう。
 欝憤晴らしにガーゼットに石でも投げてやれと手探りで床を探る、と丸っこい
物体の感触が手に伝わった。
 よっしゃ!と、思いギュッとそれを掴むとムニュッとした柔らかい感触がする。
 「「「ムニュッ?
 石にしちゃぁ変だなぁと思い反射的に2,3回、ムニュッムニュッと掴む。
 どーも石ではないらしい。
 と、ここで始めて自分の右手の方に顔を向けた。
 するとそこにはダグと同様拳圧に吹き飛ばされていたレナがいたのである。
 (さー、賢明なる読者はダグがレナの何処を掴んでいるか判りましたね?)
 0コンマ何秒の沈黙。
「いや、これはだなぁ、その、故意じゃないぞ。偶然...そう☆偶然だよ偶然
 時のいたずらだよ。 いやー偶然ってのは 恐ろしいねぇ あははは☆」
 ダグが表面だけおもいっきり明るく笑う。
 と、それに合わすようにレナもニコッと笑った。
 ダグはホッと胸をなでおろしたが、微かに震えているレナの肩を見落としたの
は一生の不覚であった。
「.....いつまで」
 レナがうつむき小さくつぶやく。
「へっ?」
 ダグがレナの顔をのぞき込んだ。
「いつまで触わってるのよっ!!」
 レナの手がふりあげられる。

 どうする? (にげる たたかう どうぐをつかう まほうをとなえる)
       にげる
 ダグ は にげようと した!
                 しかし まわり こまれてしまった!!
 レナ の こうげき!
                 せいこう!!
   つうこん の いちげき
   ダグ は 30ポイント の だめーじ を うけた 。
   ダグ は はんたい がわ の かべ に たたきつけられた!

 一方、ティスタは直接のダメージは受けなかったものの衝撃波に吹き飛ばさ
れお尻をしたたかうちつけた。
「あいたたた...☆ んっとにもーっ! あったまくるわねーっ!!」
 だが文句ばかりは言っていられない。目の前にはガーゼットが仁王立ちして
こちらを伺っている。
 倒すしかない!
 にらみ返し、体勢を立て直し手の中の剣を握り....
 ...手の中に剣がない!
「うっそぉー!」
 自分の両手を確認して素頓狂に声をあげた。吹き飛ばされた時に離してしま
ったのだ!
「コムスメ... 殺す!」
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってよぉ〜!」
 ティスタはあわててキョロキョロと廻りの床を見渡すがみつからない。
 ガーゼットはティスタの悲痛な声にお構いなく拳を叩きつける。今度は衝撃
波なしのパンチである。
 ドカーンとパンチはティスタにヒットしたかに思われたが間一髪リクトがテ
ィスタを抱え込んでよけていた。
「ばかっ!なにボケッとしてるんだ!」
「ボケッとなんてしてないわよっ! 剣を探してたんじゃないのっ!!」
 リクトの怒鳴り声に負けじと叫びあげる。
「あんなヤツ、剣がなきゃ倒せるわけないじゃな...あーっあったぁ!」
 目の片隅の壁近くに愛刀が映った。あそこまで吹き飛んだのであろう。ティ
スタは早急に転がるように壁まで辿りつき剣をギュッと握る。
「よっし!さぁ、マジンガーZ!あたしが倒すっ!!かくご...キャー!」
 壁を背にして振り帰り、ガーゼットに向き直す....
 と、そこに頬に手形をクッキリとつけたダグが、叩き飛ばされて来たのであ
った。                   (RNS.#1)<つづく>




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